トールキン 旅のはじまりのレビュー・感想・評価
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やはり自然の中で育まれる情感
ホビットは大好きな物語の一つ。それを産み出した過程が描かれ、興味深く鑑賞。
想像力は、よほどのことがない限り、自分の身の回りの延長で育まれると思う。トールキンもやはり、幼少時の緑豊かな環境が、彼の想像の源の一つになっていただろうと思うと、子供には出来るだけ自然に触れさせられるといいと思う。
というように、イギリスが舞台の映画は、例え本当のwild natureではないとしても、森や木々が美しく、身近に描かれ、羨ましく思う。
映画としては、面白いが、何か今一つグッと来ないものがあったのは、多分、友情に焦点が当たるわりには、個々の人物像がはっきりしないところかな。トールキンその人も、俳優の演技は魅力的だけど、セリフに感銘を受けることが少なかった。
著名作者の若き日の、表面を撫でた感じの出来
第一次世界大戦下のフランスのソンムの戦い。
少尉として塹壕で戦っているロナルド・トールキン(ニコラス・ホルト)は、親友ジェフリーの安否を気にしている。
ロナルドには、他にロバート・ギルソン、クリストファー・ワイズマンというかけがえのない友人がいた。
そして、もうひとり、ロナルドが引き取られた先で、一家の女夫人のコンパニオンを務めるエディス・ブラット(リリー・コリンズ)という女性もいた・・・
というところから始まる映画で、『ホビット』『指輪物語』の作者のハイドストーリーもの。
製作はFOXサーチライトで、『くまのプーさん』の作者であるA・A・ミルンとその息子クリストファーのハイドストーリーを描いた『グッバイ・クリストファー・ロビン』と同じ系列。
真摯な製作で知られるFOXサーチライトなので、映画の作りは手堅く、押しつけ感もなく、まずまずの仕上がり。
特に、時代背景を丹念に描いた美術と撮影は見事。
だが、個人的には作家トールキンに興味も薄く、ニコラス・ホルトにも関心が薄いので、映画的な面白さはよくわからない。
20世紀前半のイギリス社会とだと、もっと階層意識は強かったと思われるが、上流階級の3人がすぐにロナルドを仲間に受け容れるあたり、彼の才能が凄かったのかもしれないが、意外と葛藤がないような感じもする。
『指輪物語』の原点がワーグナーの『ニーベルンゲンの指輪』にあったり、「旅の仲間」の原点が親友たちとの関係にあったりというあたりはそこそこ面白いが、個人的には、なんとなく表面を撫でただけの、作家トールキンの若き日の物語、という感じでした。
タイトルなし
📖『指環物語』
作者であるJ.R.R.トールキン
.
トールキンは
両親を順に亡くし孤児となったが
階級社会の英国で良家の子息が集まる学校へ
ここで出会ったのは生涯の友
心も体も成長する大切な時期に
素晴らしい仲間と出会えたことは
一生の宝✨
互いに刺激しあい
将来の夢を語り合い切磋琢磨し
オックスフォードやケンブリッジへ
挫折しそうなときや過酷な戦争の中でも
仲間との絆や愛する人に支えられ
彼の物語はかたちになっていった
その過程が映画の中で描かれています
これは実話をもとに描かれた映画
.
父をSirと呼ぶ
Tea salonでの歓談等
伝統を重んじる英国文化満載
.
