劇場公開日 2020年1月17日

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「スティーブン・キングの名作映画・リメイク」ペット・セメタリー bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5スティーブン・キングの名作映画・リメイク

2022年11月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

スティーブン・キングが、『ペット・セマタリー』の題名で発表した原作の映画化。既に、1989年にも映画化され、キャスト、スタッフを一新してのリメイク版。その時は劇場で鑑賞したが、今回はhuluで鑑賞。1作目との大きな違いは、亡くなったのが息子から娘に変わったところ。

超自然的な力が宿るとされている、ペットの墓場(ペット・セメタリ―)における言い伝えをモチーフに、死者が甦ってくるホラー作品。S・キングらしい、ストーリー性のあるホラーと言えるが、彼自身が気味が悪すぎる内容で、世に出すことを躊躇したという、曰く付きの作品。

医師のルイスは、家族の時間を大切にしたいと、田舎町に引っ越してくる。森に囲まれた自然豊かな家だったが、その森の奥にペットの墓場のあることを知り、そこで隣人のジャドと出会う。ある日、ルイスの娘エリーが可愛がっていた猫のチャーチルが、轢死してしまう。不憫に思ったジャドは、猫の死体をペット・セメタリ―の更に奥地にある墓場に埋めると、次の日にチャーチルが蘇って戻ってくるという、不可思議な出来事が起きる。

それ以来、ルイス家族には不穏な現象が起き始める。そして娘のエリーまでもが、トラックに撥ねられて亡くなってしまう。その悲劇を受け入れられないルイスは、ペット・セメタリ―の奥地にある例の場所に、エリーの死体を埋めて、蘇らせることを試みる。しかし、それによって悪夢のような惨劇が、幕を開けることになる。

大切な子供を失くした親からしたら、藁をもすがる思いで、こんなまやかしに身を預けたくなるのかもしれないし、その心情も分からないわけでもない。しかし、そこは決して超えてはならない一線であり、その後の惨劇の描き方と、イヤミスなラストシーンは、鑑賞後にも後味の悪さが残る作品だ。

出演者は、ルイス役に『ターミネーター・ジェニシス』でジョン・コナー役を務めたジェイソン・クラーク、その妻役には、TVシリーズでもお馴染みのエイミー・サイメッツが演じ、娘を失くした悲劇と狂気が入り乱れた夫婦役を演じている。そして、隣人ジャド役には、ジョン・リスゴーが、燻銀な役回りを演じている。

bunmei21