空の青さを知る人よのレビュー・感想・評価
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"愛"
超平和バスターズが作る作品は未成年のどこか足りない部分を描いてくれる感じが好きです。「あの花」や「ここさけ」で味わったどこか切なくとも温かい今を生きる少年少女たちのお話。
今作は少しだけ年齢対象を上げたように感じます。人間の弱い部分が「ここさけ」よりも目立たない分、葛藤が強く描かれているように思います。
あおい、あかね、2人のしんの。
4人がそれぞれ違う葛藤を背負ってるけどそれを序盤は前面には押し出さない。ついキャラクター達に感情移入してしまいます。感情を中盤から終盤にかけてスクリーンを飛び出してくるかの勢いで心にズドンと落とし込んでくれる。
しんのとあかねが御堂を飛び出して、全速力全開で空を飛ぶなんてぶっ飛びすぎて微笑んでしまいました。でもなんか"自由"を感じました。こんぐらい吹っ切れれば葛藤も苦悩も踏み倒して前へ進めるのかなって思いました。可愛いし、格好いいよなぁ。眩しいなぁ。
そのシーンに合わせて流れてくれる「空の青さを知る人よ」はもう最高すぎです。あっという間に過ぎてしまう
!流すタイミングが最高です。
まだ何かを自由に描くことができる年齢だからこそ青い部分にのめり込めました。でも今はどの年齢でも夢を描ける時代です。真っ直ぐに時々曲がって生きていきたいです。
この映画を作ってくださり、ありがとうございます。
恋愛を軸にした姉妹愛のお話
井の中の蛙 大海を知らず、
されど空の青さを知る
ことわざ的には周りが見えていなくとも一つのことを突き詰めればその深いところまで知れるという意味ですが、個人的には空の青さは人生における大切なものではないかなと思いました。
今回のお話はその空の青さを主要人物みんなが見つけるシナリオだったと思います。
あかねは両親が亡くなって東京に出ることができなくなった井の中の蛙、ですが、あおいと2人でつつましくも楽しく生きていくという空の青さを知っていた。正直お姉ちゃん半端ねえと思います。
慎之介は東京にでて人生の厳しさを知ってもなお夢をずっと追い続ける井の中の蛙、でも戻ってきて人生を振り返って空の青さを知る。
あおいは東京に出てバンドをやることしか見えていない井の中の蛙、しかしシンノと出会って世の中には色んな青いものがあると知る。
シナリオはコンパクトにまとまっていながらも深みのあるお話だったと思います。学生から30代ぐらいの人々に見てほしい作品ですね。
あと個人的に注目してほしいのが音響です。イヤホンをつけるシーンやバンドシーンなどこだわりのあるサウンドになっていると思います。
合わせてベースやギターの演奏シーンの作画ど動画も素晴らしかったです。
そして今回一番驚いたのが俳優さんの声当てがうまい。本当にうまかった。最近、ネームバリューで俳優を起用した劇場アニメーションが多く、違和感のある演技の人が多かったですが、今回は本当に良かったと思います。特にシンノと慎之介の対面するシーンでも声の使い分けがしっかりされており驚きでした。
ただ個人的に少しだけ惜しいと思ったのが主題歌です。あいみょんの歌詞と歌声はとてもあっていて良かったのですが、サビの盛り上がりが少し弱いせいで映像の盛り上がりとマッチしていなかったような気がしました。
マリィらしい最後にジーンとくるような大変しみ入る作品でした。
期待を裏切らない安定の完成度
長井龍雲監督作品と言うことで期待しての観賞。大感動の「あの花」、感動の「ここさけ」とまでは及ばないものの、今回も期待を裏切らない安定の完成度。
無駄なく進行するストーリー展開。心にグイグイ入ってくる台詞の応酬。不思議な空間を介した体験。見所満載です。そして慎之介(しんの)を演じる吉沢亮、とても巧かった。声優としても魅力ありですね。
殻を破れない「四人」のそれぞれの心を前に押し出す力。それは井戸の中にいても「空の青さ」を理解することで飛び出すことができるものなのか。今の自分を過去の自分が見たらどう思うだろうか?今の自分が過去の自分を見たらどう思うだろうか?なりたい自分、なれない自分・・・殻を突き破るには・・・。ふと考えさせられ、見ている私の背中をもグイっと押し出してくれる作品でした。
三作目ともなると、久々に帰ってきた的な懐かしささえ感じる秩父の絵にホットし、今回も超平和バスターズの世界を満喫しました。
超平和バスターズの良さ全開でした!