20世紀フォックスの平山義成氏が
トークイベントで語ってくれましたが
少年期青年期を演じた皆が素晴らしく
イギリス俳優の層の厚さを感じられた
出演者皆今後の活躍も楽しみになる
この映画はまた劇場で観たい
そしてまた
トールキンの作品を読みたくなった😌
戦前のイギリス
戦前のイギリス社会を上手く表現した作品でした。当時の青年たちの紳士的な日常生活、恋愛、家庭、そして戦争へ突入する社会、感動だけではなく悲しみも多く含まれたストーリーで、今の日本の生活には無い魅力ある映像が垣間見れました。
愛と友情で生かされてきた青年の半生。
映画を観て、こんなに満たされた気持ちになったのは久しぶり。
良い意味で期待を裏切られる作品でした。
『ロード・オブ・ザ・リング』を映画館で見たことのある人なら、絶対満足できるかと思います。
物語は、彼の幼少期からスタート。
父を早くに亡くし、母と牧師を頼りに都心に移り住んできたトールキン兄弟。
慣れない生活に苦労していた矢先、今度は母親が病に倒れ、兄弟二人は孤児になってしまいます…。
牧師の力のおかげで、どうにかお金持ちの養子になった彼は、優秀な成績のおかげで一流の学校に通うことができたのです。
そこで出会うのは、彼の運命を決定づける3人のクラスメイト。
最初はいじめられたり、喧嘩したりで散々でしたが、ある事件がきっかけとなって、あっという間に仲良しに!
勉学に趣味に、互いに励まし合いながら共に目標を持ち成長するうちに、深い絆が芽生えていくのです。
4人の少年はエリートだからこそ、大人からの期待を背負い、将来は決められた進路を進む予定…。
でも、本当にやりたいことは別にあり、密かに将来の夢を諦めていない…。
この時代だからこそ、色々と悩ましい部分が沢山あったと思います。
でも、彼らは決して夢を諦めることなく、いつかきっと夢を叶えようという気持ちを胸に抱き続けていました。
皆同じような境遇だからこそ、通ずるものがたくさんあったことでしょう。
4人の絆があったからこそ、あの有名なトールキンの物語は生まれたんだと思います。
4人の固い友情は、まるでロードオブザリングに登場するホビット族の仲間そのもの。
最後の最後まで、決して破られることのない友情の強さはとても素晴らしかったです!
そして、さらにこの作品の素晴らしい部分は、トールキンの愛情深さ。
幼い頃に母親から愛をたくさんもらい、素敵な物語をたくさん聞いて育ってきた少年。
だからこそ、人を愛することは人一倍強かったように思います。
愛する女性を一途に想い、ひたすらその愛を貫き通した直向きさに感動!
途中どうなるのかハラハラドキドキするところもありました。
でも、最後まで愛することから逃げなかった彼の真の強さが、素晴らしい結果に結びついたんだと思います(^^)
また、ストーリーも素晴らしいのですが、それと同レベルで素晴らしかったのが映像の美しさ。
彼の想像する世界と、現実の世界が複雑に絡み合う瞬間にドキドキさせられました。
特に、戦争のシーンはすごく魅力的!
暗闇に浮かび上がる黒煙が徐々に得体のしれないものになっていく様子にビビりました。
カメラアングルも実に緻密で、美しくて観ている観客を飽きさせることがなかった!
こんなにもリリーコリンズが美しく映し出されていたことに感動!
彼と彼女のやり取りは見ているこちらの気持ちをドキドキさせてくれました(^^)
映画を観る前は、かなり地味で暗い印象のでしたが、観終わった後はとても明るく、心がほっこりしました。
観た後と観る前でこんなに気持ちが変わったのは久しぶり!
地味で面白くなさそうなフライヤーの広告がなんだか切ない。
これは宣伝でかなり損をしている、そんな気持ちになる程素敵な作品でした(笑)
ありがとうございました(^^)
Helheimr! の意味なすところ?
