「こだわり」ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
こだわり
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おそろしく精密に緻密に動く。
CGアニメーションと比べても遜色が無い程に。
そして、思う。
じゃあ、CGアニメーションで良くないか?
クレイアニメーションの到達点がどこなのか、目指す完成形がなんなのかは分からないのだが、アニメーションとしての到達点はそう違わないのではないだろうかと考えた時に、この作品の立ち位置を考えた。
作品中どこまでをクレイアニメーションの範疇だと受け止めればいいのだろうか?
煙などはCGなのだろう。
じゃあ、荒れ狂う海は?
引き絵の街並みは?
動かない背景や流動的なモノはCGを使ったんじゃないだろうか?
…クレイアニメーションの表現を高める為に使用した技術が結局のところクレイアニメーションの限界を示しているようでもあった。
冒頭、あまりにも滑らかに動く被写体を見ながら、そんな余計な事を考える。
おそろしく手間がかかってる。
おそらくどんな映像表現よりもはるかに面倒くさいのだ。なんせ人形を動かすのだから。
カットによっては縮尺の違うモデルをいくつも用意する必要まである。
効率が、おっそろしく悪いのだ。
CGが無かった時には需要があったとは思うが、今は…秀でた部分を見いだせない。
物語自体は最早どおでもいい。
ただただその技巧に驚愕する。
よくやったなぁ…。
昔よりは材質なんかが変わってて動かせやすくなってるのかもしれないが基本的には変わらないのだろう。
職人のこだわりにただただ敬服する。
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