劇場公開日 2020年1月17日

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「禁忌の境界線」ペット・セメタリー KinAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0禁忌の境界線

2020年1月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

埋めれば死者が甦る土地、知ってしまったが為の愚行。

家族が死んで蘇ってからの変貌と恐ろしさを期待していたけれど、意外とあっさり描かれてしまった。
生前と蘇り後のギャップをもっとじっくりと味わいたかった。
すぐに大暴れするのではなく、ヒリヒリとした関係を築く方がよっぽど気持ち悪くて恐ろしい。
猫のチャーチのあの感じを少しの間だけ保って欲しかった。

殺意の鬼と化した子供の殺戮ショーはなかなか楽しい。大暴れしてくれてありがとう。
親殺しという禁忌、それを全力で冒しにくる子供の不気味なことよ。
怪演の子役にブラボー。
行き着く先の形もゾクゾクして相当良かった。

親のトラウマに絡めたオカルト脅しが多すぎる。
大概幻覚だから萎えてしまうのよ。いいから実体をもって襲ってきなさいよ!シライサンみたいに!!電気チカチカするならシライサンを出せー!!

いや、オカルト現象も恐怖の幻覚も好きよ。
レイチェルの姉のエピソードはトラウマ必須だし、脳みそ見えちゃってる事故死青年のインパクトも大きい。
しかしどうしてもノイズに感じて仕方なく、「早く家族死なないかな〜」などと思ってしまった。

両親の死生観の違いが面白い。
死は自然なものだなんて、わかっちゃいるけど受け入れきれない。
死にたくない。死にたくないし、もし死んでしまったらあの土地に埋められたい。
どんな形でも私は生きていきたい。

それにしてもこの地域は交通事故多発しすぎ!!
引越し直後の爆音運搬車に一番ビクッッとなったよ…。

KinA