The Crossing ザ・クロッシング Part Iのレビュー・感想・評価
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現時点で書けることは余りなく
6人の男女が歴史(主に戦争ね)に翻弄されるラブロマンスで、どちらかといえばストーリーはイマイチだが、二度の戦場場面と演出を楽しむ作品かなと思う。
ジョン・ウーがロマンスを撮るとこうなるんだなと思わずにはいられない、少々オーバーな、インド映画のような仰々しさで、鳩の代わりに花びらや雪を舞わせる、いつものアクションシーンのノリで撮ってたね。スローモーションはあったかな?ちょっとわからない。
シリアスな場面なのに、その大袈裟な演出のおかけで笑いが出てしまう。しかしそれはダメではなく、ジョン・ウーの作品を観てるんだからその程度はしてもらわないと困るわけで、何かちょっと笑っちゃうくらいが丁度いいのだ。
ストーリーのほうは、主要人物が多いのでどうしても散らかってしまう印象。
歴史ドラマなので歴史の流れを見ろってことなのかもしれないが、キャラクターの流れに核がないので何を見ればいいのやらと感じてしまう。
まだ前半だけなので現時点ではなんとも言えず、星は少しサービス。
とりあえず、何となく長澤まさみが見たいと思って観始めたので、あまりの出演時間の短さにガッカリした。part2に期待するしかない。
あとは更なる、もっと爆笑してしまうようなジョン・ウー節にも期待。
日中戦争終結後の中国内戦、ヒューマン大作
戦争アクションにも満遍なく力が注がれているのは間違いないが、主要テーマは男女3人組の悲劇的ヒューマンドラマ。
展開はややスローながら冗長と感じることもなく、序盤は彫りが浅いという印象のヒューマンドラマパートも徐々に共感の度合いが高まっていった。
中華人とはいえ同じアジア的情緒は共通するものがあり、自然と琴線に触れざるを得ない場面多数。
続編も早く見てみたいと思わされた。
2201--
白い鳩は飛ばなかったが、カモメは飛んだ
戦争が終わってもまた新たな戦争。戦後混乱期は民衆も苦難を強いられるが、兵士たちには休むことさえ許されない。こんな状況であっても人々は人間らしい生活を求めているのだ。内戦激化の前に3組の男女がそれぞれの愛を求めていくが・・・といった壮大なる歴史ロマン。
なぜ同胞と戦わなければならないんだ!同じ言葉を交わし、共に日本軍と戦った仲なのに。内戦反対と声を上げる女子学生たちがいるのも頼もしいのですが、単に上層部の思惑だけで踊らされる一般兵士。戦況は荒れ地での塹壕戦であり、第一次世界大戦における戦争と似ている。しかも、死体の描き方は半端なくおぞましいもので、センチメンタリズムも許さない熾烈な映像に圧倒される。何しろ火薬の量が違う!しかも爆風で吹き飛ばされる兵士もワイヤーアクションだと思うが、迫力があるのです。
そんな中、甘い恋物語も存在する。メインとなるのがレイ・イーファン将軍と令嬢チョウ・ユンフェン。さらに通信兵のトン・ターチンと偽りの家族の写真を撮ったユィ・チェンだ。彼女は看護師でも満足いく給料もなく、台湾でヤンという男性を捜したいがため夜は娼婦に身を落とすのだ。従軍医師だったイェン・ザークンは日本人の雅子に想いをはせるが消息をつかめずにいたが、台湾でユンフェンと知り合う・・・後編に続く、といった感じ。
飢餓に苦しむレイの部隊。周りを共産軍に囲まれ動きようもなく、やがて続々と投降していく様子が痛々しい。せめて軍人として戦って死にたいと苦悩するのだった。そして1949年には5師団が共産軍に全滅させられ、彼らは台湾へと逃げるのだ。続編予告はなんだかタイタニックを思わせる雰囲気・・・中国語(北京語)、台湾語、日本語と言語が飛び交う中で金城武は全部わかるのもすごいと思う。
ウー版『戦争と平和』…?
最近不調なアジアの雄、ジョン・ウー。
そのウーが手掛けた、『レッドクリフ』以来となる2部作の巨編。
チャン・ツィイー、金城武、長澤まさみ他日中韓の人気俳優共演。
スケールも製作費も話題性もたっぷりで、ウー久々の快作!
…ムムム?
何故に5年を経て日本上陸…?
劇場公開時全く話題にもならず、ウーの大作なのに存在すら知らない人も多いのでは…?
