罪の声のレビュー・感想・評価
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親と子の関係に焦点
子どものときに犯行に自分の声を使われたことを偶然知ったスーツの仕立て屋と、マスメディアの矜持を見失い社会部を離れていた新聞記者。その2人が、三十年以上経った実在の未解決事件の真相究明に挑むストーリー。
複雑な事件の仕組みが最終的に少しずつ紐解かれる脚本がとてもよく出来ていて、ストーリー構成も丁寧で無理がない。脇を固める渋い役者達の演技が、その真実味を一層引き立たせている。
犯罪に巻き込まれた子どもの心情という点にスポットを充てたのも、グッときて泣けた。
あくまで未解決事件なんだけど、こういう真相だったんじゃないかと思わせられるくらいの説得力があった。面白かった。
再現VTRの上位互換
過去の回想をほぼ全て映像にしてしまうところは、分かりやすいけど陳腐に感じました。テレビの再現VTRの上位互換って感じでしょうね。
社会派の作品よろしく、マスコミの意義がどうたらこうたら言いがちですが、最小限の頻度に留めていて、ドラマとしての質は上品にまとまっています。
当時の事件を知らないのですが、キツネ目の男は見たことあった。昔の事...
当時の事件を知らないのですが、キツネ目の男は見たことあった。昔の事件をサスペンスの題材とするだけでなくしっかりとしたテーマをもって描いていたので見応え十分。
昭和史に残る最大の未解決事件、
私は当時小学生、近所の駄菓子屋から、ミルクキャラメルがごっそりなくなり、しばらくすると、以前は紙の箱だけだったのがフィルム包装されていた…そんな記憶も、蘇った。
犯人の儲け方は、リスクの高い現金受け取りではなく、被害企業の風評により株価下落を創出し、空売りしていた株を安値で買い戻す手口…というのは、実際、そうだったのではないか、思える着想で感心した。
当時は、株の仕手筋が暗躍していた時代で、仮名取引も横行していたと思われる。
今の時代なら、本人確認の徹底や、世界的なマネロン対策の高度化で、こうした取引は難しいだろう…時代のギャップを感じる設定だった。
また、舞台が大阪で懐かしかった。
淀屋橋から望む大阪市役所、ホテルの喫茶店からみえる中央公会堂など、大阪の渋い建物も映り込んでいた。
やはり、実話をモチーフにした作品は見応えがある。
謎が解けていく過程はすごく緻密で面白かったのに、最終的に記者の仕事...
謎が解けていく過程はすごく緻密で面白かったのに、最終的に記者の仕事が持ち上げられて、こういう結果になるんだから変革を起こそうとするな、みたいな締めくくりになってて不思議でした…。
出演されてる方々の演技はもちろん最高でした。
あの子供の声は、自分だ。
グリコ森永事件をモデルにした作品。
そうか、子供の声かぁ。と思わず唸りました。実際の事件も子供の声を使っています。映画と同じように、苦しんでいるのだろうか。と思った。
勝手な正義から始に翻弄される子供達。観ていて悲しくも苦しくも感じてしまいました。悲しいね…。
映画は2時間超えでしたが、観入ってしまいました。証言者をつなぎ合わせ、真相が徐々に明らかになり、そして記者とテーラーが会うことで一気に加速していく。だらけることもなく、真相に追っていく見応えある展開でした。
現実の事件の真相も映画なのでは?とまで思わしてくれますが、現実は迷宮入り。キツネ目の男は、今どこで何をやってるのだろうか …
過去に翻弄された人々
1984年に実際に起きた「グリコ・森永事件」を
モチーフにしています。
ヒューマンミステリーです。
映画の視点が一貫してブレずに最後まで押して行く。
その姿勢がそしてエネルギーが感動を呼びます。
素晴らしい作品、感動しました。
犯人は怪人21面相と名乗り、警察・マスコミを巻き込んで、
お菓子に青酸カリを混入させて、企業を脅迫し、日本中を
震撼とさせた未解決事件です。
何故、今更30年以上前の事件を掘り起こすのか?と、
疑問に思いながらも奔走する記者・阿久津に小栗旬。
妻と娘と平穏に暮らしていたテイラー・曽根を星野源。
曽根はある日押し入れから見つけた古いテープの声。
それが自分の5歳の時の声で、あの日本中を震撼とさせた
未解決事件の脅迫文とそっくり同じ内容と知り
愕然とします。
自分はあの事件に加担していたのか?
