パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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圧巻!
一言「こりゃあ“ネタバレ厳禁“だったのも頷けるわ〜」
◎よかった点◎
・2時間強の尺の中に、これだけの話を盛り込んだ脚本(監督自身が手がけた)がすごい。
「韓国映画でしょ・・・」なんて軽く見たら、吹っ飛ぶこと間違いない。
なさそうで、もしかしたら。そう思わせるリアル感やその真逆の展開が、うまく合わさってる。
・話の中で「あ、これは後でこう来るかな」と置かれた伏線。
大半は見事外されて、後から「そっちに使うのか!」。
うまいなあ、その辺。
・最後の最後まで、流さない。しっかり詰め込まれている内容。
この結末は、もちろん予測できない。
というか、「この後どうなるの?」の連続でした。
△いまいちな点△
・PG12指定になっているので、一部「げ!」な箇所もある。
韓国映画らしいといえば、そうなんだけど。
「デート映画には向いてない」って感じ。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「計画を立てると必ず、人生は思い通りにいかない」
これがアカデミー賞!?
単純な対比で見せる今の韓国という国の、外に媚びた表現の単一性
アメリカのアカデミー賞で以前の外国語映画賞にあたる国際長編映画賞を受賞するのは予想したが、英語映画(主にアメリカ映画とイギリス映画)に限定する作品賞を受賞したのには、正直驚きを隠せなかった。その時点でアカデミー賞の審査基準が変わったことと、(映画に罪はないが)作品の出来以上の何かが作用したのではないかと思い至った。元来映画関係者で構成されるアカデミー会員制の人気投票に過ぎないアカデミー賞の権威の本質を、数十年前に理解した者にはどうでもいいのだが、映画芸術と映画産業の両面で影響力を未だに強固に維持していることは否定はしない。しかし、これからの映画の評価は、多様性が最優先になり権威主義は徐々に崩壊するであろう。日本アカデミー賞が、先陣を切って模範を見せてくれている。
作品の出来は悪くない。撮影はいい。但し、脚本と演出は意図をあからさまにした単一性に拘り、細かい辻褄合わせが疎かである。前半のコミカルなタッチから後半のスリラータッチの転換にある映画らしい醍醐味が唯一評価できる。
富める者と貧しき者を階段に象徴化した単純な対立。「ジョーカー」では、それを真逆に使い技巧の高さを見せたが、ここでは北朝鮮の脅威に備えた分断を象徴するかのようにどこまでも深い。駄目な点は、騙される者がお人好しなのは良いとして、簡単に騙されるところで、これは韓国人のある一面を馬鹿にしているように見える。騙す者も簡単に推移してしまい罪の意識が薄く、後半の自業自得に同情できない。どちらも無知な人間による喜劇なのではあるが、同時に社会に対するメッセージの匂いがして、人間を描く本質に到達していない。後半は、主人公がネイティブアメリカンの格好をするのが意図的過ぎて辟易する。アメリカナイズされた韓国文化の象徴にしても、今日の人権に対する過度な社会運動に迎合したもので、リベラルから称賛されるのを意図したように捉えるのは考え過ぎだろうか。
主人公の息子とのラストは、流石にしぶとさを印象付ける。韓国映画らしい結末であろう。単一的な象徴主義については、最近観た「ドッグマン」と同じ匂いがする。主人公の息子は、友人から家庭教師を頼まれた時の理由を知っていて、何故社長家族の長女と親密になったのか。知りたいところが沢山残るドラマであり、衝撃的なシーンの嫌悪感が後を引く。問題が映画の枠からはみ出した社会派ドラマの是非。
半地下であるということ
何でしょうね⁈
う~ん・・・
いつの間にか心に暗く染み渡っている、気がする
創造性とは
「創造性とは楽しんでいる知性のことだ」
どの本で読んだんだっけ?アインシュタインが言ったのではない、まではおぼえているのだけれど。
「私が若い頃、英語を勉強していたころ…"最も個人的なことが最もクリエイティブなことだ。"という言葉を大切にしていました。本で読んだんです。これは……(あそこにいる)マーティン・スコセッシの言葉です」ポン・ジュノ監督の、アカデミー監督賞受賞のコメントだそうだ。
「パラサイト」を観ながら思った。「『レザボアドッグス』を観たときの印象と似ている」。タランティーノだ。作風が似ているわけではない。娯楽性を備えつつ、古くて何か新しい感じがする。シンプルに、しかし''ヤング"ではなくおもしろい。
映画の文法について学んだことはないけれども、比較言語学的な違いは感じ取れる。外国語を聞いて「これは印欧系だな」「これはシナチベット系だろう」というような。もっとも、世界の言語系統は実際の運用では多種多様に根深く混ざり合っている。映画も同じだ。さまざまな映像表現系統の影響を受けて混ざり合っている。
