劇場公開日 2019年11月22日

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「ボブ・ディランとパルプフィクション」ライフ・イットセルフ 未来に続く物語 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ボブ・ディランとパルプフィクション

2021年5月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 第5章は何年頃の話なんだろうか?3世代という2つの家族大きなうねりの中で、家族の死やトラウマの中で前向きに進む物語。人生の数奇な繋がりも魅力のひとつ。

 映画ファンならば第1章が最も印象に残るであろうヒーローというテーマ。主人公たちがボブ・ディラン好きなのはわかるが、あまり知らない曲ばかりというのも特徴。そしてサミュエル・L・ジャクソン本人のナレーションで『パルプ・フィクション』好きをうかがわせるウィルとアビーの様子が映し出される。ユマ・サーマン風のウィッグと心臓注射のシーンには思わず声を上げそうになりました。また、映画そのものも使われてた。さらに『レオン』のナタリー・ポートマンも好きそうなところがいい。ちょっと驚きの事故シーン。後から何度も出てきます・・・

 2章から4章までは本来中心となるロドリゴとディランの家族を客観的に描いたもので、多分彼らが結ばれるんだろうな~と予感させる。1章のようなスリリングな編集もないし、ちょっとだらだらしてしまう。サチオーネ(アントニオ・バンでラス)の孤高な大富豪の心情やハビエルの失念という内面が描き切れてないようにも感じました。

 全体的に見ると、やっぱり序盤がもっともスリリングで悲劇さえも感じるし、抗不安薬に頼ったウィルの気持ちが伝わってくる。この調子で進めてくれればいいのに、ロドリゴの成長シーンでは何も感情を揺さぶられなかった・・・。単に数奇な運命(しかも推測できる)を伝えたかっただけのような気がする。

kossy
CBさんのコメント
2021年5月30日

> 序盤がもっともスリリングで(中略)2章から4章までは(中略)ちょっとだらだらしてしまう
比較ではそうかもしれませんね。自分は、淡々とした流れも嫌いではないので、アリでしたが。

CB