僕の好きな女の子のレビュー・感想・評価
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【033】いい奴は 都合のいい奴か どうでもいい奴か
2021年 スクリーン22発目
まず 映画化するに事足る文芸作品だったのか
いささか疑問である
又吉の短篇のようで 未読のまま鑑賞
原作読んでいないので オチの真意は分かりません
例えばだが 歌野晶午 葉桜の季節に君を想うということ は ミステリの完成度の高さから 良作と名高いが 映画にするべき内容ではないため 映像化の話すら出てこない
良し悪し云々以前に 本作も その類ではないだろうか
まぁ オチは置いておくとして
内容も 胸糞悪い女と 煮え切らない男の 学生乗りをずっと観さされているだけだ
いい奴には 3種類いる
ほんとにいい奴
都合のいい奴
どうでもいい奴
さて 主人公はどれに当たるのか
言うまでもなく 一番初めではないはず
逆を言えば それだけの作品である
渡辺大知君が好きなので観てみたら、全くタイプじゃないけど奈緒さんの...
渡辺大知君が好きなので観てみたら、全くタイプじゃないけど奈緒さんの可愛いさにちょいやられた。又吉さんの原作は読んでないですが、小説を読んでるようなふわふわした感じの作品でした。あれは妄想だったのか、、な?
最後の最後で落とし穴
2020年映画館鑑賞110作品目
原作未読
全体的に評価は高いが危険な映画である
一応笑えるところもいくつかあるしラブコメディーなのかと思えばそうでもない
スカッとする話ではない
見終わったあとテンションが上がることはなく下がってしまう
モヤモヤとしたものが残る
女子同士ですぐに嬉々として感想を言い合うような作品ではない
笑顔が多い映画
たった一度の人生なら怒ったり泣いたりばかりじゃなくていつも笑っていられる楽しい人生がいい
だけどいつも笑っている場合じゃない
会話劇
2人のやりとりが面白い
だけどくだらない
どうでもいいやりとり
久米田康治の漫画でメインのキャラが脇役になって2人の男がファミレスでしょうもない会話をして朝になる話がある
それが男女ではしゃぎ合う感じ
そんな関係に周りの友達は辛辣である
好きな女に好きと言えず友だち関係を続ける男の話
女には彼氏がいたりする
3人でデートをしたりする
奈緒が演じる女は不思議ちゃん
こんな奇行が目立つ面白い女なんてなかなかいねーよ
女なんてキムジヨンみたいなつまらない人が普通だよと
それもそのはず
男が好きだと気づかない女にしてはかなり鈍感すぎる
むかし有野と千秋が車でドライブしたときに特に何もなくて東京に戻ってくるエピソードを思い出した
いわゆる妄想オチ
それだけでマイナス0.5
妄想オチといえば古くは『カリガリ博士』
ハリウッドでは『ファイトクラブ』
邦画なら『ハサミ男』
アニメなら『ミンキーモモ』
漫画では久米田康治も連載終了でよくやる常習犯
妄想オチは嫌いだ
がっかりする
そういえばバカリズムの『架空OL日記』のオチも変だった
才能はあるが人間の芯が腐った根暗の奇を衒った嘘で塗り固めた廃棄物だ
脚本家も写真家の設定も妄想か
妄想オチも妄想だ
オチがすべっている
芸人としていかがなものか
なるほどこれでは全国ロードショーは無理だ
吉本だろうと又吉だろうと
仙台でやっと公開もすぐに終了
残念だが当然
でもカネを返せなどと野暮なことは言わない
それほど酷くはない
あとニット帽を被った奈緒がかわいい
なぜあの帽子をかぶるとかわいくなるのか
しょぼくれたおっさんでも女子からかわいいと言われる不思議なアイテム
エンドクレジットは短い
ハリウッドは見習うべきだ
【切ないけれど、とても風合の良い、”一途な男の”恋物語。物語構成の妙なる事にも、魅入られた作品である。】
■僕の好きな女の子と僕との関係性は・・
・駅で待ち合わせをしたのに、改札口から出て来ずに、一つ前の駅で降りてコッソリと僕の背後に忍び寄って僕を驚かせようとする・・。僕はそんな彼女の行動に、直前まで気が付かないフリをしてあげるのだ。
そして、彼女は柑橘系の結構大きめのビンに入った飲料を差し出してくる。自分のも含めると二本も持って・・。
・”いつも革ジャンでフォークを歌っている髭の男がいる”公園に行って、他愛もない話をしていると、男が小さな男の子を連れて僕らの元に歩いて来た。
”この子、迷子になったみたいなんですけど・・”
二人でお母さんを探して、漸くお母さんが見つかった時に、男の子から
”おまえら、付き合っているのか!”
