劇場公開日 2020年11月13日

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「「おジャ魔女」の名前を客寄せパンダに利用した駄作。」魔女見習いをさがして れもりあさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5「おジャ魔女」の名前を客寄せパンダに利用した駄作。

2020年12月16日
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鑑賞方法:映画館

ドレミたちが出てくる・出てこないはいいんだよ。別に。

面白くないんだよ、内容が。言いたいことはそれだけだよ。

この映画から「おジャ魔女」を抜いたら見るポイントが1つもない。近年流行りのアニメ絵の雰囲気を上っ面だけ真似ておジャ魔女の名前を全面プッシュしたら、そりゃあ採算は採れるだろうよ。

褒める点、作画が良い。それだけ。
むしろスッカスカの内容を、綺麗な絵と演出だけでいかにも「良いシーンですぅ✨」と誤魔化されるのが俺は大嫌いだ。(それはこの映画だけに言えたことじゃないけど。)

細田守風の手前のキャラクターにやたら影を落とす演出、流行ってんのかな?エモいからって、使えばいいってもんじゃないから。ちゃんと印象的な場面に絞って使って、盛り上がりのメリハリつけてほしい。

女の子集団でご当地の風景そのまま巡りツアーも流行ってるからやっただけでしょ、アレ。アレは何、地方から援助金が出てるの??
思い入れのあるキャラが現実を舞台に回ってくれるのはそりゃ嬉しいけど、オリジナルのぽっと出がそれやった所で何ら嬉しかねーよ。
けいおんラブライブゆるきゃん辺りで見れればいーんだよそれは。

とにかく客あたりのいいような上っ面な作画・設定・宣伝ばっかで「良い映画」を作ろうなんてのがこれっぽっちもされてないんだよ。
何?あの主人公は。いる意味あった??どれみから何を学んだんだよ。

ファンがどれみ達に求めてた「みんなそれぞれ違うけど、お互いの深い所を分かりあってる友情」みたいなものは微塵も感じられなくて、
たまたま知り合ったいい歳の大人達が、価値観の違いにギスギスしながら「私たち友達だよね?」っていちいち確認し合ってる様にしか見えなかった。

そもそも共通点「おジャ魔女」って点も架空のアニメでも全然成立しそうで、おジャ魔女である必要は全くない。
おジャ魔女知ってる人は「おジャ魔女要素もっと無いの?」ってなるし、知らない人は「中身ねーな」ってなりそう。
どこの層にぶっ刺さるんだこれは。

おジャ魔女の使い所といえばストーリーの間や会話の間を繋ぐ道具でしかなく、
イマイチ盛り上がりにかけたまま迎える終盤で駆り出されたどれみ達はもはや敗戦処理係。
俺たちが見たかったのはもっと輝かしく現代に復活したどれみ達であって、若手のダシにされたり尻拭いをしにきたどれみ達じゃないんだよ。

次回があるなら細田守が全力で続編作ってくれることに期待。

れもりあ