パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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半地下はカビのニオイ
海外の映画を見る楽しみは、その国の暮らし方や生活習慣、家族のあり方などを見られることである。
へー、韓国って、こんな半地下の家に住むのかとびっくり。対北朝鮮対策で防空壕として作られた物が、住宅不足により住宅として使用される様になったらしい。
日本で、住宅に半地下があると言えばちょっとオシャレな感じだが、全くの半地下に住むのは、居心地が悪そうだ。第一風が抜けて行かないし、何より、常に澱んだ空気が充満していそうだし、カビ臭そう。てな訳で、キーワードは、臭いである。
「良い」と言う形容詞の無い、ニオイがすると言われると、侮蔑的な意味合いになってしまう。それほど、そのヒトが醸し出すニオイには、色々な情報が含まれているからかもしれない。
自分では気がつかないが、それぞれの家庭には、それぞれのにおいがある。
そんなニオイを持つ家族は、父に対する敬愛の情、家族の結束の強さ、仲の良さが、満載で、同じモノを突っついて食事する様は、微笑ましい。
私たちは、画面を見ていて、ニオイを嗅ぐ事は出来ないが、観ている限りのカメラワークが唸らせる。
階段を上がる、下がるの対比。ローアングルで、屏風の様に見せるパク家の庭園の緑。
雨のシーンの中のセックスシーンは、万引家族のシーンを思い出す。
ニオイの情報と同じ様に、色々な事がてんこ盛りの映画で、時間を飽きさせなかった。
面白いが、深さ・鋭さには欠ける
格差社会をバックにはしているが、話がぶっ飛んでいるので社会派ではない。社会問題を取り上げている作品としてみたら、突っ込みどころは満載。エンタメとしてみたら、笑える場面も多いしスピード感もあってかなりいい。ただストーリー展開の半分は意外だが、半分は予想通りで、それほど怖くもない。人間の描写もそんなに深くはない。オスカーはもらっておかしくないレベルの作品だが、パルムドール向きとは思えないのだが。
坂でも穴でもなく階段
愛を持った冷たさで紡がれる作品。お見事でした。後は個人的な趣向って事で。
暫くは映画的な画面でもないなぁ、なんて思っていたのですが、途中でそんな事も気にならなくなる位に、するするぐいっ!と引っ張られる感じでしたね。色んなパーツが後半に掛けてピタッと嵌まっていくのも良い具合でした。
なにより、妹ちゃんの便座喫煙が素敵で…。離煙してから暫く経ち、実生活では特に気にならなくなりましたが、たまに映画でこういったシーンに出会うと「う…うまそぅ…」と思ってしまいます(苦笑)。
付け加えるならば、韓国ものとして「バーニング」も合わせてどうぞ。といった所でしょうか。
「アカデミー賞」を取る本当の意味がわかった
アジア映画初のアカデミー賞4部門受賞して世界的に注目を集めていたので観ておいた方がいいかなと思い軽い気持ちで鑑賞。でも、この映画を観るにはなかなかの覚悟が必要に感じた。
まず、韓国の貧困家族と金持ちの裕福の家族の差がリアルに浮き上がっている。日本の映画ではできないようなタッチで描いていた。
そして、何より怖いのは家の地下に見知らぬ人が住んでいるということ。こんな設定の映画はポン・ジュノだから作ることができたという印象。
物語の展開が凄まじく、面白味とともに恐怖感や緊迫感までがスクリーンから飛び出してくる感じだった。貧困家族が金持ちの家に住み着くという、この映画を観た人にしたわからない面白さと怖さがあると思う。
たくさんの有名人の方もこの映画に関するコメントをしており、ここまで話題になっている映画は一度観るべき。ただ、この映画にはドキドキするような緊迫した描写が多く、中には気に入ってリピーターになる人もいるだろうけど観たことを後悔する人もいるかも、と鑑賞終了後に思った。
自分が思うには、こういう映画がアカデミー賞を取れることを強く実感できて気に入る部分もあったがどこかやりすぎのところもあるような気がした。それでもこれは伝説に残る映画かもしれないと思う。息をついたり寝たりできるような映画ではなく、たくさんハラハラするのでぜひ観て欲しいですね。
辛さでごまかされた感じ?
