「今もどこかにいるかも知れないその子供」罪の声 noriiさんの映画レビュー(感想・評価)
今もどこかにいるかも知れないその子供
フィクションではあるものの、内容は実際に起きたグリコ森永事件そのもの。
142分の長い映画であったが、全く長さを感じずに、一つ一つ解明されていく事件の内容にじっくりと見入ってしまった。
これを映画館で見ることは、大画面で見るということよりも、静かな環境で雑音なく集中して見れるという意味で、映画館で見て良かったと思えたし、映画館で見るべき作品だと思いました。
当時、全国的な大事件となり子供であった自分にも事件の記憶があるが、主には関西方面の事件であり関東圏の自分には特定のお菓子を買わない様にしたくらいで詳しい内容や怖さとかの記憶も特にもうなかったが、その大事件がなぜ未解決に?というところの興味で鑑賞。
犯人から送られた子供の声の年齢をからすると自分も同世代くらいだろうと思うと、自分なりにも思うところが出てくる。
そして、映画の中でもまずウィキペディアで事件を調べるところから出てくるが、自分もグリコ森永事件を調べたくなって後で見てしまった。
この映画では実際関わった子供から紐解かれていくのだが、実際の事件はそうでないことから、実際とは違う創作部分もあるが、色々と納得いく部分もあったしリアリティを感じた。
今もその当時の子供がどこかにいるのなら…(ネットで調べると普通の私でも、実際の事件の子供がどうなのかは多少なりとも情報を得られるが)、この映画では星野源さん演じる子供と別にいる子供、どちらかというと別の子供の辛さ、悲しさがとても印象的で心に残った。
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