劇場公開日 2019年11月8日

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「峠を越えたらまた峠」ひとよ 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5峠を越えたらまた峠

2019年11月9日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

楽しい

3人の子供を守るためにDVの夫を轢き殺した母が出所ししばらく経ってから家に戻る話
予告編ではもっと暗い悲しい話だと思っていたが本編を観たらそれほど感じなかった
だからといって暗さや悲しさがないわけではない

決してコメディーじゃないけどなぜかところどころ笑えるシーン多い
笑えるって言ってもおっさんずラブみたいに観客が大笑いするような笑いではない
微笑むようなクスッという笑い
それでいて悲しい

個人的には長男の「母さんは母さんなんだぞ」というセリフが好き
細川たかしが歌ったおそ松くんのオープニングテーマを思い出しおかしかった

松雪泰子芦田愛菜ダブル主演で話題になったテレビドラマ『Mother』でも同じような役をやっていた田中裕子が今回はそれ以上にいい味出している

家は大洗のタクシー会社
殺人事件以来続く正義の押し売りで3きょうだいやタクシー会社の人々は苦しんでいる
長女は美容師の学校を途中で辞めスナックのカラオケで『夢をあきらめないで』を歌っている

長男の嫁役にMEGUMI
リアルでも母親だけど事務所が無能なためか千秋や坂下千里子みたいにママタレントになれなかったMEGUMI
それなら女優になろうというのは突飛な発想だが結果オーライそれも悪くない
今年は役者としての活動をあちこちで見かけるが今後もMEGUMIの活躍に期待している

散髪のシーンなど必要だったのかもしれないが浅利陽介のあの長髪はとても不快だ
田舎のスーパーでたまに見かける親がやんちゃだとついやってしまうちっちゃな息子の後ろ髪
なんだよあれ鬱陶しい

次男と度々衝突する長女役の松岡茉優の熱演が良かった
今まで観てきた松岡茉優のなかで一番良かった
ハマリ役だった

元ヤクザのタクシードライバー佐々木蔵之介も良かった

カーチェイスあり

最後は家族で記念撮影し出版社で働く次男が東京に戻るシーンでこの作品は終わるがそれがまたいい

セックスの2シーンはいらない
どうしても必要なら15禁か18禁になるくらいやれ
そうじゃないなら必要ない
惜しいマイナス0.5

余談だが韓英恵がときどきキンタロー。に見えてしまうのがちょっぴり笑えて悲しい
あと斎藤洋介さんが思いのほか普通にジジイになっていたのがちょっぴりショック

野川新栄
Daiki Sugiyamaさんのコメント
2019年11月12日

僕もキンタロー。に見えました

Daiki Sugiyama