劇場公開日 2022年2月4日

「THE 駄作」鹿の王 ユナと約束の旅 ぢょにぃ7566さんの映画レビュー(感想・評価)

0.5THE 駄作

2022年2月4日
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鑑賞方法:映画館

寝られる

小説未読。予備知識ゼロ。
一言で言えば「時間の無駄」でした。

①【キャラに魅力がない】

主人公はオヤジ、ヒロイン(?)は不気味な幼女。
何この設定。
まぁわかるよ。少年+少女にしたら、「もののけ姫」の縮小劣化コピーだもんね。仕方ないよね。

肝心の主人公は感情表現が希薄。終始渋い声で落ち着き払っているため、観ている側が少しもハラハラしない。
あたかも主人公が最初から最善策を知っているような雰囲気なので、観ている側も「どうせハッピーエンドなんだろ?」って感じで眠くなる。
渋いオヤジが主人公でも山本五十六とかなら全然良いのに、ファンタジーの主人公がこれじゃダメダメ!

ヒロイン(?)は、歯が欠けてて目が不気味な、知性を感じない3歳位の幼女。
画面に全く華がない!!
せめてかわいい女性キャラを用意しろよ!
誰だよこんなメンツでやろうって言ったの!
(↑原作者です)

②【単純なあらすじ】

要するに、狂犬病とかペストみたいな伝染病を、侵略した国に免疫が無いのをいい事に、「呪い」とか「祟り」として利用したってだけです。
それを止めるのが主人公オヤジ。

しかも、医者が無能。
免疫は鹿の乳とナントカ野草を食べる習慣で身につく、それを侵略した国はしてないから免疫がないという三文小説。
私は初見で見抜きましたよ。
てか、誰でも気づきますよ。
全く予想を裏切らずに、その通りに展開しましたね。

なんですか、この茶番は。
誰にでも思いつくようなことを金と時間をかけてやるなよ。

③【無意味な過剰煙幕】

上記だけのことを、無駄にファンタジーに仕立てようとして、余計なトンデモ設定を湯水の如く盛り込んだために焦点がぼやけ、単なるドタバタでおわっている。
特に何、あの木の中の爺さん。
もー、全編に渡ってなんでそうなる?というツッコミどころが満載。
無理矢理の設定、後出しジャンケンのご都合主義的解決ばかり。説明不足で腑に落ちない。
中盤まで物語を理解するのに頭を使わされた。

あのですね、才能がないならシンプルにやればいいと思いますよ。
藤子F不二雄を読んで出直してきて。

④【作画レベルが凡庸】

このご時世のアニメとは到底思えません。
キャラの生き生きとした表情を描こうという意識が欠如しています。
河原の岩より手前の針葉樹のほうが小さいとか、稚拙な作画ミスはご勘弁願いたい。

⑤【音楽が全く耳に残らない】

印象的な音楽がないので、もしサントラが出てもを買おうと思えない。
ブッ○オフで100円で売っていても買わない。
てか、鳴ってた?

⑥【声優を使えよ···】

いい加減、芸能人を使うのはやめませんか?

【総評】

この映画をまとめるとこうなります。

もののけ姫からサンとアシタカを除き、代わりに劣化メイちゃんと劣化したユパ様をキャスティング。
主人公が序盤に受けた「祟神」の「呪い」を解く旅に出る設定を変え、「偶然ゲットした能力」に苦しむこと無く、幼女とのうのうと暮らす設定に。
医者の探求もあっけなくする。「名探偵コナン」の1/10くらいに簡単にする。
伏線で語ることを放棄して、それよりトンデモ設定を詰め込み、「どーだ、分からんだろ、凄いだろ、参ったか」とマウントを取る。
各登場人物の厚みや奥深さを無くし、サブキャラの存在意義を無くす。
ラストにおいては、例えば「トトロ」でサツキがメイを探すほどの悲壮感もなく、いとも簡単に幼女を奪回し、自己陶酔的演出でメデタシメデタシとする。

こんな感じですね。
表現力と構成力と客へのサービス精神の無い、THE 駄作。
私としては時間とカネの無駄でした。

もしかしたら小説のファンの方ならもう少し好意的に評価できるんでしょうか。
しかしそれは、予め設定を知っているからでしょう。
単体では「説明不足、魅力不足、構成力欠如」ですので、このような評価しかできません。

私はオススメしません。絶対に。

【総合評価(各5点満点)】

キャラの魅力 ☆
ストーリー  ☆
ギミック   ☆
作画     ☆☆
音楽     ☆
声優     ☆

総合評価   ☆

え?主題歌?
聴いてません。
だって、一刻も早く帰りたかったから。

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ぢょにぃ7566