もともと「あの花」が大好きで、劇場版はもちろん「心が叫びたがってるんだ」等の作品も見てすっかり超平和バスターズのファンになってしまいました。情報公開と同時に絶対観ようと思い公開日に行きましたが、やはりさすがだなと思いました。
毎回恒例の秩父の風景や、作画、そしてキャラクターたちの人間くさいところなど超平和バスターズらしいところが改めていいなと実感しました。
そして驚いたのが俳優さんたちの演技力です!!
僕自身アニメに俳優を採用するのは反対で、あまり好ましくはなかったのですがそれを覆すくらいとても上手かったです!!
特に吉沢亮さんの青年時代と中年の『しんの』の使い分けが本当にうまかったです。
空の青さを知る。
切なく、暖かく、とても共感できる良いお話で青春を強く感じる物語でした。
また秩父かよとは思いましたが、秩父だから生きる設定ではあるのかなと思いました。
やはり、実在する町をモデルに作る作品は入り込みやすさが違うので、本当に存在していたような錯覚が味わえるのも今作の魅力なのかなと感じてみたり。。。
大人になれば色々な見えなかったことがどんどんみえてきて自分が何色にでも変わってしまう。でも、自分の本当の色というものは簡単に塗りつぶされることはなく、きっかけひとつでいつでも元の色に近づける。そんなことを感じました。
良い作品でした。
感情の交錯が素敵
前半からの丁寧な伏線と共にメタファーや対比、照らし合わせなどが効果的で、グッとくるセリフも多かったです。
決してどデカいスケールでは無いですが、リアルで丁寧な感情描写とSFもメリハリが効いててアニメーションならではだなと思いました。
感情豊かなキャラが各々抱える煩悶や葛藤、
後半、それぞれの視点からのそれが交錯して
喉元が熱くなりました。特に今回は子供から大人まで
幅広く視点があり、これも魅力的な深みに繋がっているのかなと。もはや誰が主人公か分からなくなるのは岡田さんらしいですが。
クライマックスに向けて、あいみょんの主題歌も最高のタイミングで襲いかかってきましたね。
各世代で見れる映画です
とても良い作品でした。ノスタルジックな感じを受けます。
あの花みたいに号泣とはいきませんが思わずウルッときます。
10代はあおい・しんの、20代~30代はあかね・慎之介に自分を重ねて
見ればすごくすんなり来ると思います。だれが主人公かってことはなく
4人がそれぞれ見る人によって主人公になると思います。
序盤は引き込まれて中盤がちょっと間延びしますが最後まで楽しめる
作品でした。みなさん前述してあるようにエンドロールまでみて1つの
作品となっています。見逃し厳禁です。
個人的に大仏パーカー作ってほしいですね(笑)
青さを忘れたくない人々に送る映画
長井監督のメッセージは、『あの花』以来変わっていないと思う。
やり残したこと、仕方ないと諦めたこと、それらを後悔してること。
そんな感情があるなら、前を踏み出せ!
それが例え遅すぎると思えたりしても、人に馬鹿にされたとしても、傷ついたとしても!
この映画も、そんなメッセージがたっぷり詰まってる。
それはつまり「青さ」だ。
青い感情を忘れずにいたい、すべての人に刺さるように思う。
超平和バスターズ原作!!
かなり、期待して鑑賞……!
期待を裏切らない作品です!!
あおい・あかね・慎之介(しんの)の四角関係?で、話がすすみ……あおいの淡い初恋。あかね…慎之介の恋の行方!しんのが現れた真相などを巻き込みながら、感動の作品に出会えました。感謝…感謝!
エンドロールに、あおい・あかね…慎之介のその後が……。いい映画でした。
いい映画でした!大人たちが観ましょ
正直お客さんの大半が中高生だったので少し勇気を振り絞って入ると「生」ではなく「年」で館内にいるのはマニアックななオジさんっぽい方が多くこれまたひるみながら席に着くとわりと唐突にストーリーが始まりました。率直な感想としてはタイトルにも書いた通りでした。重そうで、でも美しい兄弟愛(姉妹愛)の描写、あかねが卒業の寄せ書きに書いた「井の中の蛙大海を知らず、されど空の青さを知る」深い意味が大きく響き、ある意味真の主人公「あかね」とその愛の深さを感じ取る「あおい」のなんとも言えないやり取りやそこに絡む「しんの」および「慎之介」との心の葛藤。あるあるって思いながら観てました。やっぱり大人が納得しながらうなづきながら観るのがいいんです!(川平風)景色の描写も写真のようにきれいで感動的でした。エンドロールの「その後」も味な演出でさりげなくて観終わったあと心地よい余韻に浸ることができました。いい映画です!
