「超高層ビルの中の方が安全じゃない?エレベータは乗っちゃダメだし・・・」THE QUAKE ザ・クエイク kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
超高層ビルの中の方が安全じゃない?エレベータは乗っちゃダメだし・・・
ハリウッド産のディザスター・ムービーで何度も経験したかのような超高層ビルパニック。後半は既視感いっぱいでありながらも手に汗握る。
前作は未見のまま自宅鑑賞。何人もの命を救ったヒーローとしてクリスチャン・エイキョードがテレビ出演したりもするOP映像。あ、これが前作での功績だったんですね。と、強靭な体を持ったヒーローかと思えば、トラウマが邪魔をして終始眉をひそめたような情けない顔になってる主人公。この怖がってる顔がどことなく稲川淳二に似てるかなぁなどと思いつつも、別居してる家族の中でも末っ子のユリアがまた可愛い。かつてのダコタ・ファニング風。
前半では元同僚で友人のコンラッドがトンネル落盤事故で亡くなったニュースと、彼の独自の研究成果を読んだため、大地震が来るに違いないと確信する。ノルウェーはヨーロッパの中でも地震頻発国だそうだ。それじゃ耐震設備とかも整ってるんじゃないの?と思うのだが、妻が仕事してる34階まで助けに行こうとするクリスチャンであった。
亡コンラッドの娘マリットは葬式の準備に忙しいというのに、クリスチャンは彼女を連れだしてあちこち調査する。いい迷惑だとも言えないマリットちゃん。もう単なる運転手だよ、これじゃ。やがて停電とか、ネズミが死んでいく映像を見せられて、全面協力するのだが。クリスチャンは「絶対大地震が来る!」と確信して、息子の大学に「爆弾を仕掛けた」などと息子を助け出すために警察に嘘の電話。うーん、大学だって新しそうだし、そこまでしなくてもいいのでは・・・犯罪だし。
そんなこんなでクライマックスは妻と一緒にエレベータに乗ったはいいけど、停電により止まってしまう。そしてユリアちゃんも健気に一人でビルに忍び込んだりで大変な事態に陥るのです。そして34階が斜めに!!これも既視感アリ。まさか外に垂直離着陸ジェットが助けにきてるのでは??て、そこまでハリウッド化してませんでしたが、とにかくCG映像が凄い。日本じゃこのレベルのCGは無理だ・・・
行動心理はわからなくもないが、耐震性能という点は無視されてるし、一番の失敗がエレベータ。ママを無駄に死なせてしまったような気がする。それでも迫力十分だったし、地震の予知問題といったテーマも伝えてくれたし、色んなことを考えさせられる映画でした。