「脚本が素晴らしい!」罪の声 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
脚本が素晴らしい!
クリックして本文を読む
原作も読了済。グリコ森永事件を題材に事件の真相に迫る物語。
基本ラインは原作の通りなのだが、あの分量をよく140分ほどの脚本にまとめてくれた。緻密に事件を追いかけていた原作と、人間ドラマに比重を置いた映画という印象。しかもその面白さは損なわれていない。素晴らしい脚本だと思う。
今さら昔の事件をほじくりだして、何の意味がある?という問いかけに対して真摯に向き合っていた阿久津記者が印象的だ。被害者の悲しみをかき回すような報道が少しでも減ってほしいと願う。
そして脅迫に声を使われた子どもたちのその後の人生の違いだ。幸せに過ごしていた曽根が罪の意識を感じてしまうのもわかる。もちろん阿久津が言った通りなんだが、生島姉弟のその後があまりにも壮絶すぎる。最後は少し希望のある終わり方でよかった(原作読んでるくせに)。
星野源だけじゃなくて、松重さんや市川さん、古舘さんといった野木亜紀子組的な人がたくさん出ていたのも印象的だった。いい人選!
コメントする