「やはり韓国映画は凄い」工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
やはり韓国映画は凄い
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敵国同士の権力者達は実は裏で繋がっていて、権力を維持する為にお互いを必要とするwinwinの関係なのではないか。世界で何かが起こる度に私はこんなことを思ったのですが、これは私の妄想ではなく本当にあり得る話なのかも?と本作を鑑賞して思いました。数年前に騒がれた北朝鮮のテポドンの発射も、安倍政権下の官房機密費を使って金正恩に依頼してたりして。政権の支持率が上がってテポドン様様ですね。
世界でも米ソ対立がなくなったと思ったら、悪の枢軸やテロリストが出てきたし、敵がいないと国家が成立しないようです。
朝鮮の歴史は日本とは全く異なるからかもしれませんが、民主派と保守派の対立が激しいですね。金大中が当選できないように保守が北朝鮮にお願いしてるのって、反共といいながらも、むしろ北朝鮮と仲良しです。
それにしても、こんなに闇深い話を映画にして賞が取れる韓国映画界と韓国国民のレベルの高さに改めて敬服してしまいました。
そして、二つの国に翻弄されながらも、人間を最後まで信じ抜いたパク・ソギョンとリ所長。彼らは何の為に誰の為にここまで命や尊厳を捨てなくてはいけないのか。私が戦争映画を鑑賞する度にいつも感じる不条理を本作でも感じました。
しかし、本作で最も素晴らしかったところはラストにありました。パク・ソギョンとリ所長は想像もできないほどの葛藤と恐怖を抱えながら、それを勇気と希望に変えました。人間が人間を助けなくてどうするんだ。仮にこんな野蛮な人類にも価値があるとするならば、こういう部分なのだと思います。
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