「犠牲者も可哀想だがテロリストの青年たちも哀れ」ホテル・ムンバイ もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
犠牲者も可哀想だがテロリストの青年たちも哀れ
演出が平板なためサスペンスも感動も盛り上がらない。途中で挟まれる時間経過や実際の報道ニュースもサスペンスを間延びさせている。救助側の描写ももう少し欲しいところ。ただ犯人の青年・少年たちが単なる悪でなく、哀れさを感じさせるように描写されているのが新味といえば新味か。あれだけ人を殺せば神の元へなど行ける筈もないのに。彼らの描写に、誤った原理主義の恐ろしさとテロリズムの温床の根深さがかいま見える。ただ映画としては焦点がばらけて散漫な印象になってしまった。
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