「日本人には創れない映画」パラサイト 半地下の家族 homelessggさんの映画レビュー(感想・評価)
日本人には創れない映画
やっぱり韓国映画は面白いですね。いつも予想の範囲を超えるものを見せてくれます。イケメン若手俳優を起用すればストーリーは適当でもなんとかなる、といった印象の日本映画は面白さではかなわんなあと思います。
皆様の感想も興味深く拝見しました。韓国社会の現実、格差、偏見を描いているという御意見には同感です。でもこの映画は日本人には創れないだろうな。日本にも、嘘も方便という言葉がありますが、基本的には嘘はいけない。その場を丸く収める、相手を傷つけないためにつく嘘は仕方ないよね、というニュアンスです。でも韓国では、昔から生き残るために嘘は必須のアイテムで日本人ほど罪悪感が無い、むしろついて当然でしょうという考えで、あのようにコロッと騙される上流一家こそ天然記念物、バカだよねえ、と映画の中でも妹に言わせてました。貧乏人の苦労を知らない、いい生活をしているところにからは掠め取ってもいい、騙してもいい。そう考えると上流一家は日本人を暗喩している様にも見えてきます。そうすると日本語の商品名が書かれた段ボールを一度チラッと見せているのは何故?あそこで敢えて見せる必要は無いはずなのに。考え過ぎかな。
大変面白い映画ですが、映画暗闇の子供たちで描かれた、最底辺で生きる人間のギリギリのところでの優しさ・人間愛、のような希望が感じられないため、星4つとさせていただきます。
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