「On my way to find you」ガーンジー島の読書会の秘密 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
On my way to find you
戦争中の悲しい思い出で、なかなか人に話し出せないことは、きっと世界のあちこちにあるのだ。
たとえ、他人がどう思おうと、弁明したり説明したりするより、自身でそっとしておきたいことが…。
考えるのは、戦時中でも、人の生活は必ずあるということ。
国や憎しみを超えた友情や恋愛もあったに違いない。
ジュリエットと読書会の人たちの邂逅は、閉じ込められていた思い出に、少しずつ光を当て、読書会の人たちが過去と向き合うきっかけになった。そして、ジュリエットの心境にも変化が訪れる。
戦争は悲劇だ。だが、人々はこれを乗り越えていく。
映画の物語は、悲しい。
だが、敵味方関係なく、人の善意は必ずあるということ。
昨今の、必要以上に相手を悪者にし、敵味方を煽る手法に対して、こうした物語は思う以上に秀逸に感じられる。少し違うが、ソローキンの見た桜もそうだ。
On my way to find you!
簡単なセリフの中に、多くの、そして、前向きなメッセージが込められているように感じた。
On our way to know and understand all of you!
であることを信じる。
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