「聡一郎の幸せを願わずにいられない」罪の声 うずら森さんの映画レビュー(感想・評価)
聡一郎の幸せを願わずにいられない
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聡一郎が初めて出てくるシーン、真っ暗な部屋に座ってロープを見つめる生気を失くした聡一郎が映し出された時は、一瞬ギョッとしました。
しかしそこだけでもう、聡一郎のこれまでの人生が悲惨で壮絶だったのが分かってしまうくらいの宇野祥平さんの廃人のような佇まいに圧倒されました。
曽根と阿久津に会って話をした時も悲壮感と絶望感しかなかった聡一郎が、会見前に曽根が作ってくれたスーツを着た自分を鏡で見て、控えめな笑顔で「めっちゃかっこええですね」と言うところが好きです。
もう一つ印象的だったのは、火事の時お母さんが「早く行き!(私は)大丈夫やから、あんたは逃げぇ!」と泣きながら聡一郎を送り出す所。
老人ホームでお母さんと再開し、聡一郎とお母さんが抱き合う姿に涙涙でした。
星野源さんも小栗旬さんも素晴らしかったけど、とにかく宇野さんが凄すぎて。
宇野さんじゃなくて宇野さんは聡一郎そのものな気がしてしまう程です。
終始ずっと引き込まれっぱなし、圧巻。
ものすごく重く悲しく胸が苦しくなるけど、最後はお母さんと聡一郎の未来に光が差す結末で良かったです。
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