実際、中国では大コケ&大酷評。
見終わって思えば、この様々な負の暗示がまさにそうであった。
国民党将校と美しき令嬢。
純朴な兵士と貧しい従軍看護師。
台湾人医学生と日本人女学生。
戦争や時代に翻弄される3組の男女の愛や運命を描いた、ウー版『戦争と平和』『人間の条件』とでも言うべき大河ロマン。
悪くはなさそうに思えるが、それぞれのエピソードが平凡で退屈。
日本人としては金城&長澤のカップルに唯一惹き付けられるが、ダラダラと、一向に愛も物語も盛り上がらない。
つくづく、この監督にはドラマチックな愛の物語は不向き。
そう、ウーと言ったら、アクション!
冒頭やクライマックスの戦場シーンは、大量の爆薬を用いて拘った本物の爆破、リアルさや生々しさを追求し、さすがの迫力。戦争の恐ろしさや愚かさを訴える。
戦争スペクタクルの醍醐味はあるが、しかし残念ながらウーのアクション美学は感じられなかった。
2時間これだけやっておいて、実は壮大な前降りに過ぎない。
後編が原題にもなっているメインで、某映画のような中国で実際に起きた海難事故。
こちらには期待…してもいいのかな?
前編は中国内戦の映画❗
星🌟🌟🌟🌟金城武と長澤まさみが出演してるので観たのですが…要は共産党と国民党の戦いに人生を翻弄される人達の群像劇で誰が主役と言う訳ではなかったのですが…ゴジラにも出ているチャン・ツィイーが良かったです❗まだ話の途中なので後編どんな結末になるのか楽しみです❗中国では評判悪かったみたいですが前編を観る限りではそんなに悪い作品ではないような気がします❗
何故、今、劇場公開なのか?
この作品を一見して判断するのは、どうかと思うが、きつい言い方かもしれないが、A box-office bombとして、成立している。冒頭の戦闘シーン、やりすぎ感丸出しで、あのお惚け監督が作った日本人が好きな「ハクソー・リッジ(2017)」で賢明な視聴者が指摘したように戦争の知らないものが作ったやりすぎ映画の代表のような映画で、手榴弾や爆薬の破裂するところが誇張しすぎで、それによって違和感を覚えるし、そのおかげで興ざめをさせられるのだが、この映画はその枠内に収まらないほど、馬鹿げた演出をしているので同じように思ってしまうのだが....?それと高画質で見なくとも、この映画のCGがすごく曖昧なものを使っていると見えるし、監督の好みかもしれないが、毎回、毎回、彼の作品に鳥(今回は鳩でなくかもめ)を登場させたりするのはどうかと思ってしまう。それはPARTⅡでも同じことが言える。
監督としては、"嵐が丘"や"白鯨"と肩を並べる世界十大小説の一つ、トルストイの「戦争と平和」をオードリーヘップバーン主演で映画化された1956年のもののように一大戦争ラブロマンス映画に仕上げてみたかったのかもしれないようだが....?個人的には,いき過ぎた戦闘シーンを除けば3組の男女の切ない恋愛模様に、日本人の視聴者の方からは、感動を呼び、涙流され、しかも多くの方から支持を受けると思われる。しかし、そこでもう一つ気になるのが、なぜ、今なの?
この作品は、2014年に中国で公開されている。物にはいずれも"旬(瞬間)”というものが存在するというような考えの狭い人間にとっては訳が分からなくなる。
それともう一つ、これは個人的な意見なので聞き流してほしいが、長澤 まさみの髪型がとってつけたような、いわゆる"かつら"で後頭部があからさまに盛り上がっているのが気になってしようがなく、彼女には、自分に対する美的感覚がないのか?と思えるし、それとクリヤーな画面を通じて彼女の面相が、まさこという役の年齢とあわない不摂生さが見えてしまう。
監督としては、国共戦争という題材を取り上げるのなら、中国人を英雄にしないといけないという大前提を忘れて、それもシナリオからは仕方のないことなのかもしれないが、PART1の主人公を蒋介石軍の将校にしたのは、大きな落ち度と言える。それと監督として細かな演出が出来ないのか?真冬の舞踏会の重要なところで、主人公の2人が出会うシーンが、ガラス窓のくもりがないところや雪自体が作りものすぎると思われる、曖昧な演出が散見する。
チャン・ツィイーと韓国の俳優ソン・ヘギョの区別がつかず、シナリオが呑み込めていないというふざけた自分がいることに気づかせられた。
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