と言われてしまった・・。
僕は嬉しかったけれど・・。
・急に呼び出されて、夜中の広場に行ってみると、知らないおじさんのヘルメットを被って、ニコニコ笑って、小型のショベルカーの運転席に座っていたりする。
そして、危なっかしげにショベルカーから降りて、工事の柵をコレマタ危なっかし気に乗り越えて、僕の所にやってくる。
僕はそんな彼女のために、ジュースを買ってポケットに入れて置いたのだが、渡すタイミングが計れない・・。
・その後、二人で割烹料理屋さんで飲んで帰るときに、ニコニコ笑って僕の靴を履いていってしまう彼女。
返してくれない。
・彼女は写真家を目指していて、友人と個展を開いた時に手土産のケーキ(チーズケーキと、なんだっけ・・あ、ガトーショコラ。)を持って行ったときにも、僕は渡すタイミングが上手く計れない。
彼女の友人からは”加藤さんてメンドクサイ人でしょ・・”と言われてしまった・・。
・ある日、彼女は少し寂し気に”彼に振られた”と教えてくれて、僕はちょっとドギマギしてしまったのだが、後日、”新しい彼が出来た!”と報告してくれた・・・・。
・そして、彼女は僕に新しい彼をいつもの公園で、紹介してくれた。三人でカレーを食べて、湖でボートに乗った。僕は独りで・・、彼女は新しい彼と二人で・・。
僕は、一生懸命楽しいフリをしながらこぎ続けた。
ー 新しい彼(仲野太賀)は、”僕(渡辺大知)が美帆(奈緒)の事を好きだと気づいて”そのことを彼女に告げるシーン。
驚く美穂。
彼は”お前なあ・・、気が付かなかったのか・・”
泣き出す美帆。 ー
【 僕は、彼女の事がとても好きなんだけれど、彼女は僕の事は友達だと思っている。
多分、永遠に・・。】
<少し切ないが、風合のある恋愛映画である。
”劇中劇”の使い方及び
”彼女と別れた僕が、その後成長し「良い人」を卒業した事を暗示する”
ラストシーンを含めた作品構成も、良い。>
<2020年11月1日 刈谷日劇にて鑑賞>
吉祥寺―井の頭公園―鷹の台
吉祥寺の映画館でせっかく観たのに、
おじさんには う~ん な 映画でした🙏
たぶんに主演の俳優やセリフに対する
好みの問題なのかもしれませんね。
ゆぅ〜
手が離れていく。
別には別にじゃない。
最初から最後まで近すぎず遠すぎずの距離だった。
公園を歩いているとき。彼(加藤)の彼女(みほ)側の手は空いていた。寄せてすらいた。しかし想いは伝えられない。
夜。彼の右手には彼女のために用意したジュース。それもついには渡せなかった。
写真展。せっかく買ったケーキも渡せなかった。
奥手な加藤は自ら誘えず、みほに誘われるのを待つばかり。みほはそれについてどう感じていたのか。まあ奥手というよりかは今の関係を壊したくないというありがちな感覚なのだろうが。
女の子はその気がなくても仲が良くなるとああいった絡み方をして男の子側は勘違いをしてしまう、もしくは好意を抱いてしまうというのはありがちだと思う。
確かに自分の気持ちを伝えるのは勇気がいる上に、恐ろしいことでもあると思う。だが好きだと伝えて失敗するよりも伝えずに後悔する方が嫌だと思う。でも伝えなかったからと言ってそれが逃げだと言われるのはまた違うような気もする。
結局その人自身の気持ちが大事なんだろうな。
みほの最後の涙はなんだったのだろうか。
こっからは内容に!
