「最後の最後で落とし穴」僕の好きな女の子 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
最後の最後で落とし穴
2020年映画館鑑賞110作品目
原作未読
全体的に評価は高いが危険な映画である
一応笑えるところもいくつかあるしラブコメディーなのかと思えばそうでもない
スカッとする話ではない
見終わったあとテンションが上がることはなく下がってしまう
モヤモヤとしたものが残る
女子同士ですぐに嬉々として感想を言い合うような作品ではない
笑顔が多い映画
たった一度の人生なら怒ったり泣いたりばかりじゃなくていつも笑っていられる楽しい人生がいい
だけどいつも笑っている場合じゃない
会話劇
2人のやりとりが面白い
だけどくだらない
どうでもいいやりとり
久米田康治の漫画でメインのキャラが脇役になって2人の男がファミレスでしょうもない会話をして朝になる話がある
それが男女ではしゃぎ合う感じ
そんな関係に周りの友達は辛辣である
好きな女に好きと言えず友だち関係を続ける男の話
女には彼氏がいたりする
3人でデートをしたりする
奈緒が演じる女は不思議ちゃん
こんな奇行が目立つ面白い女なんてなかなかいねーよ
女なんてキムジヨンみたいなつまらない人が普通だよと
それもそのはず
男が好きだと気づかない女にしてはかなり鈍感すぎる
むかし有野と千秋が車でドライブしたときに特に何もなくて東京に戻ってくるエピソードを思い出した
いわゆる妄想オチ
それだけでマイナス0.5
妄想オチといえば古くは『カリガリ博士』
ハリウッドでは『ファイトクラブ』
邦画なら『ハサミ男』
アニメなら『ミンキーモモ』
漫画では久米田康治も連載終了でよくやる常習犯
妄想オチは嫌いだ
がっかりする
そういえばバカリズムの『架空OL日記』のオチも変だった
才能はあるが人間の芯が腐った根暗の奇を衒った嘘で塗り固めた廃棄物だ
脚本家も写真家の設定も妄想か
妄想オチも妄想だ
オチがすべっている
芸人としていかがなものか
なるほどこれでは全国ロードショーは無理だ
吉本だろうと又吉だろうと
仙台でやっと公開もすぐに終了
残念だが当然
でもカネを返せなどと野暮なことは言わない
それほど酷くはない
あとニット帽を被った奈緒がかわいい
なぜあの帽子をかぶるとかわいくなるのか
しょぼくれたおっさんでも女子からかわいいと言われる不思議なアイテム
エンドクレジットは短い
ハリウッドは見習うべきだ