さくらのレビュー・感想・評価
全107件中、41~60件目を表示
行き過ぎた愛
北村匠海×小松菜奈×吉沢亮という神メンツなので、制作が決定した時からかなり期待していた。
期待しすぎていました。
面白くなかったという訳では無いけれど、何か腑に落ちない作品でした。
年末に実家に帰宅をした長谷川家次男の薫(北村匠海)は、2年前ばらばらになった家族を繋ぎ止めるかのように過去の出来事を思い出していく。
まず、良かった点は演技力。
北村匠海は無口で無表情だが訴えかけてくるものがある。出演作を見る度に驚かされる。アンダードック、早くみたいなぁ。
小松菜奈は相変わらず。
今回は「渇き。」の時と似ており、とても惹き込まれていく演技。個人的には、二階堂ふみ、杉咲花に次ぐ演技力だと思う。にしても、中学生役は無理あり過ぎですけどね!?
吉沢亮は出演シーンは少ないながらにして、脳裏に焼き付ける凄まじい演技。感無量です。
2年連続で助演俳優賞を受賞するかもしれないほどの誰もが認める名優ですからね。キングダム2も楽しみです
また、ストーリー構成はとてもいいと思う。
観客を無我夢中にさせるし、中々楽しめた。
意外とあっという間の2時間。そういった面ではいい映画なのかも。
しかし、レビューを見ていると皆さん揃って仰っていますが、予告の作り方があまりにも酷い。
映画を見る前は全然普通だったのだが、いざ映画を見ると予告の作りの酷さに唖然。
いつお兄ちゃん死ぬの?と不謹慎ながらにどうしても思ってしまうし、大切なセリフ感動するセリフも入れてしまっているのでシラケる。予告に映画の概要を詰め込み過ぎです。
そして、音楽が微妙。
主題歌に関しては以ての外。全くと言っていいほど映画の雰囲気に合っていない。最近多いよなぁ...
深いようで浅い。
家族ドラマというよりも、思春期の子どもの「性」についての悩みがメインテーマのようだった。それはいいんだけど、描写がどうも気に食わない。手紙でゴムを貰ったり、兄でしたりよく分からず。せっかくいいテーマなのに、共感出来ず終い。勿体ない。
ランドセル手紙は北村匠海と同じ感情に。心の底から怒りが溢れ出た。小悪魔どころじゃないって
糸ほどは無かったけれども、少しガッカリでした。
いい映画になり損ねたなと。
愛ってのは怖いなぁ、怖いなぁ。
もう少しほっこり系ストーリーを想定していた
小松菜奈さんと北村匠海さんが好きで鑑賞。
うーん、少し思っていた作品とは違った。
長男役の吉沢亮さんを含め3人の演技は素晴らしいがいかんせんストーリーが重い。それでも2人からへの兄への愛情の迸った作品。重くなり過ぎるストーリーを犬のさくらが中和している。家族が深刻な話をしているときに尻尾をふりふりテーブルの下で佇むさくらが唯一の癒し要素だった。
もう少しテーマ性のあるストーリーだったら良いんだけれど。ストーリーの重さの割にラストがあっさり。それで?という肩透かしを感じたのは自分だけ?