最初の待ち合わせのシーン。
後ろからこっそり寄っていく奈緒ちゃんが可愛いすぎてたまらなかった。
幾度となくあったみほと加藤の焦ったいやりとり。めちゃくちゃ甘酸っぱかった。
わざと靴を履いていく奈緒ちゃん可愛すぎるあれは誰でも好きになる。
キャスティングが神だったと思う
渡辺くんと奈緒ちゃんだったからこそ出せる雰囲気があったと思う。
なんなら評価5あげたいくらいに個人的に好きな作品でしたが、これからの評価が難しくなっちゃうので4.5で!!
公開も残りわずかですがぜひ皆さん観に行って下さい!
映画館に行こう!!
なんてことないやりとりの愛おしさ。
ストーリー的には『愛がなんだ』の男女逆バージョンみたいな感じ? でもこちらの方が毒気は少なくて、しっとり切ない雰囲気。
渡辺大知×奈緒の雰囲気が良い。二人ともいま、どんな作品に出ても魅力的、最強の俳優の一人じゃないかなあ。
二人は居酒屋や公園、夜の街でダラダラしゃべるばかりで、大きなイベントやロマンチックなデートシーンはない。でもこういうなんてことないやりとりが愛おしいなあと思えた。
どんな心構えで観るのがいいのだろう…
好きな女の子と距離を縮められない男の子の話。
いろんなことを話し合えて、一緒にふざけあえる。なのに好きとは言えない。挙げ句の果てに彼女が好きな男の相談を受けたりしてる始末。あー、大なり小なりこんなことってみんな経験してるよね(そうでない人もいるか…)。でもだからこそ痛い。奈緒演じる美帆はビッチというわけではないが、男の気持ちに対して鈍感すぎてこっちがツラくなるタイプの子。そんな2人の妙な友情関係を延々観るのはツライなーと思っていたところあのラスト!
最初、結婚して子どももいるのにあんな純愛してたのか!って勘違いしてしまった。でも辻褄が合わないところがあるから、違う結末を考え、個人的には妄想(もしくはドラマの構想)で落ち着いたところ。いや、違うかもしれないけど!
大して面白いとは思えないのだが、あのラストで急に印象に残る映画になってしまった。
痛々しい。。
ちょっと変わってて自由すぎる女の子(ぜったい清楚系ビッチ)の単なる都合の良い男、良い人にすぎない主人公が思いを伝えられず90分間悶々とし続ける話。
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主人公の絶対に報われなさ、ダサさ、空回り加減、全てが痛々しくて見てられなかった。私は下手なホラーよりもよっぽど恐怖映像に見えた。
これはまさに男版『愛がなんだ』。『愛がなんだ』の時に男の知り合いがあれはホラーだったって言ってて、『愛がなんだ』はそこまでホラーに見えなかったけど、これはホラーだった。。異性だとホラーになるのか。。
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自販機のジュースもお土産のケーキも何一つ彼女にあげられない男、普通だったら見ててイライラしまくる私だけど渡辺大和のおかげかうわあああつらいいいってなってた(笑).
