劇場公開日 2020年1月24日

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「感性のままに映画を観れたら、とても幸せ(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)」風の電話 ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0感性のままに映画を観れたら、とても幸せ(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

2019年12月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

幸せ

モトーラ世理奈ちゃん。
この子は天才なんだと思う…。

彼女が何か一言、発しようとするたびに、その子の言葉に耳を傾けたくなる…。
すごく不思議な子(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

感性のままに会話をしているのかと思いきや、すごく時間をかけて慎重言葉を探そうとする時もある。
そんな彼女に、どんどん引き込まれてしまうのは、やっぱり彼女が天才的な演技力を秘めているからではないでしょうか。

そんな彼女が今回演じたのは、震災で家族が行方不明中の高校生。
家族を失い、広島の叔母の元で生活していたある日、叔母が突然家で倒れている姿を発見する…。
震災で突然家族を失ったように、また叔母も失ってしまう恐怖に駆られた彼女は、突如家があった岩手に家族を求めて旅立つ…。

知り合いもお金も何もない中、街で偶然出会う人たちに助けられながら、旅を続ける姿がか細くて消えてしまいそうに脆くて、すごく心配になる。
でも、街で出会う人がみんな親切だから、とても救われるけど
(●´ω`●)

彼女の他に、西島秀俊さんの演じた、福島で家族を失った元原発職員の男もとても印象的。
旅先で出会った2人ですが、震災で家族を失ったもの同士、お互いが心の底に悲しみを背負いながら生きている…。
彼女が岩手に向かう旅をサポートする姿もとても頼もしく、支えになっていました。

実は監督曰く、台詞が殆どアドリブというからビックリ!
与えられた設定だけを頼りに、お互いがその時の感情のままに会話していく姿がとても新鮮でした。
まるで一つのドキュメンタリーを観ているかのような感覚だったので、余計にモトーラ世理奈ちゃんの自然体の演技が光っていました。
西島さんの物腰柔らかな雰囲気が、また彼女との旅を温かなものにしているから、観ていて救われた気持ちになったのは確か。

そしてなんと言っても、この映画の見所は、最後の電話ボックスでのシーン。
風の電話とは、電話線の繋がれてない電話ボックスで、天国にいる想いを伝えたい人に向けてメッセージを伝える場所。
この電話ボックスには、実際に3万人もの人が訪れて、天国へ言葉を送っているようです。

震災で家族を亡くした人たちも、この電話で救われて人はとても多かったはず。
自分の張り裂けそうな不安や思いを、言葉にできずにため込んでしまっている人がどれだけいるか…。
溜め込みすぎると、心が崩壊してしまうから、その前にこの電話ボックスで、自分の心の叫びを言葉にすることってとても大事だと思います。

言葉にすると、自然と自分への戒めになるから言葉って不思議。
言霊っていうけれど、やはり言葉にする事で、天国にいる家族にもその想いは伝わるんじゃないかなと思いました。
気持ちを吐露する事で、彼女自身が生きようとする強い気持ちを持てた事が何よりも嬉しい!
╰(*´︶`*)╯♡
こういう、心の拠り所はこれから先もずっと必要なものだなと思いました。

最後に…。
年末最後の試写会で、豪華俳優さんたちの舞台挨拶に参加できたことに感謝!
ベテラン俳優に囲まれた、モトーラ世理奈ちゃんの初々しさが可愛らしい。
そして、周りの大人たちが彼女の優しい雰囲気に包まれて、一体となっている感じも、とても和やかで素敵でした。
素敵な試写会をありがとうございました。

素敵な映画をありがとうございます
(〃ω〃)

ガーコ