「パラサイト」もそうだ。正しい文法はおさえつつ、運用は「通じればいい」。あえて文法は破っても、伝わること、印象づけることが本質だ、というような。言語を使って伝えるのだけれども、伝えるのは個人なんだ。
「あーこの展開ならこうなるな」という脚本的な予想は裏切らないのだけれど「お、このシーンでこの映像表現を使う?」という新鮮さ。これがトゥーマッチになるとキューブリックやオリバー・ストーン、デ・パルマになってしまう。押さえるべきところで抑制を効かせてやり過ぎない。北野武もそこがうまかった。
それにしてもアカデミー賞の影響力は大きくて、今朝祝日に当番で出勤するとき、映画館に多くのお客様がいそいそと入っていかれました。日本でも大ヒットを願っております。
#パラサイト
ポン・ジュノと同じ時代に生まれた喜びを噛み締めたい
ポン・ジュノは紛れもない天才だ。少なくとも彼と同世代の監督で、新作を発表する度に、世界の映画祭をざわつかせ、高い評価を得ている監督はどれだけいるだろうか。
アジア映画として初のアカデミー賞作品賞を受賞したという歴史的快挙を成し遂げた後で本作をレビューすることは後出しジャンケンのようで少し気が引けるが、持てる者と持たざる者が分断されてしまった社会を、娯楽性と社会性、そして芸術性を併せ持った作品に仕上げるその手腕には、脱帽せざるを得ない。
私は本作を試写会で見たのだが、序盤、ゲラゲラと笑っていた人々が、中盤の“あの”瞬間をきっかけに始まる衝撃の展開に、凍りついたかのように無言になり、固唾を呑んでいるのが伝わってきた。もちろん私もその一人だった。ジュノ監督の掌で踊らされた、心地よい132分だった。
デビュー作の「ほえる犬は噛まない」から、「殺人の追憶」、「グエムル 漢江の怪物」「母なる証明」と、作品のスタイルを変えつつ、いずれも超一級品の作品を撮り続けてきたポン・ジュノと同じ時代に生まれ、リアルタイムで彼の新作を観られる喜びを噛み締めたい。
胸糞悪い映画
連れられて観に行ったので何にも知らないで鑑賞しました。
そもそも韓国の映画ってことすら知りませんでした。
パラサイトと聞いて真っ先に思い出すのはパラサイトイブくらいなのさものでしたので尚更でした。
序盤はなかなか悪くない展開で進んでいき比較的面白いと言えるものでした。
実は地下に更に〜なんて展開も面白かった。
しかし、不必要なまでの残虐シーンなど見せられてはちょっと引いてしまいました。別に殺さずともっと落とし方あったろうに。。。そうなってくると映画とはあまり関係のない生活様式とかの方もやはり気になってしまい、貧困でも倹しい生活を送り身綺麗にしているわけでもなくトンデモすぎると思いました。
貧しさは単に貧困から来るわけではないなと考えたり別の視点でばかり視聴するに至りました。
でもやっぱり劇場を出てからも胸糞悪い感覚が残りました。
迂闊だった
やっと見れた
監督は国の格差社会ではなく、全くのエンターテインメントとして作品を作ったと言ったので、そのつもりでみた。そのつもりで見ると、なるほど面白い。深夜の地下での格闘シーン、日中の乱闘、まさにエンターテインメント。万引き家族をどうしても彷彿させるが、あれはまさしく日本の格差社会を描いていて、色々と考えさせる。そもそも初めからパラサイトの偽装家族だったんだけど。やはり父の心情を感じる場面が一番グッときた。スクリーンから臭ってくるいわゆる半地下の臭い。どんな匂いかは知らんが、凄く伝わる。自分では気付かない臭いが、全く別の世界に生きてる人間に気付かされる切なさ。奥さんの仕草で更に傷つき、あの一撃。半地下の家族って、更に地下の家族がいたのね。。エンディングには少々不満。この家族の行く末が気になる。
アカデミー+ポンジュノ監督と言うコンボの割には
先に前置きしておくと、正直言って彼の国に関してあまり良い感情は持っていませんが、エンターテイメントに関しては別と思ってますので、ニュートラルに感想を書かせて頂きます。
表題に書いた通り、アカデミー+ポンジュノ監督なので否が応でも期待します。
アカデミーに関して、自分はそこまで権威主義では無いのですが、一番好きな洋画がアカデミー作品の「羊たちの沈黙」ですので無視出来ず
そしてポンジュノ監督は何と言っても魂の大傑作「殺人の追憶」の監督ですので、当然この作品は手放しで傑作であるだろうと自分がハードルを上げてしまったのもアレなんでしょうが・・・
う〜ん。決して面白くない訳じゃない、いやむしろエンタメとしてはかなり面白いとは思う。
しかし期待を超える程の作品か?と言えばちょっと物足りないですね
ただ、改めて「殺人の追憶」を観直したいと思わせてくれた事には感謝いたします。
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