「鑑賞中の気分の悪さは、途中休憩したくなるほど」パラサイト 半地下の家族 asicaさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞中の気分の悪さは、途中休憩したくなるほど
ずっと見たい と思っていた映画。
でも映画館じゃなくていいとも思ってた。
このたびNETFLIX にて。
なんとなく思い込んでいた話とは違っていて、
半地下に住む家族が真上に住む金持ち一家にアリエッティみたいに借り暮らしするのかと思ってたら全然そうじゃないんだーって思ってたら意外や意外そっちもか!みたいな展開だった。
他の方のレビューにもあった通り、
何にも悪くないただただ人の良い可愛い奥様がなんでこんな目にあうんだろうという気持ちは見ていてずっとあるし、妹が就職出来たあたりまで、まあ お父さんまでは まだ許せるとしても、家政婦までって言うのは欲張りすぎでしょ!ってなるわけで、それで留守中に家族で酒盛りとかもう破綻しかないわけで、それが事件に繋がって、だから映画なのか?
つまり 好きか嫌いかってなると
嫌いな話。
道徳心がことごとくズタズタになる。
家族で嘘をついて人を蹴落として仕事を得るって言うのがもう全然心地よくない。
物語なのだ。
そう言い聞かせないと見てられない。
例えば万引き家族と比較してみるとしても
あちらは家族でない彼らが、何かに惹かれるように肩寄せ合う美しさがあった。
こっちには、貧困の臭いという もはや本人達にはどう足掻いても超えられない壁に囲まれてるのだという諦観が根底に見える。
日本の財閥解体は太平洋戦争の敗戦によって成し遂げられた。
対して韓国はそれまでの被支配から解放されたものの国の形態が根底から覆る事のない終戦によって、現在の決定的な経済格差が埋められずにある。
韓国での受験戦争はテレビのニュースでもお馴染みだが、最近ではその彼らが卒業後に就職する際のコネクションの力は日本の比ではないと聞く(実情は知らない)
だから日本の会社に就職する人が増えて来てると(本当かどうか全然知らない)というネットニュースを見た。
途中、家族全員が仕事にありつけた幸福に対し、父親は辞めさせた運転手のその後を心配するも娘の「うちの家族の心配して」的な発想や、詐欺師まがいの手順で獲る幸福、
そんなものは長続きするわけないのに
更に留守宅で宴会。
見てる側の居心地の悪さったらない。
なんだろう。
人に勧めたくなる映画ではなかった。っていうのが最終的な感想かな。
asicaさん 共感をありがとうございますm(__)m。私も、万引き家族には共感出来るとまでは行かないけれど、彼らの温かみや心を感じました。が、この家族には気持ち悪さしか感じませんでした。
asicaさんへ
匂いへの感度の整合もそうですが、ポンジュノ監督の他作品を見ても、局面重視でテーマ性が緩いと感じずにはおられません。昨年の日本のメディアの持ち上げ過ぎな感じは、正直言って気持ち悪かったですw