劇場公開日 2019年8月30日

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「トールキンの半生を描いた本作。 「指輪物語」「ホビットの冒険」...」トールキン 旅のはじまり ワイルドとみまるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0トールキンの半生を描いた本作。 「指輪物語」「ホビットの冒険」...

2019年9月8日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

トールキンの半生を描いた本作。
「指輪物語」「ホビットの冒険」の著者
のであるトールキン。
トールキンを演じるのは
『ライ麦畑の反逆児 
ひとりぼっちのサリンジャー』に続く
作家役第二弾となるニコラス・ホルト
ニコラスホルト君に期待する反面、
伝記作品なのでちょっと構えてしまい
観るのを少し迷っていたのですが
観て良かった。

緑豊かな田舎町の風景
木々に生い茂る美しい葉
ジャム瓶と大きなスプーン
走馬灯に映る赤い影
人の丈ほどもある銅板画
鏡に映し出される二人の後ろ姿

とても美しい映像のなかに描かれる
様々な描写が印象的。
トールキンと親友たちが育む
彼らの友情もとても尊く
羨ましくもあり胸が熱くなりました
4人のほっこり姿は本当に素敵でした
勝手な想像なのですが、彼はトールキンに
友情以上の感情を持っていたように
うつったのですが…どうなんだろう?

トールキンのなかにあった秘めたものは
母や仲間たち、そして愛した人によって
引き出されてゆきやがて
「指輪物語」「ホビットの冒険」の
世界観が拡がってゆくんですね

伝記物といっても僕が思っていた
構えてしまうような脚色や演出ではなく
序盤からエンドロールまで余すことなく
見いってしまう描き方でした
美しい描写だけではなく
激しい戦火の最前線も映し出される、、
トールキンが戦火を生き抜いたことは
ホビットシリーズやロードオブザリングの映画を生み出すことになった事を
考えると感慨深いものがあります

ちょっと微笑ましかったのが
ニコラスホルト君の背の高さ
親友たちと集まったときに
1人抜きん出てるのがなんだか可笑しかったw
ニコラス君の演技はサリンジャーを
演じたときとは又違った演技力で
彼の優しさが滲み出ている顔が
本当に素敵でした
素敵と言えば
リリーコリンズ!
リリーは僕のなかに強い印象が
なかったのですが、
凛々しい顔つきの中にある
可憐さが眩しかった

言葉を知り新たな言葉や世界を
創造するって素敵だなぁ

とみまる