「最後のパンをくれる人」ガーンジー島の読書会の秘密 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
最後のパンをくれる人
1946年、ロンドン在住の女性作家のもとにガーンジー島に住む男性から手紙が届き、そこに記されていた読書会に興味を抱いた主人公が島を訪れ読書会メンバーに纏わる出来事を追っていく話。
ロンドンから作家様がわざわざ来て下さった!という流れから読書会に参加したが、会の創設者のエリザベスという女性はおらず、そのことに関して口が重いメンバー達という流れから、数日間を共に過ごす中で少しずつ話を聞いて行くストーリー。
穏やかで柔らかいテイストでスリリングなものはないけれど、気持ちが通じ深く受け入れられて行くと共に、少しずつみえてくる過去と後悔や、将来への不安と覚悟が愛情と絡んで刺さってくる。
キットちゃんにしてもメンバー達にしても、過剰なアピールの描写を突っ込んで引っかき回したりお涙頂戴を押し付けてこないのも心地良い。
特筆するようなものがあるわけではないけれど、悲しく温かく優しい良い作品だった。
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