劇場公開日 2019年9月6日

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「人口2000人程度なのに、高校はあるし、タクシーもいる。」いなくなれ、群青 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0人口2000人程度なのに、高校はあるし、タクシーもいる。

2019年9月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ミステリアスな雰囲気の予告編によって楽しみにしてましたが、謎の解明どころか色んな解釈ができるために、すっきりしないまま終わった感じです。みんなどうやってこの島に来てしまったのかも知らないけど、十分順応してしまい、シンプルライフを楽しんでいる。ネットは受け取るだけだし、新発売のゲームも3日遅れるし、なんとなく島流しにあったような気分なのに。

 ファンタジーと冒険ものジュブナイルといった雰囲気だったけど、脳の中の一部分という言葉によって、これは全て脳内イメージなんだという見方をしてしまいました。つまり、自分の一部を捨てた人たちの脳内階段がそれぞれシンクロしてしまった世界。バーチャル世界を島で過ごすレディプレイヤー1といったイメージで。すると、もうその考えに支配され、魔女なんてどうでもよくなってきました・・・

 しかし、VRだと考えると、展開がどうも緩くてしょうがないのです。魔女をやっつけるために武器も持たないし、落書き攻撃しか手段がない。逃げようと思っても戻ってきてしまうってのも、ゲームやりすぎ少年・佐々岡の手に落ちた気分です。

 幻想的なたんぽぽ(?)が夜空から降ってくる終盤に、もしかして島に住民を繁殖させるかのような隠喩もあったのでしょうか。世の中に現実逃避したい人、自分のいやな部分を捨てたい人がいっぱいいるのでしょうかね・・・島のますますの繁栄を望みます。

kossy