「最初から最後まで全部好き」空の青さを知る人よ まつこさんの映画レビュー(感想・評価)
最初から最後まで全部好き
面白かった…とても好きな作品だった!!
カテゴリーを区切るのはどうかわからないけど、今年観たアニメ映画の中では(そんなに数観てないけど)結構一二を争うくらい良かった。
予告が凄い惹きつけられたので毎日毎日予告1と予告2を暇さえあれば観てて期待値が高かったけど、ちゃんと本編の方が面白かった。
キャラクター一人一人の性格とか個性、長所短所がはっきり出ててそこが良かった。こういう人柄の人とこういう人柄の人が会話したり、関わったりしたらこういう方向に話が進んでいくね…という自然な流れが進み方があって作品がより良いものになってた。
ストーリーは、秩父に住む、幼い頃に両親を事故で亡くした主人公・あおいとその姉・あかねの姉妹の話と、あおいの初恋の人であり姉あかねの高校時代の恋人慎之介が現代に生霊のような形で現れるSFと恋の話、更に別れてから13年経って仕事の関係で秩父に一時滞在をしに戻ってきた現在の慎之介が現れたことで封印してた想いが揺さぶられるあかねの恋と愛の話が…並行して進んでいく内容。どこを切り取っても面白いんだけど、全てのエピソードが上手い具合に交じり新たな展開を見せていくきっかけになる。それぞれの登場人物の過去や今の生活や想いがあぶり出され、成長した部分や大人になってしまったせいで少し汚くなってしまった純粋な気持ちが色濃くそして容赦無く、あおい・あかね・慎之介に降りかかる。←しかもそれが、複雑な感じで伝わってくるんじゃなくて、分かりやすく、面白く、ときめきもあり、時にじんわりするような共感出来る形で観客に伝わってくる…!
ストーリー自体も面白いし好きなんだけど、私が好きな「埼玉」「音楽」「家族」って要素があってそこも好きです。
そして声優陣!アニメも声優も全然詳しくない私が言うのもおこがましいかもしれませんが、マジでばっちりがっちりハマっておったよ…。違和感ゼロ!!!コナンやクレヨンしんちゃんみたいな老舗名作アニメは声の違和感などさほど感じず観れますが、その一作で完結するアニメ映画や作品は、声優とキャラクターの声のイメージの不一致や、声優としてのレベルの低さが露呈したりすると変な話、作品としての安っぽさ(内容が良くても)が出ちゃいがちな気がします(あくまで素人意見)。この映画にはそれがなかった…声を聞いて声優そのものを思い浮かんじゃうことやキャラクターとの違和感などなく見れて最高に心地良かった…!!それどころかキャラクターの魅力が存分に出てました。
本業・声優陣達は勿論凄く良かったですし…。
姉あかね演じる吉岡里帆は、元々声が綺麗な人だしクソ頑張り屋さん(←最近Wiki読んで知った…)だと思うから、あかねの人柄にハマってた。慎之介(高校生&大人)を演った吉沢亮も、そもそも声が良いし、キャラクターにハマってもいるし、細かい感情の抑揚とかめちゃくちゃ上手すぎて…正直ひいたってぐらい声優としての声の演技の上手さやキャラクターへの魂の入れ込み具合に脱帽した笑。俳優としても声優としてもレベル高めで、もう国宝級イケメンなんて肩書きとか不要だよ。(吉沢亮は「リバーズ・エッジ」を観てから印象が良い方向へガラリと変わったし、それ以降からどの役演ってても目で追ってしまう俳優の1人になった)。でも特に高校生・慎之介がよりばっちりハマってると感じました。あと個人的に、あおいや慎之介は音楽やってる役だから歌うシーンがあったけど、吉岡里帆の歌声が超好きなんでもしあかねも音楽やってる役だったらな…と、期待と妄想をしてしまいました。
そして脚本の岡田麿里!
別方向からの意見ですが、数日前、金曜の夜に初めてLINE漫画で「荒ぶる季節の乙女どもよ。」って漫画をたまたま無料だったんで1巻の数話読んだのですが、何この漫画??と衝撃を受けて。漫画?というよりこれはキャラクター設定とかストーリー展開とか構成とか、良作の映画やないか!と思いました。スマホで読むの勿体ないと思いすぐに本屋さんで全巻買いました。あっという間に読んで、漫画としての面白さや思春期のリアルや魅力的なキャラクターや初めて読んだ瞬間に感じた良作な映画ドラマを見てる感じとか…凄いなと思って、表紙を再度見て原作者「岡田麿里」ってあって…最近この名前をめちゃくちゃ見てる気が…と思いつつ、毎日の習慣になってた「空の青さを知る人よ」の予告1.2をまた見てたら、ひぃってなりました。なんか多分好き嫌いは多少あるのかもしれないけど私この人の書く脚本や作るストーリーが自分に凄くハマってるし合ってんだな…と思いました。
最後に、そもそもこの映画観るきっかけになった主題歌と挿入歌を歌ってるあいみょん。あいみょんの歌がそもそもひとつの映画の中の世界みたいでいつも濃厚で素敵だし、映画やドラマの主題歌や曲提供する時にいつも作品や当人そのものにめちゃくちゃ寄り添ってて、作品や提供された人間そのものの持ってる魅力を最大限引き出しつつ更にレベルアップもさせてくれてて、魔法みたいやな…と思って聴いてしまうし、そういうところいいね。今回の「空の青さを知る人よ」「葵」も最高な一曲!そして、2019年は「しんのすけ」というキャラクターが出るアニメの主題歌やりがち笑
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関わった人全ての人にありがとうを感じた作品です。