パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
全973件中、741~760件目を表示
想像を裏切られる展開がクセになる
エンドロールが始まったときに、
「うわぁ、これは面白いなぁ」と思わずニヤッとしてしまう感じの面白さでした。
ひょんなことから生まれた金持ちに寄生するための「計画」と、
想像もつかないような「無計画」の事件が何度も起きる。
想像しては裏切られ、の繰り返しを楽しめるとても見応えのあるストーリーでした。
どんな社会でも、状況でも、最後は人間のプライドが運命を左右するのかな。
ほぼ家で起きるあれこれが、あれやこれやでこりゃアカデミー賞ノミネートだわ。
脚本の勝利のようでいて、役者の力でもある。映画に感情移入は必要ない...
圧倒的構成力とバランス感覚! 爆笑のトマトケッチャップがリアルトマトケチャップに!?
これはやられた・・・。
エンタメ作品としても充分に楽しめるのに、カンヌ(イニャリトゥ)をも納得させるだけの構成力 !!
映像美、ストーリー展開、笑い、狂気性、社会に対する問題意識・・・。 全てが絶妙かつ天才的バランスで調和・共存している。また、どの国でも、あるいはどの世代でも共感できる手法でそれらが表現されている。
やもすれば、よくあるブラックコメディーの枠に止まりかねないストーリーを、ここまでの絶品料理に仕上げるあたり、ポン・ジュノという監督の手腕には恐れ入った・・・。 ( トッド・フィリップス監督は、「ハングオーバー」で極上の笑いを、「ジョーカー」で狂気性と社会風刺を表現したが、たった1作でそれらを両立しようだなんて!)
個人的には、この「半地下」という感覚(センス)が、この映画を成功させている大きな要因だと思う。「地下家族」ではだめだ。「半地下家族」である必然性があるように感じる。( かろうじて地上がうかがえる半地下のうす汚れた小さな窓と、広々とした庭を一望できる豪邸の巨大なガラス窓、この二つが無意識にも、時に象徴的に対比されて描かれている。)
それから、臭いの表現。映画というコンテンツにおいて、あえて臭いによって格差社会をリアルすぎるぐらいにリアルに表現する・・・。 IT・情報化社会の現代において、表向きをつくろうことなどたやすいことだが、まさに「 半地下 」の「 臭い 」 は消せないということか。
最後に、改めてソン・ガンホという役者の魅力を再認識させられた。
名作、「タクシー運転手」を観てない方は、是非そちらも観るのをお勧めします。
( ソン・ガンホの魅力と、近くて遠い国、韓国に対する理解がより深まります。 )
コミカルな前半。怒濤の後半。
日本人には創れない映画
やっぱり韓国映画は面白いですね。いつも予想の範囲を超えるものを見せてくれます。イケメン若手俳優を起用すればストーリーは適当でもなんとかなる、といった印象の日本映画は面白さではかなわんなあと思います。
皆様の感想も興味深く拝見しました。韓国社会の現実、格差、偏見を描いているという御意見には同感です。でもこの映画は日本人には創れないだろうな。日本にも、嘘も方便という言葉がありますが、基本的には嘘はいけない。その場を丸く収める、相手を傷つけないためにつく嘘は仕方ないよね、というニュアンスです。でも韓国では、昔から生き残るために嘘は必須のアイテムで日本人ほど罪悪感が無い、むしろついて当然でしょうという考えで、あのようにコロッと騙される上流一家こそ天然記念物、バカだよねえ、と映画の中でも妹に言わせてました。貧乏人の苦労を知らない、いい生活をしているところにからは掠め取ってもいい、騙してもいい。そう考えると上流一家は日本人を暗喩している様にも見えてきます。そうすると日本語の商品名が書かれた段ボールを一度チラッと見せているのは何故?あそこで敢えて見せる必要は無いはずなのに。考え過ぎかな。
大変面白い映画ですが、映画暗闇の子供たちで描かれた、最底辺で生きる人間のギリギリのところでの優しさ・人間愛、のような希望が感じられないため、星4つとさせていただきます。
下の人と上の人
秘密の潜む家…ノンストップ悲喜劇!
第72回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作。
第92回米アカデミー賞作品賞受賞作。
レイトショー、TOHO EX LARGE SCREENで鑑賞。
会社の同僚と観ました。
ポン・ジュノ監督作品初劇場鑑賞!
お気に入りの監督ベスト5に入っていて、いつかやってくれるだろうとは思っていましたが、今さらながらパルム・ドール獲得おめでとうございます。やった!
パンフレットに監督からのネタバレ厳粛要請が書いてあったので多くを語ることは控えたいと思いますが、あらゆるジャンルを横断しているということは言っておきたい!
シニカル、ペーソス、ユーモア、コメディ、シリアス、スリル、パニック、ホラー、サスペンス―エンターテインメントの全てが詰め込まれた最高の映画だなと思いました。
社会問題を皮肉たっぷりに取り上げていたり、凄惨な悲劇を提示して数ミクロンの希望の灯を投げ掛ける手法に脱帽…
伏線も効果的でしたし、あっと驚く展開も含めて、いつの間にか前のめりになって、世界観に飲み込まれていました。
[余談1]
前回パルム・ドールを受賞した「万引き家族」と同様、貧困家族を主軸としたストーリー。家族がやらかして深みに嵌まってしまうと云う基本ラインが似通っているなと思いました。
[余談2]
ダへ役のチョン・ジソがかわいくて萌えました(笑)。
※追記(2020/02/10)
アカデミー賞作品賞・監督賞・国際長編映画賞・脚本賞の4冠を達成!―おめでとうございます!
評価の高さにもしかしたら…と思っていました。アカデミー賞の歴史上空前絶後の出来事ですねぇ…。
個人的には「フォードvsフェラーリ」推しでしたが…。
悔しいけれど、清々しい気分です(笑)。
※修正(2022/04/14)
癖のある一家のスパイ大作戦
後半の驚きの展開。一見の価値あり。
全973件中、741~760件目を表示