声を使われた子供は3人。
あとの2人どうしているのか?
曽根の心は、自分以外の2人に注がれていくのです。
犯人が誰なのかはどれほど重要ではなく、
あの時声を使われたの子供3人が、
その後、幸せになったか?
あの事件で人生を変えられてしまったのではないか?
焦点はそこに絞られていきます。
現実に今、中年過ぎになった彼ら3人。
生きていればるのでしょうか?
とても心配になりました。
事件は戦後最大の未解決事件で、既にとっくに
時効が成立しています。
犯人グループの真の目的は株価の操作による利益、
それを狙って菓子に毒を入れたのではないか?
とも囁かれています。
もうとっくに時効も成立。
もうどうしようもないのですが、
しかしこの事件は調べれば調べるほど闇が深く、
人の心を惹きつけ捉える魔力があります。
無血。
表面上は血の流れなかった事件ですが、
犯人たちは仲間割れで、殺し合って、
死んでいるのかも知れません。
マスコミや社会の在り方とは
小栗旬と星野源のダブル主演ということで上映当時から気になっていたものの、今頃になって視聴。
私は直接知らないが、有名なグリコ森永事件を題材に、登場人物のストーリーで肉付けし、感動的な内容に仕上げられている。
その一方で、社会への疑問も投げかけられたように感じる。
マスコミや報道のあり方、社会の大きな意味での理想。
学生運動などの主体的な改革運動がない現代日本。
しかしながら、その運動の末に得たものはほぼ皆無であり、数名の子供たちの未来を奪った(作品中)。
サスペンス要素もしっかり作られており、エンドロールまで飽きずに見続けられた。
真実は実はこうだったのかもしれない?
以前に原作読了済みで観賞したのですが、約2時間30分の長編にふさわしい重厚なストーリー。
また小説では描かれていない家族の様子が丁寧に描写されていて本当に心にささる作品でした。
実話を基にした王道ミステリー
細い線を辿って真実に辿り着くという組み立て方が素晴らしい王道のミステリー。
時代背景もうまく絡めながら、実際の事件を基にしているため厚みのあるストーリーに仕上がってました。
ただストーリーが先行しすぎてて感情芝居が入ってこない。人間模様がやや薄め。
しかし、とてもよく出来ていて、考えさせられる作品でした。
乗れず
グリコ森永事件をモチーフっていうか、
たぶんそのまま現実の事件に対する考察を映画化。
「たぶんそうなんだろう」って思えるくらい説得力があったし
サスペンスのパートは非常にわくわくさせられた。
からの、後半で失速した感が否めない。
真相が明らかになるにつれて加速する2時間ドラマ感。
割と陳腐な落としどころまで、どこかで見たような
惰性でラストシーンに至ってしまうような感じがした。
小栗さんと星野さんのペアがいい。 警察でもない2人が過去の昭和の事...
小栗さんと星野さんのペアがいい。
警察でもない2人が過去の昭和の事件の真相を追跡していき、
各登場人物からの証言で明らかになっていく様子が面白い。
展開的にも見せ方にも引き込まれていき、次を観たいという欲求が出てくる映画だった。
グリコ森永事件
昭和の未解決事件である、グリコ森永事件を、グリコ森永の企業名を変えて、事件の真相を想像で描いています。
ある程度は、当時の、事件内容や、警察と犯人の攻防内容を、知ってた方が楽しめると思います。
たぶん、ネットで拾えると思うので…
僕は、この事件のドキュメンタリーを観ているので、すんなり入ってきました。
邦画ギライですけど、評判いいので観てみたんですけど…
期待は超えなかった…
終わり方が好きです♪
いいな、この終わり方♪
犯罪に使われていた自分の声の真実を求める勇気
小栗旬と星野源の共演作。グリコ森永事件をモチーフに犯罪のテープに使われた子供のその後の顛末と、35年前に起きた事件を追う新聞記者の物語。
確かに家に置いてあったテープから流れた自分の子供の時の声が、犯罪に使われていた事実をテープの声の本人が知ったらビビるよね。
テープの声の主を星野源、事件を追ううだつの上がらない記者を小栗旬が演じていて、ふたりとも好演だったよ。自分の声の真実を求める勇気は大したものだ。そこから全ては始まったのだから。思わず引き込まれていく良い作品だったね。
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