「虚しい人生とは(2020/10/30鑑賞)」罪の声 虹孔雀さんの映画レビュー(感想・評価)
虚しい人生とは(2020/10/30鑑賞)
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小栗旬演じる阿久津が追い詰めた主謀人に放った言葉が印象的だ。
「あなたのしたことは、たった3人子供の未来を変えただけだ」と。
あれだけ大掛かりで行った劇場型犯罪の目的には、この国のあり方を世に問い直すという大義があったことはその通りだと思う。
しかし本作の最後の阿久津の一言で、全ては虚しいことであることが鑑賞者に問いかけられたのではないかと思う。
この世界を変えるためにとった強硬手段、暴力的で脅迫的な手段がいかに虚しいことであることを我々は再確認させられた。
本作は思想的に見れば、マルクスが提唱した暴力革命の思想を無力にするかもしれない。
もし共産主義を掲げる国に大々的に上映されれば、体制崩壊の力ににもなりうるだろう。
これが”罪の声”であるかは、受け取る側の立場によって変わってくるだろう。
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