ベル・カント とらわれのアリアのレビュー・感想・評価
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日本大使公邸占拠事件
1996年のペルーでの事件をヒントにしているだけで、実話ではない。
南米某国の副大統領邸で、有名な女性オペラ歌手(ジュリアン・ムーア)を招いてのコンサート中、武装ゲリラが侵入、占拠され人質にされる。
事件は長期化し、その間、ゲリラと人質の間で奇妙な友情が生まれる。
集団ストックホルム症候群かな。
加瀬亮さんが素晴らしかった
SPECの元SATで男らしい瀬文役を演じた加瀬亮さんとは打って代わり、渡辺謙さん演じるホソカワの穏やかな通訳係ゲン役として出演。
更にバウリンガルでこの方、運動神経だけではなく、頭脳も明晰なのだなぁ(勿論努力の人なのだと思います)と驚かされる作品。
ただ内容は後味が悪すぎて残念、社会派を見せたかったのか、ラブストーリーを見せたかったのか、脚本が今一つのところで感情移入が出来なかった。
歌に生き愛に生き
コロナ自粛のため大量借りした中の一つ。音楽関係の映画ではないことは解説読めばわかったが、実際のペルーの事件をもとにしてるようで、緊迫感溢れるシーンと、テロリストと人質が心通わせるシーンが印象的。ハイライトは皆の前でのアリアを歌うシーン。やはりトスカでしたね。囚われた身でのという意味ではこの歌以外ないでしょう。
この状況だからこそ起こりうる恋愛もさもありなん。
今のコロナ自粛もだけど、そんなには緊張感て長く続けらるものじゃないんだなと。勿論事件は違いますけれどね。
リマ症候群を学ぶ
実際に起きた事件をモチーフに、リマ症候群とはこういうことさ、を表現した作品。
私もしっかりテロリスト側に肩入れしてしまい、最後は大切な人を失ってしまったような虚無感さえ感じました。
加瀬亮がとにかくすげえ!!
底なし沼みたいでした。
演技力もすごかったけれど、
一体、何カ国語が話せるのか!!
渡辺謙は英語が堪能なのに、理解できない役で、
これはこれでシュールだわとも思ったりw
何れにせよ、悲しみの中でエンディングだったんですが、
あとから解説を読んだら…
えっ?!そーなの?!
の二人…。
なんだか悲しみ損した気分になってしまいましたが、
私の推しは、ベンハミン指揮官だったので、まあいいやwww.
オペラもアリアも素晴らしさはよく解らなかったけれど、
ハンニバルのクラリスは随分と年を召されたなあと感慨深かったです。
出だし以降は、やわらかい空気の優しい感じの物語かな?と思いながら ...
出だし以降は、やわらかい空気の優しい感じの物語かな?と思いながら ず〜っと鑑賞していたら、いきなり「えっ⁉️」って感じで、非常にビックリしました。驚きました。
ラストが衝撃的です。
気になる方は、、ぜひ。
ただ、観終わった後、やはり胸は痛みます。
※実話を基にした小説の実写化ということですが、ストーリー上、どの辺りまでが実話なのかが非常に気になります。
。。。とてもやりきれなくて切ない。
実際に起きた立てこもり事件をもとに描かれた原作。。。よく映像化が許されたものだと感心しました。
テロ犯罪者と人質、相いれないはずなのに長い時間を共にするうちに奇妙な絆が生まれぎこちないながらに近づき寄り添い重なり合って信をおいていく。
閉ざされた極限状態がなしたのか、銃を手にしつつも正義を求める傲慢さも、苦悩し揺れ動く人のか弱さがいとおしくて、手を差し伸べたくなる気持ちがわかる気がしました。
。。。わかる気がするがゆえに、突入からのラストは大団円なのに。。。とてもやりきれなくて切ない。
それぞれが本当に欲しかったものは何なのか、力に訴えなければならなかった社会情勢、政治と権力の建前、人を守りたいと望む人間らしい優しさ、いろいろと重く、考えさせられる映画でした。
リバタリアン運動って言うから、『バタリアン』が復活するのかと思った(ネタです)
予告編の段階では南米で起こった襲撃事件がストックホルム症候群に陥るのかと思ってた。いや、ほぼスト症(勝手に略してます)なのですが、テロリスト、人質ともに男女混合なので愛が芽生えてしまうという、メロドラマ風人質籠城事件になったことが目新しいのかも。
