「上田慎一郎作品がこんなにハズすなんて」イソップの思うツボ Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
上田慎一郎作品がこんなにハズすなんて
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共同脚本と共同監督がいけないのかな。凝った設定を作って、それを説明して終わりなんだよね。「ふーん」意外の感想が残らない。
その設定も自然さに欠けんの。主人公サイドの動機が「お母さんを殺されたから」なのね。重大事故に巻き込まれて「やっとお母さんの治療の順番が来た!」と思ったら、芸能人一家のお父さんが「一般人は後に回せ、うちの娘を先にしろ!」って言いながら医者に袖の下を渡して、治療が遅れたからお母さん死んじゃったっていう。
少し治療が遅れて手遅れになるって、仮に治療が間に合っても駄目だったんじゃない。それを芸能人一家のせいにするって逆恨みっぽいところもあるような。
医者もね、重大事故でパニック寸前のときに「これで一つ」って袖の下渡されても受け取れないと思うよ。もう少し平常時でないと。
芸能人一家の家族仲を壊すために「この銃に二発弾が入っている。二人を殺せば、殺した一人だけは助かる」ってやってね、娘が父と母を撃っちゃって「はい、壊れました」っていうんだけど、撃たないね、この流れだと。「もう三人殺して!」って言う方が自然だもん。
主人公サイドは芸能人一家をはめるために、兄が芸能人・母を誘惑し、妹が芸能人・父を誘惑すんの。身体張ってんだよ。殺したいほど憎い相手に身体張れるかな。しかも憎む理由がちょっと逆恨みっぽいしね。
そんなわけで、設定説明映画なんだけど、設定の辻褄合わせが甘く、説明も今ひとつ。そこに人間ドラマを盛り込もうとしたものの今一つで、全体として今ひとつだったよ。
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