「What reading did to the people. 本が結びつける運命」ガーンジー島の読書会の秘密 アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
What reading did to the people. 本が結びつける運命
意外とヨーロピアンの人って読書をするイメージがあります。昔バックパッカーだった頃、よく読書をしてるヨーロピアンを見かけました。あっちの本ってピンキリで物によると紙質とかメッチャ悪かったりするのですが、ボロい本をバックの中に突っ込んで持ち運び暇があると読んでて、読み終わると安宿に置いてって、宿の本棚から次の本を持っていく。そんな感じで旅人の中で本が巡りめぐっていて、だいたい誰でも読書してた記憶があります。フとそんな事を思い出しました。
というわけで「ガーンジー島の読書会の秘密」。リリー・ジェームズが出てるという事と第二次世界大戦あたりのストーリーのようだという情報以外知らずに観たのですが、これがもう良くできた作品でした。
先ず大戦中に島とはいえイギリスの領土がドイツに占領されていたって事にビックリしました。帰宅して検索するとガーンジー島ってイギリス本島よりフランスに近くって、あの位置なら確かに占領されててもおかしくないです。イギリスは持ちこたえたイメージがあったのですが、場所によっては占領されてたんですね。そりゃ普通の島民ならナチスを嫌っていて当たり前です。
その島で読書会を思い付いたエリザベス。分け隔てなく人と付き合えるのが彼女の長所だったんでしょうね。だから皆に好かれていた。イギリス人とかドイツ人とか関係なく、人を見て判断できたのでしょう。最終的にそのエリザベスの性格が災いしてナチスに捕まる事になるので、読書会の皆が後悔を持っています。あー、もどかしい。
そこへジュリエットが現れて、エリザベスの事を調べ初めて読書会の皆がまた向き合うようになるのですが、ジュリエットが訪れなかったらずっとエリザベスを待ち続けていたのでしょうし、本を通して皆の時間がまた動き出す運命の物語。何ともいい話でした。
リリー・ジェームズって正直ロンドンの華やかな感じより、島での素朴な感じが似合ってると思います。ドレス姿も勿論素敵なのですが、島でキットと駆け回ってる方が雰囲気にあってましたね。フとした表情や仕草がとっても良い娘そうです(これでもし私生活が荒れてたりしたらショックなのでゴシップは検索するまい)。
全編を通して美しい島の自然が映し出されます。観てて堪らなく何処かの島に行きたくなりました。ああいう自然が豊かな島で本を読みながら過ごせると素晴らしいだろうなぁっなんて妄想を膨らませてしまいます。現実はなかなか日々の生活から抜けられないので、こういう作品のジンっと来るストーリーと自然の映像美はいい気分になれますね。
と同時にまた本を読みたくなります。何処かで読書会やってないかな?
bionさん、コメントありがとうございます。
ホントいいお話でしたよね。キットは自然豊かな島で、読書会の面々の愛情を一身に受けてるので、いい子に育つ事間違いなしだと思います!
bloodtrialさん、コメントありがとうございます。
あー!メッチャわかります!!清楚でちょっと古めかしいワンピースってポイント高いですよね。本作はリリーが出突っ張りだったので十分に堪能できました😆