アメリカ作品であるにも関わらず、派手な救出部隊劇やら、軍隊・警察至上主義みたいなものがない!いや、南米のどこかでやってることだから知らんぷり?フジモリ大統領就任時代にペルーで起こった日本大使公邸占拠事件を揶揄しているのだろうか。しかし、決して時間がかかった理由が政府側のミスではなく、一人のディーバによって加害者・被害者とも心を通じ合わせるという物語になっていました。
犯人側の心情を描いた作品はそう多くありません。テロリスト=非人間みたいな構図を植え込もうと、「テロには屈しない」とか「テロリストの要求には応じない」とか一方的すぎるものが多いはず。ところが“交渉人”という警察内部の役職がクローズアップされてからは、いかに平和的に解決するかというテーマが増えてきたように思います。ここでは赤十字から派遣された交渉人演ずるセバスチャン・コッホがかっこいい。即座に撃たれてもおかしくない状況を、人命を優先し、テロリストの言い分にも耳を傾ける。この人、いつもいい役やってるなぁ。
日本人は渡辺謙と加瀬亮が出演していますが、安定の謙さんは安心して観ていられるし、加瀬くんは何ヵ国語も喋れる天才的通訳であり、台詞を覚えるの大変だろうな~と応援したくなるキャラ。ちなみに日本語、英語、スペイン語、ケチュア語などが登場する。オペラなのでこちらはイタリア語。
敵のコマンダンテも落ち着いた演技で、スペイン語英語を操ることができる。大学も出ていて、歴史の教師もやったことがあるという。喋ってみると、普通の人やんか!と驚くこと間違いなし。そこにはダメでもともと、失敗してもしょうがないという厭世的な表情さえ浮かべるのだった。結末が読めてくる・・・
クライマックス。もう撃たないでくれ。やめてくれ。と祈るような気持ちになり、やっぱり泣けた。二組の新しい愛も芽生えようとしていた矢先の出来事。軍隊は銃を持ってないテロリストも容赦なく殺していくのだ・・・虚しさだけが残る中、やはりソプラノ歌手のルネ・フレミングの歌声が慟哭しそうになる心を癒してくれた。残念な点は、やはりジュリアン・ムーアの口パクが下手であり、高音域の震え方も感じられないほど感情がなかったことでしょうか・・・(-0.5)
当時の大統領はフジモリ氏と解ると複雑
摩訶不思議の状況で奇妙なテロリストと人質の関係、最後にテロリストが全て射殺されたにも関わらず、可哀想と感じさせるマジック、勝ち誇った国旗にイヤ気を感じさせる内容。それがフジモリ氏とは。残念です。
加瀬君・・頑張りましたね👏
一連のテロ作品とは少し違いさほど重苦しさを感じなかったのは
少年テロリストや若い女性テロリストがこの道に進む選択しかなかった短い人生のほんの一瞬に大人達に必要と認められたり互いに愛し合える男性に巡り会えた・・
そんな一時の彼、彼女の素の笑顔が
重さを減感させてくれたのかも・・
余談ですがこの作品でオペラ歌手を役じた
ジュリアン・ムーアはジャズシンガーも似合いそう🍀
批判の的は…
日本企業の工場誘致を目論む南米某国の副大統領邸で開かれたオペラ歌手ロクサーヌ・コスのコンサート中、南リバタリアン運動の戦士と名乗るテロリスト集団に占拠され、全員人質となる話。
公邸での長期間にわたる人質事件と日系人大統領というところとかは実際の話がモデル。国旗も似てたけど。
テロリストはミズ・コスを除く女性と子供や病人は開放し、非合法収容所に入っている政治犯の釈放を要求するも受け入れられず、立て籠もりが長期化する中で人質達や犯人達の関係が変化していく。
一見するとそんなアホなとなるかも知れないけれど、どこまでかは別にして、この変化は実際にもあった話であり、確かにそんな緊迫した状態を長くは保てないよなと感じるし、作中でのその内容は人間らしくて面白い。
そしてそこから迎える終わりの時。
そのリアクションは現実的とは言えないものもあったけど、ドラマとしてはとても良かった。
500年続く抑圧
テロは良くないと言うが、大航海時代から続く植民地支配の抑圧が、今も続いて変わらなかったらどうだろうか。
