「長女の物語。ラトナは原節子。」あなたの名前を呼べたなら きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
長女の物語。ラトナは原節子。
ズバリ、働き者で自分の役目を心得ている「長女ラトナ」が、甘ったれで自分の立ち位置を定め切れない「次男坊アシュヴィン」に対して、控え目に、悟られないように姉のように世話を焼いてやる
という導入です。
長女の苦労と願いを理解しない、これも甘ったれの故郷の妹に振り回されながら、自分の夢は二の次にして奮闘していたラトナ。
解りますねー、僕も長男なもので。
だから本作は、男女の淡いラブストーリーでありつつもこれはラトナ個人のestablish 物語だと感じました。
踏ん切りをつけ、家族のしがらみから距離をおいて、(夫の死を前向きのチャンスとして掴み)自立していこうとする「長女の成長物語」と僕は見えたのです。
ラトナが今後アシュヴィンへの思慕に崩れていくか、あるいは顔を洗って恋を忘れることにするか、これはわかりません。
3:7で後者かな?
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インド、フランスの合作なんですね。
なるほど、この恋物語は舞台がインドでなくても成立出来るかもしれないほどトレンディー。いつもの“群舞”がないこともかえって新鮮でした。
監督はインド出身ではあるがヨーロッパで活躍する女性だそうです。
そして劇中登場するキーマンの御曹司はアメリカ暮らしの経験者。加えて制作にはフランス人が関わっている。
そのへんの背景と味付けがあるからでしょうか、外部である日本人の僕から観てもすんなりくる。灰汁が薄められたドラマになっていたのだろうと思います。
(“カースト破談”にもギリで立ち入っていないし)。
で、この映画がインド本国ではどれくらいの評価なのか、興行成績はどうだったのか、知りたくもあります。
[最後の電話]は
恋人アシュヴィンへのさようならであり、
親友アシュヴィンへのこんにちはでもあり。
そんなふうに聞こえました。
ちょっと違った切り口からレビューしてみました。
弥生、三月君を のほうにコメントありがとうございました❗ 少し、直しました。FMで拓郎かかるんですか。ちょっと以外に思いました。もう50年近く前ですからね。 先公~ 花火がほしいんです なんて歌っては担任をからかっておりました🙏
去年、Bunkamuraで見ました
好きな映画でした
素敵な映画でしたね
インド映画だけど、踊りなし。
フランスとの合作で、女性監督。
柄じゃないので、レビュー書かなかったけど。
昨夜は 牡蠣鍋でした
マダムインニューヨーク チェックします
ありがとうございました💞
きりんさん
朝、バタバタしていたので・・・ 隣国からの今、一番世間を賑わしている・・・
もう!
レビュー、今ズルして拝読しました。斬新な切り口のしなやかなレビューですね。流石です。
追記
カーストの断絶を見せつけられたのが自宅マンションへのガールフレンドの連れ込みシーンでした。
住み込みのラトナは“存在しないも同然”のメイド。だから雇い主の主人はラトナの目の前で好みの女を抱けた。アシュヴィンは「ちょっと気まずいかな」って表情を見せるだけ。つまりメイドラトナを完全に無視出来るという厳然たる事実ですよね・・
あの事件があったからラトナは目が覚めた
⇒淡い恋への期待を捨て去って、割りきって、親切な友人として「アシュヴィン」と呼びかけのではないかな。
とにかくラトナのためにはアシュヴィンがアメリカに去ってくれて本当に良かった。早晩二人はダメになるだろうから。