「朗読者」ガーンジー島の読書会の秘密 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
朗読者
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ロンドン空襲は知っていたけど、イギリスでナチス・ドイツに占領されたところがあったとは知らなかった。イギリスは当時ガーンジー島のあたりの防御を放棄したらしい。
エリザベスはかなり直情的な人物で、最初のドイツ軍への抗議など短慮というほかなく、一方でその後のドイツ兵との親密さへの変転が唐突な感じがした(ロバート・キャパの写真に見られるように、フランスではドイツ人と関係があった女性たちには戦後残酷なまでの試練があったようだ)。総じて英雄的すぎて血が通っていない造形が気になった。
主人公の婚約者マークは初めから気の毒なほど後々うまくいかない感が漂っていた。なので、王道とは言え多幸感あふれるラストは気持ちよく、やはりハッピーエンドもいいもんだと…。
集客狙いだろうけど、何でもかんでもミステリーのレッテルを貼るのはやめた方がいい。
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