香港の民主化デモに対しても、したり顔で暴力ではなく話し合いでみたいに言うコメンテーターをテレビで見ると、ほとんど武器も^持たず抵抗している彼等の将来に希望はあるのかと悲しくもなる。
今朝、橋本前大阪市長がテレビで、優秀な香港の若者は是非、台湾や日本に来てもらってみたいなことを言っていたが、民主化の為に戦ってる彼等にはKYだろう。
南米では格差が固定化してしまって、打開に暴力しか手段はないと考える人も一定以上いるのは間違いない。
だが、映画で語られるように、サッカーに興じたり、オペラや外国語を習ったり、彼等も人懐っこい、普通の人間であることを考えると、政府側には話し合う姿勢がもっとあって良いのではないかと強く思う。
拘束された政治犯も罪を過剰に問われている可能性だってあるはずだ。
テロには、こうした手段しかないのだと主張する人もいるだろう。
でも、武器を捨て抵抗の意思を放棄した人まで殺害してるとしたら、やってることは大差ないようにさえ思える。
実は、20年近く前の映画のモチーフなった事件の詳細を僕達は知らないじゃないか。
この20年で、世界の経済は成長し、発展途上国のなかにも豊かになった国も多くある。
しかし、最低限の生活さえ遅れず、政治に自らの意見を表明できないのであれば、それは真の豊かさとは程遠い。
僕達は考え続けなくてはならない。
【真のテロリストは誰だったのか? 20数年前の日本大使公邸占領事件の実情を思い出す】
冒頭の反政府ゲリラのペルー副大統領邸宅で行われていたサロン・コンサート襲撃シーンは緊迫感溢れる。
が、ペルー政府は反政府ゲリラの要求を頑なに拒否し、メディアにすら人質の情報が掲載されなくなる。
この時点で、政府のこの占領事件に対しての方策が見えてくる。
反政府ゲリラの構成は、若き元教師がリーダーで、未だ少年少女の面影を残す夢多き貧しき若者が多数を占める事が徐々に分かってくる。
時が流れて行く中でゲリラ達と人質達との間に、交流が生まれる。それは日本人通訳人質(加瀬亮)と若き聡明な女性ゲリラとの愛であったり、ロクサーヌ・コス(ジュリアン・ムーア)の若きゲリラ兵に対するオペラの指導であったり、皆で楽しむサッカーであったり。
それは、恰も人質達が若きゲリラ達を可愛がって色々指導しているようにも見える。(序盤誤って人質を殺めてしまった少年ゲリラに人質の熟年男性二人が”君は真面目だからこの事件が終わったら私の元で働け”と言い、少年が照れ笑いを浮かべるシーンがある)
が、政府軍の一瞬の冷徹で残虐な行動でゲリラと人質達の不思議な絆は立ち切られる。
<解放された人質達に笑みはなく、当時のペルー大統領だったフジモリ大統領を容易に想起させるマスダ大統領が誇らしげに国旗を振る姿に、憎しみさえ覚えたのは私だけだろうか?>
予想以上に感動する作品だった
確かにオペラの口パク感は甚だしかったし、実際のテロをドラマチックにし過ぎだったり、つっこみどころはあるものの、うまい具合に人との関係性でもって感動的な作品になっているなぁと感心してしまった。その人間関係の構築と破壊が多少安易で嫌悪感を催すことも否定できないけれど─。
絶対的な加害者被害者という描き方をしていなかったところも引きつけられた一因で、むしろ権力の横暴みたいなものを描いているように感じたので、予想外の感情に触れてきた感じだった。欲を言えば、凶行に及んでしまう要因なんかを深堀してほしかったなーというところ。
音楽そのものは非常に情緒的で、作品を印象深いものにしていたように思う。
いろいろと自分の予想を裏切ってくれる素晴らしい映画だと思った。
あれ?なんか見たな
164本目。
緊急ないから休み。
昨日も休めたけど、緊急はいっちゃったからな。
てな訳で平日観賞。
うわ、めっちゃ空いてる。
TOHOでこの作りないだろって思ってるスクリーンで不満を感じず観られる。
で観始めてすぐに何かイマイチな臭い、であれこれって、あの事件がベース?
って事は結末は思ってたら、やっぱそう。
分かってはいたけど、ショック。
でもそこまで至る過程が面白くはあるけど、弛すぎて眠くなる。
何か残念。
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