ちょっと新しい映画を観た感じになった
またちょっと新しい感じなものを観たようなそんな感じでした。原作が凄いというのはとりあえず感じました。ストーリーも話の展開も、現在と過去の見せ方も、引き込まれた。キャスティングもはまってるね、演技力や雰囲気も含めて。矢崎監督の映画も全体の雰囲気が引き込まれるから良いね。でもやっぱり子役の人達の力量や見せ方ってとても難しいんだね…特に子供時代のエピソードも重要になるような作品だと。
ひとつひとつのエピソードや、何かが起きた時の皆んなの反応(特に小松菜奈)が面白いというか、色んな感情が芽生えました。笑えるところもあったけど、辛いエピソードに心が押し潰されがちな2時間だった。割と何に対してでも感動しがちな涙腺ゆるめの私ですが、色々ついていけなかったところや、?なところがあって何故か涙はあまり出なかった。別に泣いたら良い映画とか泣けるのが面白い映画だなんて一切思わないけど、もっと心を揺さぶられたい願望はあった笑。
多分…でも良い映画であり良い作品なのだろう…という事は感じとれたんだけど…。何て言って良いのか分からない。映画の感想、むずい。
北村匠海は相変わらず良かった、小松菜奈も吉沢亮も。この3人は雰囲気と顔面と声と演技力、世界観、どれをとっても素晴らしい◎また他の作品でも共演してるところ見てみたいな。
演技は良い
好きな俳優さん目当てに鑑賞したので、観てよかったのですが、ストーリーがイマイチ自分の好みではなかったです。観終わって、なんだか不快ではなくて、スッキリしない感じ。何が言いたかったのか?タイトルでもある犬の”さくら”との繋がりも、イマイチ強く感じなかったし。あんなに単調な流れでも、最後まで観ていて飽きなかったのは、やはり役者さんの演技がとても上手だった事と、内容もよかったという事なのかなぁ。ポイントの大半は演技です。
神様の悪送球とは。
天の神様の言うとおり...という選び唄が地方にありますが、この天というのはどうにも対応が難しくて、要はこちら側の受け手の人間の捉えようによって自由に解釈するしかないと思うんです。悪送球という試練に人間はどう振る舞うべきなのかをこの映画は観客に問いかけています。
ストレスからの対抗行動が小松菜奈さんの演技で表現されていて勉強になりました。自責から来る極端な逃避、幼児退行が具体的に描かれていました。
この物語は再生のお話です。キリスト教でいうレザレクション。イエスの復活とまではいささか言い過ぎですが、愛犬が病人として大晦日の日に動かなくなるのはキリストの死と重なります。そう、小松菜奈はマグダラのマリアだったのです。
焦点が定まらない
愛すべきキャラクターが定まらない作品。みんなが生であり、みんなが悪であり。もちろんそれが世の中で、そういった意味で現実なのだろうが、2時間でストーリーを完結させようと思うとどこかに焦点を当てて物語を作った方が展開を出しやすいはずで、その観点で膨らみきらなかったのかな、という印象。起承転結が分かりにくい作品だったなぁ、と。
それ考えると、立ち位置的主役とストーリー上の主役を両立させた映画ってすごいんだなぁ、と。チワワちゃんとか。
春の話ではありません
原作も読んでませんし、事前情報ほぼなしで鑑賞。
タイトル的に正月から春にかけての上映予定が遅れたのかなと思ってましたが、「さくら」は、犬の名前なのですね。
ネタバレしてしまうのであまり書けませんが、ストーリーを文字にすると結構ハードな内容なのだけど、しあわせな一家というオブラートに綺麗に包んで、うまく仕上げた感じでした。後からじわじわ来てます。
一応主人公の次男の薫くんを演じる北村匠海。イメージどおりの朴訥な青年です。主に彼のモノローグで、場面が進みます。ただ、物語は彼の物語ではなくて、家族に起きた出来事を綴ったもの。
長男の一(はじめ)は野球部エースで学校の人気者。吉沢亮が演じていて、これまたイメージ通りの良いやつ。妹の美貴は、家の中ではわがまま放題のムードメーカー。小松菜奈が、ストレートに感情をぶつける素直な少女から、少し狂気じみた状況まで振り幅を持った役を好演。
この3兄弟に、優しい父昭人(永瀬正敏)と、母(寺島しのぶ)の両親に、もらってきた子犬の「さくら」を加えた、長谷川家の10年くらいの物語だ。
