ラスト・マン 地球最後の男のレビュー・感想・評価
全5件を表示
独りよがりの世紀末映画
強烈な雷雨を伴う世界規模の気候変動と恐慌で街の人々は大混乱、闇市場では暴行と略奪が日常化、主人公は35歳の帰還兵カート、かって、戦場で瀕死の戦友ジョニーを苦しみから救うために撃ち殺したことでPTSDを患い悪夢に襲われる日々、少年の頃のカートやジョニーの幽霊が出て来たり近未来SFと言うより怪談調、世紀末を唱える予言者やマフィアの様な男たち、今時ネオナチって何なのか、やっとできた彼女とのお色気シーンも加えてしっちゃかめっちゃかな混乱の日々をダラダラと描くだけ、タイトルは地球最後の男だがまだ人類が絶滅したわけでもなく意味不明。キャストをみるとアルゼンチンのロドルゴ・H・ビラが製作・脚本・監督と一手に担っているから異を唱えるスタッフもおらず、独りよがりの世紀末映画をつくらせてしまったのでしょう、よくあるパターンですね。
ジョニー・B・グッド
なんだか曲名がセリフの中にいっぱい盛り込まれていたような気がするのですが、一番記憶に残ったのがこれ。ジョニーは戦場で重傷を負い、カートは苦しむ彼に発砲して絶命させるのだが、結局幽霊となって彼の前に現れてしまう。ただし、戦友として苦しみから解放させてくれたので、カートに対してはいろいろ助言をしてくれるのだ。
とにかくPTSDに悩まされ続けたカート。15年間同じ夢を見続けているのだが、よく考えてみると、彼が生きてる世界のほうが夢ではないのか?と、疑問を持ちながら見た。その答えはわからないまま、シェルターを作るためにせっせと稼がなければならないというアメリカ人気質そのまま。そんなカートでも、悪い金は欲しがらなかったところからして、警備会社からも盗んではいないのだろうと想像できる。しかし、それもよくわからないまま。
反戦、反核のメッセージはあるものの、テーマとしては中途半端。社長の娘ジェシカと恋に落ちる前は一人分の水しか用意してなかったようだし、独りぼっちで生き延びてどうするんだろ?と、彼の性格もわからないまま。そんな厭世的な人間がシェルターを作るのも・・・
全5件を表示