劇場公開日 2020年10月30日

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「久しぶりに見て良かったと思える映画でした」罪の声 和哉さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0久しぶりに見て良かったと思える映画でした

2025年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

あの時代の過激派や左翼・他諸々のあまりに視野が狭く自己中心的で身勝手な思想に振り回された子供達の人生にフォーカスしたありそうでなかった物語を描いていてとても素晴らしい映画でした。
演者達も総じて良い演技をしていましたし、小栗旬が出ている映画の中では最も適材適所なのではないかと思えるくらいにハマっていました。

色んな人が書いていますが、この映画の中で最も印象的なセリフはある登場人物に対する「化石」という言葉です。
誰しも多かれ少なかれ自分の人生に意味をもたせる為に自分が夢中になった頃の行動を省みず化石のように閉じ込めてしまうものだと思いますが、団塊の世代の中でも思想に取り憑かれ自己満足の為に他者を犠牲にしてきた人達に関しては自身の命が尽きる前にその罪に向き合うべきだと改めて感じました。
彼らは日本に対して何らプラスになる遺産を残さなかったのですから・・・。
と言っても映画でも語られていたように彼らが向き合う事などないのだと分かってはいるのですが、そう思わずにはいられない映画でした。

和哉