兄弟それぞれに、さまざまな物語があり、困難や苦難があり、家族の崩壊の危機まで起きる。大事件のエピソードを積み重ねた物語なのだけど、それぞれをドラマチックにせず、平板に描くことでより身近な感じをいだかせる。そんなこともあるよね、といったどこか冷めたような描かれ方に思えた。感情を高ぶらせてぶつかったりすることはほぼ無く、行き場のない気持ちを上手く出せないというリアリティに寄せた描き方だったのかな。北村匠海のトツトツとしたモノローグに、小松菜奈の際立つ立ち振る舞いが、良いハーモニーだと思った。
絶賛はしないけど、何だか面白い作品でした。
バラバラになりかけた家族をみつめ、支えてくれた「さくら」
原作を読んでから鑑賞 西加奈子さんの作品はこれまでもいくつか映画化され、やはり子どもの出てくる「まく子」以来でしょうか 勤勉なお父さん、優しいお母さんに、仲のいい2男1女のきょうだい、そして子供部屋つきのマイホーム購入、人も羨む家庭でした さくらを飼いだしてから家族に起る出来事は、どこの家庭にでもあるような話ではあるけれど、幾度となくおこる「危機」に、さくらは食卓の下で起こっていることを感じ、怒りや悲しみを受け止めてきました 話はできないけれど、尻尾を一生懸命振ることで家族の問題を癒してきました 西さんの初期の頃の作品で、郵便番号が5ケタであったり、携帯のない時代の話であるので、今なら家族のありようは違うものになったでしょう それだけさくらの役割も大きい時代だっと思います
人も羨む家庭であっても、仲のいいきょうだいであっても、その絆を揺るがす出来事が起こるもので、決してハッピーな終わり方ではないものの、さくらが果たしていた役割を感じます
西さんの出身地の住所が封筒に書かれているところまで、原作に「忠実」でしたが、みんなに愛されていたさくらの散歩用の鎖を使った長男、目の前のその行動にさくら自身もとてもショックを受けただろうと思います(あくまでも原作に忠実ですが)
子どもが小さいときは賑やかなマイホームも、子どもたちが一人二人と出て行けば、ますますさくらの存在の大きさを感じます 先月は「星の子」でも父親役だった永瀬正敏さん、優しさが言葉にできない不器用なおとうさん、よくあっていました(11月26日 ジストシネマ和歌山にて鑑賞)
さくら
何が起こるかわからないのが人生であり、その中で見たことも聞いたことも感じたこともない事物と出会すのもまた人生である。その都度狼狽えずに自分の中にそれらの居場所を見出せたらいい。そう思いながらも、果たして私は「悪送球」から逃げずに受け止めることができるだろうか。
原作の著者である西加奈子氏は、人間の持つ美しい面も汚い面もありありと描く人だと思う。この映画でその象徴的存在だったのは、やはり小松菜奈氏演じる長谷川美貴ではないだろうか。誰しもが子供から大人になり、その過程で荒々しくて歪な思春期を経験する。大抵の人が当時を振り返り、その青さを大人になって恥ずかしく思うものだが、一人の大人として人生を歩む上で、なくてはならない時期なのだ。悲しみに立ち向かう強さ、誰かを好きだと思う気持ち、怒りを鎮める冷静さ。どんな感情にも直向きであることの大切さや、現実と向き合って受け入れることの大切さに気付かされた。
主題歌である東京事変の『青のID』を聴いた時は、この映画のエンドロールに沿えないのではないかと思ったが、感傷に浸らせるのではなく、あくまで前向きに笑顔で終わっていくラストに合っていたように思う。常に人間は溢れんばかりの感情に満ちていて、絶えず吐き出していくその繰り返しが人間らしさなのであり、どれだけ受け入れ難いことが連続していたとしても、それでも人生は続いていくのだから、せめて笑顔で歩き出したいものだ。
うむむむ。
幼少期の子役3人それぞれ 雰囲気が大人期の3人に似てる。
ストーリーに対して キャストが今までのイメージが強すぎて年齢設定が無理があるような気がする。
知らない若手俳優だったらもっとすんなり話が頭に入ってきたかと。
吉沢亮、北村匠海、小松菜奈が悪い訳じゃないけど 学生臭さが無くてどーしても違うなぁって感じてしまった。
犬ってそうなんだっ!って思った。
キャスト陣の演技が素晴らしい
原作既読。制作が発表された頃からずっと楽しみにしてきた。もちろん、原作の方がより詳しく描かれているので感動は大きいが、映画も映画ならではの良さがたくさんあって期待以上だった。ただ西加奈子さんの小説特有の比喩を映画では表現できないこと(仕方ないことだと思いますが)と、エピソードを詰め込み過ぎた感が否めないのが少し残念だった。
