「天使の顔をした連続殺人犯!」永遠に僕のもの だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)
天使の顔をした連続殺人犯!
事件の事は映画を観るまで知らなかったのですが、映画では過剰に描いているのかなと思ってみていましたが、現実の事件をこうやって調べていくと、ほぼ忠実に再現されているんだとびっくりしました。
映画では、「黒い天使」「死の天使」と言われる所以もしっかり描かれております。カルリートスを演じるは、新星のロレンソ・フェロですが、まさに美しき連続殺人犯にぴったしの美少年の容姿でした。淡々と悪びれることなく楽しむがごとく犯していく犯罪は恐ろしいものです。
相棒のラモンとの関係性、そしてなぜ相棒をカルリートスが殺害してしまったのかがよく描かれています。男同士だが惹かれあう二人、微妙で繊細な心情は少年だからこそ起きてしまったとも言えますね。
そして本作で印象的なシーンは、カルリートスの冒頭と終盤の"ダンスシーン"です。このダンスが意味するものは何だったのでしょうか?冒頭と終盤ではカルリートス自身が違う人間になっているので異なるものだと製作者は語っていますが、私は彼自身の本質は変わっていないので、逆にどんなことが起こっても何も変わらないカルリートスの怖さが見えたんですよね。(製作者とは違う視点で観てしまったことになりますが)
映画自体は、娯楽要素もなく結構辛いシーンが多いものでした。事件の事を知らずにみると正直分からないことが多いのですが、事件の概要を知ってみた方が本作は楽しめるんだろうと思った次第です。なので実際の事件についての時系列をみてから映画を観ることをお勧めします!
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