「『失われた時間』をみせてくれ…」9人の翻訳家 囚われたベストセラー Maryさんの映画レビュー(感想・評価)
『失われた時間』をみせてくれ…
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観逃したことをふと思い出したので鑑賞。
物語を愛する人々の反抗、好きですね〜。
「軟禁される必要はなかった」というレビューを見かけて悲しくなりました。彼が救いたかったのは、金儲けの道具と化した文学ですよね。そのために家畜のように軟禁し、制限された方法で翻訳させるという行為は文学への冒涜です。
確かに、タネ明かしの後出し感は否めません。ミステリーとしてはあまり良いものとは言えません。しかし、ミステリーの対処を犯行時に置き換えた時、この物語に説得力が増しませんか?お金のために集まった翻訳家たち、でも各々の胸中には確かな愛がある。そしてオスカルは、文学を救った。身代金は金ではなく文学だった。
ここで気になるのが金の亡者と化した社長。彼の過去をぜひ掘り下げて欲しかったですね。なぜ、人を殺してまで金を手に入れたいほど執着するのか、?あまりに異常すぎます。おじいさんも、はじめは彼を信頼していたからアレックスの本を託したはずです。このままではアレックスとおじいさんが可哀想。そしてカテリーナの過去についても言及して欲しかった。上映時間が短いので、もっと長くできたはずです。ふしぎ。
なにはともあれ、多言語での銃撃阻止シーンがとにかくかっこいい。あそこだけで人生3回分は得した。
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