この作品は、3きょうだいの約10年の変遷を次男の薫目線で、アルバムをめくっていくような感じで進んでいく。主人公は薫であり、薫の視点で描かれている。薫は才能あふれる兄と妹に挟まれて、自分の凡庸さに悩みながらも、家族の接着剤的な役割の青年で、この映画のタイトルにもなっている一家をいつでも見守る愛犬の「さくら」と重なる部分があり、彼のあたたかなナレーションで物語が進行していくことはとても「さくら」らしいなと感じた(犬は流石に喋ることはできないから薫が代弁しているのではないかと錯覚する)。
あくまで薫が主人公であるが、物語が大きく動くきっかけとなるのは美貴と一であり、3人それぞれとても難役で体力の必要な役柄だったと思うが、全員素晴らしい演技だった。
北村匠海さんは、中盤までは受けの演技が中心だったが、お葬式での憎しみの目のリアリティが素晴らしくて、薫というクールに見えつつも実は1番内面に抱えているものが多いであろう青年を、スクリーン上に確立していてさすがだなと思った。静かな役で印象に残る演技をすることはとても難しいと思うが、彼の演技はしっかり爪痕を残しているし、彼でなければここまであたたかい作品にならなかったと思う。
小松菜奈さんは、角度によって全然違う風に見える、ある意味宝石みたいな少女を力一杯演じていた。ある時はわがままで、ある時は1番冷静で、ある時は不敵な笑みを浮かべるという、どれが本当の美貴なんだろうかと思わせる不思議なキャラクターをあそこまで表現できるのは彼女しかいないのでは。少し関西弁に違和感があるのも、変わった美貴らしくて良かった。特に、父親に「あのランドセルは捨てたぞ」と言われた時の表情が素晴らしい。(確か原作では、ずっと一緒に寝ていたぬいぐるみを手放す時の女の子みたいな顔、という表現だったと思う)
吉沢亮さんは、なんといっても芸達者。中盤までの爽やかで素直、かつ優しいという完璧な青年から一転、絶望の淵に立たされてどんどん転落していく様を演じるという、高い演技力が必要な役を難なくこなしている。特に、夕飯中に家族に八つ当たりするシーンや、「神様とのキャッチボール」の話をするシーンでの彼の手の動きによって、一の苛立ちや怒りが手に取るように伝わってきた。こんな細かい仕草まで気を配れる俳優はなかなかいないと思う。彼があまりにも自然に、半身不随となった青年を演じるものだから、何も考えずに映画を観ていたが、もちろん吉沢さん自身は足も普通に動かせるわけで、そう思うと、この役を演じるにあたってインタビュー等で本人は何も語らないけれど、かなりの努力をされたんだろうなと思い感服した。出番は他の2人と比べると少ないが、間違いなく彼の存在でこの作品は成り立っていると思う。
少し癖の強い変わった作品だから、好き嫌いが分かれるかもしれないが、間違いなく心にぶっ刺さる人もたくさんいるはずだし、そういう人が1人でもいる限りこの作品は映画化した意味があると思う。私は、最後の「あなたの愛は、私を高みに連れて行ってくれる」という言葉がこの作品の全てを表しているようで、大好きだ。
長谷川家の物語としてよい(さくらの意味がどれほどあるのかは疑問)
原作は未読。両親と兄と妹のいるかおるの視点から描いた長谷川家の物語。そこにタイトルのさくらと名付けた犬が絡む。
予告編で兄貴の葬式のシーンがあったから亡くなるだろうことは予想できる。でももう少し隠してもよかったんじゃないかなと思ってしまった。もちろん長男の死がすべての話ではないし、家族全員のエピソードが盛り込まれた長谷川家の物語なんだけど。
それでも全体の印象がいいのは演じてる役者さんたちがよかったからかも。小松菜奈に中学生役はさすがに厳しかったり、兄貴へのコンプレックスを感じるべき北村匠海が普通にイケメンだったりと疑問に感じるところもある。それでも安定した演技と存在感があるから安心して鑑賞できた。
次男のコンプレックスや妹の恋心とかが原作ではどうだったんだろうと気になるところ。確かめてみたくなる。
愛情だけじゃない
淡々と語られる家族の物語。
本音も弱さも利己的な反則も目の当たりにする、愛情だけじゃない、家族って不思議な繋がりで成り立っている。
そんな事を思いながら、まったく集まることのない自分の家族を思い巡らせた。
真っ当な話を真っ当に撮った。だけ。
全然ダメってわけでもないけどすごく良い!ってわけでもなく。
冒頭、お母さんの性教育のシーンで、とても良い映画が始まるんだなぁという予感があった。
しかし、いつ本編が始まるのかと待っても待っても次男のナレーションの説明によって物語に入り込めず、なんか乗り切れないまま終わってしまった。
3人の兄妹はそれぞれは素晴らしい役者だけど、この生っぽい話において3人揃うとどうしても作り物感が気になってしまう。
普遍的な家族の話は、もう少し広告の匂いがしない人で観たい。
