ホテル・ムンバイのレビュー・感想・評価
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盲目の信仰が生んだ悲劇💧
おせぇよ
聖アルジュン
臨場感がすごい
2008年にちょうどインドに約1ヶ月滞在していた
テロが国内のどこかで起こると言われていた時期
インドを出てから約1ヶ月後に事件を知った。
その内容にショックを受け
衝撃的で心に刻まれたテロだった。
この映画には、
ジョンマクレーンも
イーサンハントも
ジェームズボンドも出てこない。
名もなき一般人が必死に逃げようとする奮闘する姿が
描かれている
被害者の追体験をする、息が詰まりっぱなしの臨場感あふれる作品。
これはすごい映画だ。
楽しめたと言って良いのか分からないけど…
全編緊迫感🧨
2008年の🇮🇳ムンバイ同時多発テロ、冒頭の犯人たちがゴムボートで上陸するところから、ラスト数分の主人公達がホテルの外に出るまで、中だるみする事なく緊張感がずっと続く。
駅、街の中、容赦なく銃を乱射するテロリスト、走って逃げまどう人達に紛れてそのままホテルに入り込んでしまう。そして淡々と銃を乱射する。かなり綿密に計画を立てて実行されたのがよく分かる。
テロリストがなんの躊躇もなく、淡々と客や従業員を射殺していく様子が凄くリアルであり、恐ろしい。
イスラム過激派の起こしたテロの惨虐さや恐怖も伝わってくるし、テロに至る社会情勢も考えさせられる。ムンバイで暮らす人々の様子や街の風景と、5つ星ホテルの煌びやかで豪華なタージマハルホテルの宿泊客との対比も考えさせられる。主人公が家に帰る事が出来た事が救い。
ギュッと濃縮されて無駄なところが何もないとてもよく出来た映画。
どこかで…
引き込まれる2時間
鑑賞する少し前に「ホテルを題材にした映画で英雄として描かれた人物を逮捕」のニュースを見て、この映画だと完全に勘違いしていた…
「英雄って料理長?違うか、給仕のほうか。何にしろほぼ嘘とか残念だわ」と思いながら鑑賞してしまった……それは『ホテル・ルワンダ』だった!しまったやらかした!!印象が全然違う!!!
…世の中で起こるテロの実行犯が少年だった、といった話は目にしていても。
こうして作品としてじっくりみると、やるせないなぁ…
どの人も、ほぼなんのためらいもなく、次から次へと射殺したり爆弾投げたり。
しかもなんかよく分からない首謀者の指示で。お金のためにやった少年もいるけど、それは一生振り込まれることもない…。
観てるときは被害者たちのほうに注目したり「無事でいて」と思うけど、終わって感想書こうとするとテロリストに対する感想が湧き出てしまう。
ザーラ、生き残って良かった…。目の前で夫が殺されてしまったけど、大切な娘(泣き声で犯人に見つからなくて本当に良かった)とともに強く生きてほしい(涙)。サリーほんとにありがとう(涙)
アルジュンの靴の描写、意味あるようであんま無いな?という点だけ気になった。
料理長役のアヌパム・カーさん、インドの国民的俳優さんなんですよね。「ニュー・アムステルダム 」で観てたので、彼の母国インドが舞台の映画で拝見できてなんだかすごく嬉しかった。
ドンパチだけじゃない丁寧に描かれた秀作
リアルタイムで起きているテロの現実
2008年にインドで起きたテロをもとに作られた作品。
12年前の出来事なのに9.11ほどその当時はリアルに感じていなかったのは、
起きた場所がインドだったということが原因なのか。
現実には、このテロも9.11の延長線上にあるように思う。
テロリストであるイスラム原理主義の若者たちも貧困がゆえにテロリストとして生きるしか道がなく、ものすごく高い志を持ってテロを行なっているわけではない。
黒幕的にいるリーダーは、彼らを洗脳して、捨て駒のように動かしているだけなのだ。
意味のない殺戮の中で、命をかけて自分たちのお客様を守ろうとしたホテルマンの行動は、
人としての崇高な志を感じる。
同様にこのテロを映画化した、ジェノサイドホテルも違った視点でこの事実を伝えているので、あわせて観るとより理解が深まるかも。
祈りから始まった事…
正義の反対は正義。世界の分断に立ち向かう強さ
インドが熱い。
これぞインド映画の真骨頂か。勢いのあるインド映画をこれまで観れていなかったが、伏線が分かりやすくテーマもしっかりとしていて正統派な映画と感じた。
文明が開花してきていると同時に、伝統的でまだ発展途上な部分も残っているので、その二面性が面白い。その映像を見ているとディープな世界にまた触れたく旅行がしたくなる。
どストレートに、格差社会・人種差別・宗教戦争と、世の中を分断するテーマが詰め込まれていた。現実の社会と造られた虚構の豊かな社会の狭間でもがきながらも、強く生きていく人たちが描かれている。
結局お金が諸悪の根源。いつからこんな世の中になってしまったか。生きる前にはみな平等であるはずなのに。
人を助けるために神に背いてターバンを取るシーンが象徴的だった。宗教は人を生きる悩みから救うけど、往々にして排他的によそ者を受け入れられず過激派は暴力行為にまで至る。
でも、テロリストも怖いし、歌うし、家族がいる。そのリアルは忘れてはならない。正義の反対は正義なんだ。
この映画を通して改めて自爆テロの虚しさを痛感する。事実に基づいたストーリーで、有事でも本職を全うしたホテルマンたちの勇敢さに賛辞を送りたい。
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