「映画だからこそ表現できた混沌」CLIMAX クライマックス ぐちたさんの映画レビュー(感想・評価)
映画だからこそ表現できた混沌
長い大音量のサイレンで始まり、シートがびりびり震えるほどの音楽に合わせてダンサーたちが踊る。そして、ビシッと息の合った彼らのダンスが終わると、アルコールとLSDの混沌の夜が始まる。
酒とドラッグが解き放ってしまう人間の本性の、見るに耐えないほどの生々しさ、荒々しさが止まらなくなる。いきなりキレる女、自傷する女、生々しい会話を延々と続ける男たち。
酒にLSDを混入した女は示唆されるが目的はわからない。
音楽と、踊り叫び泣く男たち、女たち。映画だからこそ表現できた混沌。この後味の悪さも込みでの芸術であろう。
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