「創作物と割り切れば面白い」ぼくらの7日間戦争 プラスさんの映画レビュー(感想・評価)
創作物と割り切れば面白い
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自分の感情を押し殺して、周りや目上の人間に合わせる行為を
「大人になる」ことと物語の中で定義しているように映画を通して感じました。
そして、高校生である主人公たちは、7日間限定で「大人になること」を全力で放棄し、戦う。
その7日間の中で、主人公たちは隠し事を全て掃き出し、本音を出し合うことで精神的に成長できた。
というのが、この映画のストーリーでしょうか。
とはいえ、SNSで主人公たちの顔写真を晒され、インターネット上で詮索されたことをきっかけに隠し事をインターネット上で晒されるというのは、社会的制裁として重過ぎます。
現代の価値観と合わせたのかもしれませんが、そこは現実味を追求しなくて良かったのでは?
そして、映画では7日間戦争のその後が描かれることはほぼありませんでした。
そのため、主人公たちの処遇が不明のまま終わったため、凄く後味が悪いと感じます。
下手なところを現実的にし、その後の処遇を濁すのは創作物においては、リアリティを追求した作品とは言えません。逃げの作品です。
リアリティを追求するのであれば、その後の贖罪も含めて物語として描くべきです。
それくらいであれば、青春活劇としてスカッとするものを描いてほしかった。
始めから創作物と割り切って、表面的にストーリーを追う限りではとても面白いと思います。
ただ、一度引っ掛かりを感じると違和感がぬぐえない、その違和感を払拭するような何かも特にないという今一つな作品だったと私は感じました。
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