「ツノの切り株を見ていると、ホクホクのおでんの大根を食べたくなってくる。」ヘルボーイ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ツノの切り株を見ていると、ホクホクのおでんの大根を食べたくなってくる。
ヘルボーイと言えばすぐに初代のロン・パールマンを思い出すのですが、逆に言うとロン・パールマンが出演する映画を見ているとすぐにヘルボーイを思い出すのです。困ったものだ。そんな新しいヘルボーイは顎なんかが初代よりもインパクト少なく、ちょっと弱々しさをも見せてくれるので新鮮でした。
冒頭では5、6世紀頃のアーサー王伝説とともに、世界中に病原菌をまき散らす魔女ニムエのエピソード。あ、ミラ・ジョボだ。相変わらず美しさとエロボディを備えている大好きな女優さんです。惜しげもなく有名女優を使うからには他にも有名人がいるに違いないとチェック態勢に入り、ヘルボーイの父親がアル・パチーノに見えてきたり、オシリスの女性がハル・ベリーに見えたり、霊能力少女アリスが日焼けしたクロエ・グレース・モレッツに見えてくる。あ、違うじゃん。と、ストーリーにのめり込むうちに、この映画が泣いた赤鬼+アーサー王伝説+LOTR+バイオハザードに思えてきてしまう。さらにダイミョウが何かに変身するに違いないとワクワクしていたら、な、な、なんとゲレゲレ!『ドラゴン・クエスト』までオマージュしてたのか!とビックリしました(オマージュとはちょっと違う)。あとは『ハウルの動く城』ですかね・・・バーバの動きは貞子かと思っちゃいました。
そんなこんなでミラジョボといえば『バイオハザード』。アリス計画のアリスといえばミラジョボだろ!と思っていたのですが、霊能力少女という別キャラがアリスなのです。クロエと勘違いしてしまいましたが、ナチス残党のクロエネンという人物?も登場するはずです。なんだか名前が複雑になってきましたが、次回作(あるのか?)では半魚人のエイブ・サピエンも登場しそうだし、こうなりゃギレルモ・デル・トロの『シェイプ・オブ・ウォーター』も絡めてしまえ!と、初代の監督まで手伝ってくれそうです。ワクワク・・・
全体的にR15+らしくグロ、またグロ、そして爽快感。ナチスハンターのロブスターのコスチュームが古くてカッコいい。ミラジョボに王になってくれと懇願されたら、結婚するってことでしょ?俺なら簡単にOKだしちゃうけどな・・・その点、人間(?)性善説そのまんまのヘルボーイがいかに理性的だったか。また、必殺技の銃を撃たなかったダイミョウに拍手。
なんでパールマンや無いん?と思いつつw でも、やっぱり面白かったです! 毒に溢れたアンチヒロイズムの最後の砦なので、この路線を守ってほしいです!