この作品は、トールキンの子供時代からオックスフォード大学を経て、将校として第1次大戦の激戦地、通称:"ソンムの戦"に臨むまでの時間軸と、今まさにドイツ同盟軍と戦っている連合軍の将校トールキンが、ざん壕にいる時間軸が交差をする、いわゆる"Nonlinear narrative"と呼ばれる形式でシナリオが進んでいく。そのわかりずらいとされる形式においても、映画に入りやすく、またシナリオを飲み込みやすい作り方がされている。
冒頭、トールキン兄弟の母親が椅子に座ったまま亡くなっているのをトールキン自身が見つける。悲しみも冷めやらぬまま、その後、後継人の神父が裕福な婦人の家を紹介し、そこからキングエドワード校に通うこととなる。ある日、お屋敷のある部屋からピアノの音が聞こえる。誘われるようにいくとそこでは、エディスがいた。初めての出会い。ただし、演奏の邪魔をしたくないのか、彼女に気づかれないように部屋を後にするトールキン。でも2人が親しくなるのは時間の問題となる。
転校してきたばかりのトールキンは、クラスメートとの折り合いが合わないでいたところを1人の学生が近づいてきて、お茶に誘われる。その彼が、後の親友となり、グループ"The Tea Club and Barrovian Society(Aka:The T.C.B.S.)"を彼を含め4人で作ることとなる。
トールキンはオックスフォードの試験に失敗してから、神父からエディスとはもう付き合うことを禁じられたり、スカラーシップが取れないおかげで大学を退校しようとしたりもする。そしてエディスとの関係はどうなってしまうのか? 昔から何故、自分の母親は、あのような亡くなり方をしたのか? そのことを指摘されると怒りを爆発させてしまう。でも殴られた友人は、そのことについて
What you need to understand, Tolkien, you.........
poor lawless orphan, is that we are your brothers.
Through everything.
Yes, absolutely. Exactly.
This is more than just a friendship.
It's an alliance.
An invincible alliance.......... Helheimr!
そのことを戦場で考えているトールキンだったが、戦場の場は過酷で、彼自身も生死の境をさまよっていて、彼の面倒を見て、いつでもそばにいた1等兵のホッジスを他の部隊との連絡を取るために行かせた後は、死を待つだけのものとなっていく。
Stay alive
and come back to me.
その戦場の地こそが、彼の小説の土台になったかのようにホッジスを待つ彼は、兵士の死体が折り重なるようにおびただしく、また血の池地獄を思わせる真っ赤に染まった大きな水たまりに彼は、横たわっていた。そして彼の親友のジェフリーを捜すために今まさに迫撃戦が始まろうとしている戦場に夢遊病者のようにさまようところは,その幻想とも幻影とも呼べる光景を作り出していて、その芸術的な映像は、素晴らしいの一言でしかも誰もいなくなった後の様子は言葉では表現ができないものと言ってよいほどの出来栄えとなっている。
彼、トールキンが描きたい本質は? 冒険活劇、旅、心の勇気、怪物?
Fellowship,
It's about fellowship. "Friendship".
忘れていけないのが、エディスとの関係、愛をとらずに勉学を選んだトールキン。彼が自ら放校をとる道を選び、その時にはエディスがすでに婚約者がいるという現実に自己矛盾のはけ口を見いだせないでいる彼が、フランスに出兵する船に乗ろうとしたとき...........! 冒険活劇において必ず必要なラブロマンスも描かれている。個人的にはお気に入りの場面。
この映画に対する一般の視聴者の支持は高いにもかかわらず、相反するように批評家からは高い支持されていない。そのことは、南半球で最も古いとされる新聞紙、Sydney Morning Heraldの記事から「洗練された時代の一品のように見かけは良く見えるが、小説家についての多くの映画に見られるように結果として、社交辞令的でだらけた説得力のかけらもないものとなっている。」スタンドなどで一般に売られている、例えが悪いかもしれないが日本で言う東スポのような存在か? シカゴの大衆新聞紙、Chicago Sun-Timesによると「フォックス社の映画の中でも最も想像力豊かな文章の感じ方を教えようとするなら、何故もっと“想像力”を映画に注ぎ込まなかったのか?そうするべきだ。」
DocがMartyに言ったラストのシーンで見られる言葉、 "What the hell!?" と同じ様にそのもっともな意見に返答することが出きる。
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