「ひとり者の等身大を。」甘いお酒でうがい エクさんの映画レビュー(感想・評価)
ひとり者の等身大を。
雨の土曜日。
苦しいほどに暑かった夏が急にいなくなった。
秋は秋で楽しめばいいのに、もうその先のクリスマスやら正月やらがなんだかこわい。
さっき観た映画のせいだ。
さみしさも切なさも思い出してしまった。
作品は40代独身女性の暮らしを愛おしくも描いたものだが、自分とは性別は違ってもこの年齢で感じる重い切なさは、我が身とかさなることがたくさんあった。
切なさやさみしさから駆り立てられるように、そこを見ないで済むように、自分は食に旅に出ているのだろう。
そもそも食べることも旅することも大好きだが、どこか老いや死の気配も宿したものが背中を押している面があるのは間違いない。
映画を観たあと、そんな気持ちをもて余した。
ヒロインは強いな、と思ったりした。
でも、弱いなと思ったりもした。
なんとか生き抜いてはいける。
でも切なさは常に背中合わせ、今の独身四十代を等身大に描いてくれてちょっぴりつらく、ちょっとうれしかった。
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NOBUさんのコメント
2020年9月26日
今晩は。
率直なコメントを記します。
漂泊する心を記した、散文詩のような素敵なレビューだと思いました。
私には、この文章は書けません・・。
では、又。
返信不要です。