パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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ドスンときた
ポンジュノ作品を観終わると、なぜか大きく息を吐き出してしまう。ドスンと現実を突きつけるが、ハラハラの連続でありつつユーモアもあって感情が揺さぶられまくった。
冒頭のシーンと最後のシーンの対比が好きで、明るさが違うところが印象に残った。物語冒頭は、貧乏でも将来は未知数で希望を感じる。(本人が優秀な子、好きな女の子と結婚する夢)
最後のシーンは、計画は決まるもそれが果たして幸せな結末になるのか不安と現実が押し迫る印象。(家族の為にが、今後の行動原理となる。それが果たして本当に幸せ?)
家や家内部の高低差が、貧富や社会構造の暗部の比喩となっており、わかりやすい上にスマートな語り口と感じた。
物語中盤で、主人公家族が豪邸から逃げ帰るシーンがあるが途中で話し合う位置。これでも、大分下がって来たのに家はまだまだ下にある。そして、下りきったら今度は浸水。
社会の下まで下りきっても、仕事も金も無く時間がある人間にとって計画とはあるだけ無意味と語る父の姿に、わかってしまう自分がいてハッとして現実を突きつけられた。
しかし、時折挟まれる笑いで重た過ぎる空気にならない点も好きだった。特に、時計回りと最後の刑事のドタバタは笑ってしまった。
考えさせられる。良かった。
貧富の差はお金だけではない。
最初は貧富の差をテーマとしたコメディか?と思いましたが、後半に社会的な内容へと深まります。
最初はお金があれば、、という気持ちが合った主人公である家族は、段々それはお金だけではないということを自覚していきます。特徴に父と息子はそのことに気づきはじめ、そして事件は起きました。
韓国の問題提起をしており、それは日本も含む全世界に共通する話でもあります。この傾向はジョーカー、アイリッシュマンといった映画のきっかけでもみられ、ひとつのトレンドとも思えます。ジョーカーはその思いが爆発する、この映画は現代的に爆発してのその後も描かれているという違いはあります。ても、このテーマの映画が続くのは、世界的な問題なのだと改めて認識出来ました。
とても興味深いストーリーで、コメディチックもあり、楽しめます。オススメします。
受け取れなかったテーマ
個人評価:3.9
格差社会を半地下と高台にそびえる邸宅を比喩に描き、貧困層の臭いを消せない烙印と描写しているのか。
今まで韓国映画は、誇張し過ぎる演技と脚本が、肌に合わなかったが、本作は1コマ1コマがリアルな会話劇で、入り込める作風であった。
ただ前評判のような意表をつく脚本ではないと感じる。
半地下から地下へと堕ちる、計画を立てない事を美徳とする父親の哲学と、脚本の組立て方がリンクしているのだろうか。そしてその哲学は韓国では主流で、格差が生まれる要因なのだろうか。
韓国の社会性と、エンターテイメントも備えた作風ではあったが、パルムドールを受賞した要素を紐解く事は出来ず、きっと格差社会だけではない伏線や、伝えたいテーマを受け取る事を私が出来なかったのだろう。
面白いけど「万引き家族」の方が好き
チェ・ジウ主演の「真実」という金持ち一家とそこの地下に住む貧乏家族のテレビドラマを思い出す。韓国ドラマには確かに坂道の住宅街がよく出てくるが、韓国では地下の家というのが結構あるのだろうか(北朝鮮からの攻撃に備えたシェルターという説には納得)。
貧富の差を描いているといってもエンターテインメント性も強く、人気になるのも当然か。金持ちパク家の主人イ・ソンギュンの声が渋くて素敵、あんな声の日本人はそういない。社会性という意味では「万引き家族」の方が上。
パラサイト
面白かったー!
途中からミニョクが突然帰ってきて家族でやってるのがバレてゴタゴタになる展開を予想してたのに、まさか前の家政婦の旦那が地下にいるとは予想してなかった!
富豪層と貧民層の考え方の違いが最後お父さんがパク社長を刺しちゃったんだろうなー
バッドエンドのようなああなるしかなかったような。
オメラスのような構造
―オメラス―
この映画を観て、それを思い浮かべました。
オメラスとは、「オメラスから歩み去る人々」という物語に出てくる街であり、豊かで楽しい、平和なユートピアと呼ばれていた。
しかし、その街の地下には一人の子供が鎖で繋がれた状態で放置されている。
すなわち、その街は縛りつけられた子供が犠牲から成り立っている街。
…しかし、街の人々はそれを知らない、目もくれない。
この映画における富裕層側の登場人物は、そんなオメラスのように下層に暮らす人々(すなわち貧困層)に目もくれずに生きているように感じました。
下層の人々を知ろうともしない。
気づきもしない。
関心も持たない。
故にあの家族には気付かぬうちに「寄生虫(つまりはパラサイト)」が入り込んでしまう…
さて前置きによる考察が長くなりましたが、心から素晴らしいと言える映画を観てきました!
フォードvsフェラーリに続いてアカデミー賞作品になりましたが、これは自信をもって傑作と言えます!
さすが、カンヌ映画祭でパルムドール賞といったところです。
恐らくポン・ジュノ作品としては「殺人の追憶」以来の素晴らしい作品と言えるでしょう。
半地下で暮らす失業中の家族は、家族全員に仕事を与えるために富裕層の家族に"寄生虫"のように付け入って働く話。
ソン・ガンホ演じる父の息子が最初、娘の家庭教師として付け入るのですが、この息子がキレ者!