でも卒アルに「井の中の蛙〜」って書く女子高生って渋すぎ?!
最高でした!
ストーリー音楽などどれもが素晴らしかったです!
自分はあの花ここさけの3作品で一番すきです。
主演の若山詩音さんは声優としては新人さんのようですがその演技は迫力があり引き込まれました。
これを期にもっともっと声優として大活躍してほしいです!
俳優が声優をやることに抵抗はありましたがその心配もすぐになくなりました。
とくに吉沢亮さんの演技は声優さんかと思ってしまうほど素晴らしかったと思います。見事な二役をこなしていたと思います。
ストーリーもそこまで難しいものではないと思うのでジブリ作品や新海監督作品などしかアニメを観ないという方々にもぜひぜひ観てほしい最高に良質なアニメだと思います。
アニメアンチの先輩に強引に観るように勧めたら後日「悔しいけどすごいよかった」「ちょっと泣きそうになっちゃったよ」とLINEがきました笑
めちゃくちゃ嬉しかったです笑
世代…なのかもな。
(後半、少しだけネタバレ感あります。)
全体を通して、自虐や葛藤、ベタなギャグからシニカルなジョーク、閉塞感からの疾走感やカタルシスをキッチリ描き、最後はしっかりポジティブ。
良くも悪くも現代の青春アニメーションとしてはツボを押さえた優等生的な秀作だと思う。
特に「あの花」や「ここさけ」を堪能した世代の方々には、ちょうど刺さるんだろう、と。
そういう意味ではその世代を一回り以上経過してしまった私には多少感慨は薄め、というか、視点が異なるというか…。
その分、若干の★を減らした感じ。
(以下、決して作品を否定するつもりはありませんが、褒めたり皮肉ったりしてます)
作品のテーマは、どちらかというと「これから進路を決めていく」主人公の高校生あおいの世代よりは「進み始めた人生を振り返ってみたくなる」その姉あかねと高校時代の仲間慎之介たちの世代(いわゆるアラサー)に寄せてある。
人生に戸惑いを感じやさぐれた今の自分が、夢に溢れていた過去の自分に「お前、頑張ってるよ!腐るなよ!」とエールを贈られてまた新たな1歩を踏み出す。
それはそれで物語としては素晴らしい。
ただね、ただね、ただね。
これは野暮だと承知で言うが、私にとっては「夢に満ち溢れた高校時代」こそ、幻想以外のナニモノでもない。ただ何となく、周りの友人や家族や世の中の平均に合わせて惰性で過ごしていた自分が私の中の『高校生観』だ。むしろ、ひとまず社会人として自分に居場所があり、何かに向かって進んでいたあかねや慎之介の世代だった頃の方がよっぽど充実していたじゃないかとも思ってみたりもする。
さらに言うと、その社会人としての充実感もまた「40代も半ばを過ぎた今思えばあの頃は…」なのだ。
誰だってその時点では「何が自分らしいか」と悩みもがいている。
そういう意味でこの作品は、「当事者」それぞれの不安や葛藤を描いているという点でそれぞれの見どころがあるとは思うし、登場する当事者たちの世代を外れた私にはもう一つ刺さらなかったということなのかも知れない。
でもクライマックス前、シンノと慎之介が対峙した時、「おい、慎之介!言われてるだけかよ!お前、もっと言うことあるだろ!」と思ってしまったことを考えると私も作品にはのめり込んでたのかも。(どっちなんだ)
年寄りが理屈っぽくケチを付けたみたいに書いてしまったが、背景は美しいしキャラクターは魅力的で全員善人。声優陣も若手の人気俳優達がちゃんと頑張ってる。特に吉沢亮の演技は秀逸。
誰かしら自分を投影できるキャラクターが見つかるだろうし、これみよがしに涙を誘うこともなく、前向きに終わってくれるのも清々しい。
いろんなアクシデントの「取ってつけた感」も含めて青春映画としてはお手本の様な作品なので、私の様に斜に構えることなく、是非みんなで観て、それぞれの感想を言い合うのも楽しいだろうとは思う。
私個人としては、本日朝イチ上映回を鑑賞し、映画館を出て台風一過の空を見上げ、
「空、あっお!」
とつぶやいたのもまたオツな感じでした。
秩父の片田舎ふしぎストーリー
とりあえずエンドロールは最後まで見ること。
おなじみ秩父の風景では、どこかにじんたんや成瀬の後姿を探してしまいました。
意外とバンドなどの演奏シーンは少なかったかな?