日本料理は素材の味を大切にするのに対して、韓国料理はまずは辛さの刺激が必要とされるように、同じ貧困をテーマにした映画「万引き家族」は全体としての調和が感じられるが、「パラサイト」は刺激的ではあるものの素材が調和していない感がある。最終的に富裕層も貧困層も救われず、後味も最悪な映画だった。この映画の内容が現実だとしたら、韓国はアカデミー賞受賞を喜んでいる場合ではない。
心が動かない
正直、あまり好きに慣れなかった。。。
導入部分で、寄生する家族に嫌悪感を抱いてしまい、寄生される家族も好きになれず、登場人物の誰にも共感出来なかった。
結果、失敗しても良いし成功しても良いし、どっちに転んでもどっちもどっち、という酷く冷めた目になってしまい、ちょっとパロディのような演出にもイラっとしてしまった。
中盤以降は、残虐なシーンや絶望的な状況が出てくるが、ただただ、予測不能で漫画のような展開を無感情に眺める。誰が死んでも、誰が苦しんでいても、誰が笑っていても、何も心が動かない。疲れた。
韓国映画界の集大成
むだがない作り。韓国ドラマでも、すごいこだわって、どこからどこかしらもみんな繋がっていて、もうほんとになんでも面白くてよく見ているけれど
そういうところも含め、今回韓国の映画ドラマ界がアカデミー賞という形で認められたんだなと思った。
実際の韓国を表すこの映画をみて、びっくりする人が多い気がする。そして、どんどん逆に貧乏な方がお金持ちを操っていく。そこが意外でそして、人間らしさを表ていた気がする。
左の足だけの人、なんやねんって思っていたけれど、そーゆーことだったのか!!!ってなる。
わたしはまだまだ勉強不足だから、まだ語られない。わたしには難しかった。。。
パラサイトを見て
アカデミー賞受賞された作品と言うことで、韓国映画を初めて見た。経済格差が鮮明に描かれてコメディー要素もありクスリと笑えるようなシーンもあった。
後半に行くにつれ怖い、不気味、サイコパスと感じられるような下級家族の行為が印象深い。最初に大学のころの友人が持ってきた“岩”が何を示しているのか難しかった。街が水浸しになり避難生活をしているときにも抱いていた岩、メッセージ性が強い。
人間も人間に寄生して生きていけるんだ‼️
賞受賞後に鑑賞した。そんなに詳しい訳じゃないし分析していない僕でもわかる、今までと毛色の違う作品がアカデミー賞を取ったんですね。
韓国はこんなに独り立ちが難しい国って訳じゃないですよね⁉️『冬ソナ』の国ですよね⁉️ちょっと古いか笑
すべてがシンボリックな映画
映画館で観たときに様々なセリフやシーン、小道具、設定に「違和感」を感じた。その違和感こそが、何かを暗示し、象徴し、比喩している。例えば、いや特に雨や水。それが所々、皮肉めいており、笑えるコメディにもなっている。だけど、映画館を出たときに、もはやすべてのシーンが何らかの特徴的な意味がこめられているのではないかと考えたときに、恐怖すら覚えた。
これが韓国映画
3月上旬くらいに観に行きましたが、(素晴らしすぎてレビュー書けなかった)これが韓国映画のクオリティなんだなと脱帽しました。
貧困を描いた陳腐な映画かと思いきや、全く想像がつかない後半部分の展開。誰がああなることを想像できただろうか…。DVDなどではなく、映画館で観てほしい作品です。全員とは言わずとも、かなりの人が観てよかったと思えると思う。
というのも、胸糞になってもおかしくない映画なのに、思ったほど引きずらない。救われないが、どこか剽軽で、引き込まれる。絶妙なバランスを保った作品です。
いろんな人のレビューを見てきましたが、人によって解釈が変わるところも、この映画の魅力なのかもしれないなと、最近はそんな心境です。
(補足ですが、もしかしたら、韓国の方は、私たち日本よりずっと貧富の差が問題になっているのかもしれないと思いました。まぁ私は無知なので、その辺全然知らないんですが)
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