話が物凄く達者で、どんどん自分の家族を雇わせる力はなかなかのものです。
家庭教師に入った時からそれを感じることが出来て、「こいつはプロの詐欺師になれる」と感じました。
そこからはもう話が二歩、三歩先を読むかのように伏線を敷かれて予想出来ない展開をさせる脚本は本当に素晴らしいです!
また、この映画は貧困層の家族を扱った作品なので一見地味に思われがちですが、「万引き家族」や「ジョーカー」よりも比較的娯楽要素が強いです。
と言うのも、意外とコメディ色が強いです。
自分の家族を雇わせるためにいくつも策を仕掛けたり、半地下での場面も結構笑えます。
また、ハラハラ感も強いです。
良い意味で常に予想の斜めいく展開があるので、そういったハラハラ感も堪能出来ました。
ただ常に予想出来ない展開であったのですが、終盤の展開に関してはある程度予想が出来てしまいました。
宣伝に「ネタバレ注意!」と書かれてたので衝撃的な感じになるのかと思ったら、さほど衝撃的でも無かったです。
なので、正直少し肩透かしを食らいました。
その他にも突っ込みどころはあると言えばあるのですが、完成度は非常に高いです。
撮影もカメラワークがハリウッド映画のように拘りがされていて、半地下の汚くさせてる美術も本当に素晴らしいです。
また、ソン・ガンホも名俳優だけあって今回も冴えない汚ならしい感じの役を見事に熱演していました。
彼はまさに、韓国の役所広司です!
今年早くもベスト級の映画が来ました!
本当に観れて良かったです。
この映画はあまり日本では儲かってないので、観てない方は是非観に行ってほしいです!
貧富格差の表現力、ストーリーの展開力
私はあまり好きなタイプの映画ではなかった。
韓国映画はそもそもあまり好きではないんだけど、知人が韓国ドラマとか映画が面白いって言ってたのと、前回のエクストリームジョブのリベンジと、評価も高かった為、冒険で見てみる事にしました。
結果、すんごい微妙〜〜〜
つまらないって訳じゃないんだけど…
韓国映画ってグロいというか、エグいっていうのをスッカリ忘れてた💦
なんか内容もぶっ飛びだし、ちょっと度が過ぎてるというか…
そんなに上手くいく???ってのもあるし。
なんとも言い難い映画でした。
匂いがする
ビジュアルが好き!
期待が大きかった分観終わった後はあっけない感じもしたけど、うんやっぱり面白かったです。
全体を通してビジュアルが好き!♡
お金持ちのお家、素敵すぎるでしょ。
住みたい住みたい🤎⭐︎
対して半地下の方は…
対比がすごいですね。
ストーリーもはじめから引き込まれてずーっと熱中して見れます。
まさかの事態がどんどん起こって、あれよあれよと。
くすっとくるシーンもあるけど最後の方はハラハラの連続。
終わり方は個人的にもっと期待しちゃってたけど…
一言、おもしろいです!
終わってからポスター見てゾッとするのわかります。
格差社会よ
「ジョーカー」とちょっとテイストが似てる。
貧困層を描いてそれに共感する人に訴えかけるのが世界の潮流なのか?
日本より色々と深刻な社会的な問題が進行している韓国。
初めてちゃんと韓国映画をみました。(韓流ドラマは見てましたが。)
日本人は隣の国の高品質なエンタメを反感抜きでもっと見るべき。
最後は「まあこうなるよね…」という終わり方。
障がい者になった息子があの豪邸を買い上げるなんて夢のまた夢(あるサイトでは8億と見積もられていた)、だとしたらお父さんがあそこにいるのを知りながら、なにもできずに一生暮らしていくなんて、ホラーすぎる。
怖すぎる。
でも脱出したとしても犯罪者&賠償金?がえげつないだろうし。
半地下から半地下への移住が最適解なのかもしれない…と思うと陰鬱。
一つ不思議だったのが、男の子はなんでモールス信号をスルーしたんだろ??
あのシーンはなんの意味があったのかな?
2020/2/11追記。
アカデミー賞作品賞をとった!とラジオのパーソナリティーの男性が話してた。
で、続く言葉が
「日本にも可能性があるってことですよね!」ってコメント……。
は?なにいってんだ。
100年かかっても日本には無理じゃね?って思う。
アシスタントの女性が「そう、ですね……」って引いてたのが印象的。
時間がたってからじわじわ心を侵食してくるある意味トラウマ映画。
格差社会を感じ始めると笑ってみてられなくなる
ゾクゾクした
シンプルに凄い映画でした。一歩先はなんとなく分かるけど、それより先が全く予想がつかない感じです。
話の本筋はとても理解しやすいとおもいます。しかし細かいディテールや心理描写などがとても多く(それらが余りにハイレベルです)色々なことを鑑賞中にずっと考えてしまいます。鑑賞者が怯むようなパンチのある映像が延々と続きます。これ以上はもう嫌な、悲惨な状況にならないだろう、ならないで欲しいという鑑賞者の希望を嘲笑うかのようにジワジワと登場人物達がめちゃくちゃになっていきます。
演技も映像も(金持ち描写が引くほどリアルです)ストーリーも音楽も全てが素晴らしかったとおもいます。
私の鑑賞し感じたところの主題は、やはり格差がもたらす歪んだ人間性と貧者のプライドだと思います。
おすすめの一本
貧富の差
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