「良くも悪くもリアル」ザ・レセプショニスト Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くもリアル
かの地の「アジア系の女性たちのリアルな現実を描いた」という映画紹介に、嘘はないはず。
しかし、逆に言えば、“よくこれで映画になったなあ”というのが、率直な印象。それほど普通のストーリーなのだ。
風俗店の新入りの女の子の話は、本作唯一の劇的要素だが、彼女は主人公ではない。
逆に、登場人物の中で、最も平凡なキャラクターのティナが主人公という話の作り方は、不思議な気さえする。
おそらくその理由は、本作の女性監督に一番近い存在がティナだからで、もっとはっきり言えば、ティナの目を通してしかストーリーを語れないためだと思われる。
良くも悪くも誇張のない、“平凡な悲劇”を描いた作品だった。
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