それと原作未読の身からしたら、なぜ「さくら」なのかがそもそも伝わってこなかった。
もう少し犬を工夫して使ったらどうだったんだろう。
犬の目線で語るとか。
普通の話を普通に撮っただけで、世界各国数多ある家族映画には勝てないな〜と思った。
小松菜奈の良いとこ盛り合わせ映画
パンチラが感動へと誘う園子温監督の『愛のむきだし』を初めて見たときのような感覚。放尿、放屁、脱糞、自慰行為が登場人物の心情と見事にリンクしているという稀有な映画。LGBTや兄弟への恋愛感情などが複雑に絡んでくる予告編からは想像できない展開でした。
とにもかくにも小松菜奈ちゃんの怪演が光る映画でした。長男に恋をするという難しい役どころだったんですが、時に色っぽく時に弱々しく思春期の内面を表情や佇まいに込める素晴らしい演技だったと思います。
ややネタバレを含みますが。
お葬式のシーン、小松菜奈演じる美貴が思わず放尿をしてしまうという衝撃的な場面があります。尿は当然ですが便所という周りから隠れたところで行うべきもの、みんなの前では出したくても我慢すべきものです。美貴は吉沢亮演じる一が好きで好きでたまらない、彼女が来たときには直接的には嫌われたくないから間接的に邪魔をして、一に届くお手紙を隠して、何とか想いを伝えようとするのですが、はっきりと言葉にすることは最後までできなかった。我慢すべきものだと、もしくは目を背けたい感情だと思っていたのかもしれません。それが放尿に込めた意図だと僕は受け取りました。その後、〘くるみ〙という周りに固い殻があって中を取り出すためには強い衝撃が必要なものを使って、自らの悲しみに浸るかのように慰めるかのように自慰に取り組む。非常に美しいシーンでした。
ラストのさくらからの脱糞を受け止めるところも、リミッターを外して(信号無視がきっかけ)自分の想いはきちんと伝えなきゃいけないと語るシーンも非常に印象的でしたし、脚本・演出の意図が十二分に伝わってきました。
どの季節でも、どの年代でも、美貴はスカートかショートパンツを履いているのも、きっと出したい感情があるからだと解釈しました。監督・演出の趣味ではないと思います(笑)
とにかくずっと変な映画です。子どもにある意味性教育を叩き込むシーンやら、いい年した男兄弟二人が家のお風呂に入るシーンやら、リアリティーラインを超えているところもあります。そこにのれるかのれないかで、この作品の評価は大きく変わってくるんだろうと思います。自分は説明し過ぎない良い意味での作品の余白もあって、好きな映画でした。
なんでやねんアホ!おまえ…
この妹、どう捉えたら良いのやら最後までわからずじまいで戸惑うばかりです。
長男が事故に遭って身体が不自由になってから自殺するまてのあいだずっと、妹がニヤニヤ半笑いだったのが不気味で妙に気になっていたら、ランドセルから大量の便箋と突然の超衝撃的な告白。えぇえー! なんでやねん!しかもそのときもずっとニヤニヤ超嬉しそうだし。そら、次男は泣くでしょ、妹だろうとグーで殴るでしょ。あと、長男の葬式のときの失禁?あれも謎。なんの意味があったんだろ、なにかを示唆してたのかな? お兄ちゃんのこと好きだったんだろうけど、そこまてやるか?てかなんでそうなるかな? この妹、末娘で両親待望の女の子で甘やかされて我儘で自由奔放に育ったって説明あったけど、それだけじゃ片付けられない常人には理解出来ない深い闇みたいなものを抱えてる気がする、たぶんサイコ入ってると思う。
妹の狂気の愛
兄の死をきっかけにバラバラになった長谷川家が過去を振り返りながらもう一度やり直そうとする話。
.
宣伝で、これは単なる暖かい家族の話じゃないってやってたけど、このポスターの絵面とキャストでゆうてそこまでぐらいの気持ちで見に行ったら、ほんとに「きれいごとじゃない物語」だった。
.
特に死んでしまった兄、はじめのことを兄としてではなくて本気で愛してしまっている美貴がホラーすぎて。はじめが交通事故にあってからは、兄を独り占めできることに喜んでる姿だったり、いつまでも小学校のままの短パンに幼稚な服が明らかに怖い。
.
はじめの死は最終的にははじめの心が弱かったからだけど、彼女からの手紙を隠していた美貴がはじめを殺したようなものだと思ってる。はじめが死んだことではじめは永遠に美貴のものになったんじゃないかなぁ。怖いなぁ。
.
この作品気になるのは、原作が小説だからといって全部匠海くんにナレーションさせなくても(笑)映像で語るのが映画なんじゃないんですか。
全107件中、41~60件目を表示