「元の世界には戻れない!」CURED キュアード kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
元の世界には戻れない!
ゾンビによるパンデミック後の世界を描いた異色作。感染すると凶暴性を帯びて、非感染者を攻撃する恐ろしい「メイズ・ウイルス」。どれくらいの人間が感染していたかは定かじゃなかったのですが、感染者の75%は人々を襲った記憶を持ちながらも治癒し、社会復帰するという設定です。しかし、差別や嫌がらせは想像を絶するもので、町から出ていけと罵られ、新たな隔離を強いられるほど。就職先も人の嫌がる仕事ばかりで、、元弁護士であっても清掃員をやらされたりしている。それでも、今のコロナ禍と比べれば、仕事があるだけましだと言える。
「元の世界に戻れない」とはこういうことか!アイルランド産の映画なので、こうした描写は得意なのだろう。軍人と民衆がぶつかりあう姿。感染者が隔離病棟で安楽死させられる映像までは見せなかったけど、不満は爆発。あちこちでテロを行うようになる「回復者」たち。また、回復者たちはゾンビだったことの記憶を失っていないので悪夢を見続ける・・・
一つ面白い設定なのが、感染者=ゾンビは仲間だと感じるためか「回復者」を襲わないという点だ。つまり、放っておくと、感染者と回復者だらけになることになり、健常者は少数派に陥ってしまうのです。それを利用しようと回復者のリーダー・コナーが医者も仲間に引き入れて隔離病棟を解錠するのだ。夫を亡くしたアビー(エレン・ペイジ)の息子もついにはゾンビに噛まれるという悲劇もあるのですが・・・人間社会を分断するまでになれば、結局は同じように感染してしまった方が楽なのでしょうけど、75%しか生き残れないし決断も難しい。
コナーがやがて選挙に出馬するというオチにも唸らされるました。果たして健常者と回復者は共存できるのか。再感染はしないとは言ってたけど、内なる暴力性も潜んでいるのだ。ただ、差別的暴力を見せる健常者もいることだし、ゾンビという兵器を持った回復者との争いは永遠に続くのだろう・・・全員が感染するまでは。
【2020年5月27日、金沢コロナワールドにて】
社名(事業名)にコロナの文字が付いているのは、色々と大変なことがあると思いますが、逆に応援したくなりますね。
今は、君の名は。とかシン・ゴジラも上映してるのですね。デス❗️デス❗️もまた観たい❗️です。
都府県を跨がる移動をしてでも行きたくなります。2ヶ月なら我慢できるけど、3ヶ月以上は我慢できない。その程度の違いだとすれば、パチンコ問題を批判する資格も自制心も私にはないのではないか、と思うこの頃です。東京の第二ステップもなんだか怪しくなってきました。