アオハルだねえ
悪い作品ではないです。エンドロール中の静止画でエピローグが描かれてるので、見逃さないようにね。でも超感動的でもなかったな。葵ちゃんのあまりの子供っぷりに、親世代のおじさん・おばさんはちょっといらいらしましたね。お堂に閉じ込められてる「しんの」は、過去に自分が閉じ込めた自分自身。解放のきっかけは「あかねえ」のピンチというのはちょっとべたやなあ。むしろ、葵ちゃんの成長に焦点を当てた方がよかったのになあと個人的には感じました。あと声優として吉沢亮さん、吉岡里穂さんの声はとても良かったです。
好き
私はあおいちゃんと年が近いのでとても感情移入がしやすかったです。
しんのすけ、あか姉と同じくらいの年になってから見るとまた感じかたが違ってくるだろうなと思いました。
声優さんにも違和感が無く特に吉沢亮さんの演技がとても良かったです。
見終わった後、とてもスッキリした気持ちになりました。
ぜひ、たくさんの人に見てもらいたいしオススメしたいと思いました。
最近見た映画のなかで1番好きです。
悪くは無いけど、良くも無い。期待が強すぎたせいかも…
『あの花』『ここさけ』どちらも大好きな作品で、今回も物凄く期待して初日に鑑賞しましたが…正直、「あれっ?」と思ってしまったのが正直な所です。
決して酷い映画ではないんですが、特筆すべき点も無いというか…
原因の殆どは脚本にあります。
最大の問題点は、主人公の「あおい」がストーリーにあまり絡んでいない点でしょう。
今作のストーリーを一言で述べると『「あかね」と「慎之介」が復縁するまでの話』で
説明できてしまうんですが、不自然なほど「あおい」が関わってきません。
狂言回しとしての役割も不十分で、極端な話「あおい」無しでも話が成立してしまいます。
主人公の「あおい」を積極的に話に絡ませる機会は結構あったんです。…例えば
①「しんの」を成仏?させるために「あかね」と「慎之介」を復縁させる。
②「慎之介」が嫌な奴だから「みちんこ」とくっつける!
…というような台詞はでてくるのですが、じゃあ具体的に何かしたか?というと、特に何も
してないんですよね。
「あおい」が「しんの」を好きになる描写がほとんど無いのも疑問です。
音楽祭に代理で出ることになった「あおい」が御堂で練習する場面があるのに、何故かここで「しんの」との交流描写が殆ど無い…好きになっていく過程を見せる絶好の機会なのに!
普通の作劇法で考えると、「あおい」が音楽祭に代理参加するという大きなイベントを設定した以上、それに向けてストーリーを収束させていくべきだと思うんです。
なのに何故か音楽祭のことが脇に追いやられ、唐突に発生した(これももっと雨の描写があれば説得力あったのに…)土砂崩れがクライマックスに繋がるという…
一体何でこんなことになってしまったのか?…あくまで推測ですが、
『あの花』『ここさけ』と同じ展開になるのを避け、奇をてらった結果かな…と思います。
成仏させるために頑張るのは『あの花』だし、
イベントに向けての交流過程を描き、そこを終点に収束させるのは『ここさけ』だし…
そのあたりを差別化していった結果、今ひとつ盛り上がりに欠ける映画になってしまった気がします。そんなことなら、中途半端に前作と似た設定にするのではなく、もっと別のテーマで作ったほうが良かったのではないでしょうか。
最大の問題点は、『故郷を捨て、東京に行った』話を、秩父を舞台に描くのが無理がある点です。秩父から池袋まで、一時間ちょっとで行けるんですよ?
もっと地方(東北とか)ならともかく、遠距離とも言えないような距離で終わった恋について過去の恋がどうのこうのと、特別なもののように言われても…説得力ない気がします。
このあたりもテーマ選びを間違えてるとしか思えないんですよね…。
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