「徹底された被害者視点の物語」罪の声 haildust199さんの映画レビュー(感想・評価)
徹底された被害者視点の物語
アンナチュラルを手掛けた野木さん脚本とのことで鑑賞。
期待を裏切らない重厚な映画でした。
グリコ森永事件を可能な限りリアリティを損なわずに映像化されていました。
土井監督の落ち着いた演出も見事に嵌まり、大人の鑑賞にも耐えうる完成度です。
そして、やはり野木さんの脚本が素晴らしい。
この方は、被害者を最優先にした脚本を書かれます。
加害者の心情を描けば深み出る昨今の映画とは真逆を行く作風。
ですが、現実でも蔑ろにされる被害者の心情を掘り下げることで、共感できる、他には無い魅力を生み出すことに成功しています。
最優先されるべきは被害者という最近の世相の反映した、今の時代に見るべき映画です。
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