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とまぁちょっと上から目線で見下してたら最後の最後思いっきり裏切られたから全力で渡辺大和さんに謝ろうと思う。
あるある
114本目。
超緊急が来たら仕事をするつもりだけど、そうでなければ休みしよかなと、中途半端な気持ち。
とは言え平日、1日に観れるのはラッキー。
グッバイ・リチャードを観ようと思ったけど、早く帰りたいから、こちらをチョイス。
正直、つまらないんだろうなと決め付けていたんだけど、最初の会話の言葉選びに引き寄せられる。
若い頃のあるあるだよと思いつつ、二人の距離感に、見てるこっちが恥ずかしい気持ちになったりで、俺って青いと思ったり。
距離感だったり、会話の間が絶妙何だよな。
最後は、えっ?って思ったけど、個人的にはスワンボートの画で加藤のナレーション終わったら良かったかな。
あとは奈緒をあそこに配役したのが良かったと思うし、将来は永作みたいな女優さんになるんじゃないかと、個人的には期待している。
井の頭公園が似合う又吉直樹の空間、儚く揺れる彼女への想いに共感
又吉直樹の作品は、というと失礼なのかもしれないが、火花を読んでいる身としては、井の頭公園に触れずにはいられない。今回は、トモダチどまりの恋。心がヒリヒリせずにいられなかった。
いつも一緒にいて、とても楽しい。けど、この関係を触れて壊したくはない。だから「好き」があまりにも遠くて、彼女には触れられない。ケガをすることは分かっているから。ドラマの推察シーンで、複雑にも正当化しようとする加藤に、切なさと苦しさを覚えて辛い。内気な彼の感情が、決心に変わっていくとき、優しい光が公園に差す。
共感を覚えてしまうのと同時に、いい人どまりで終わることがどれだけ辛いことかを突き刺してくる。眩しくて、心に染みてしまった。
最後にスッキリした。
デレッとした表情が駄目さ加減を際立たせるし、気が合うからこそ成り立つジャレ合いも、内容がない会話過ぎて引いてしまった。
とはいえ、仲のいい関係なのに進展する気配が感じられない空気に、頭の中で糸がぐちゃぐちゃに絡まる様な、考えるのを放棄したい気分になる。
意外に影響受けてる?自分。
定義に当てはめるのは好きじゃないから、いろいろな考えと形があって良いと思うが、最後の最後に一番真っ当で男気のある人物登場でスッキリした。
ありがちな話ではあるけど、僕はすごく好きだった。 2人の会話が本当...
ありがちな話ではあるけど、僕はすごく好きだった。
2人の会話が本当にリアルだし、主人公が意気地なしで彼女が不思議ちゃんだとすぐにわかる。見てて心地いいし、昔の自分を見ているようで少し恥ずかしい。主人公がこの関係を終わらせたくないというのもよく分かる。お見事な演技と空気作り
地獄なのは映画が最初のシーンと同じ日に戻ってからだ
彼氏が来ても一緒にいようとし続ける主人公。
バカだなぁ笑 でもこれが主人公なりの精一杯の意地なのでは。 卒業でベンジャミンがエレインのデートについていくシーンのような。
最後は唐突だけど、アニエスヴァルダの幸福のようなことをやりたいんじゃないかと思った。あとは初恋は絶対うまくいかないっていうのを見せたかったのかな。(初恋とは限らないか笑)
ドラマの感想を通じて見てる側と主人公を議論させ、結果、主人公に論理があるわけでなく単に意気地なしの良い人どまりだと露呈させたり、彼氏が彼女に「アイツおまえのこと好きなんじゃないの」と聞いてそれに気づかないことで彼女の不思議ちゃん(ちょっと抜けてる)設定を活かしたりするのも上手だと思った。
又吉直樹の映画
先日の「劇場」が良かったこと。
同じ又吉直樹原作。
主演のふたりが気になったので、頑張って遠征して鑑賞です。
「劇場」と比べてしまうと、役者も演出も脚本も映像も、全て敵わない。予算も違うんでしょうけど。
特に前半は、キャラクターが上辺だけでペラペラで、主役の2人はどちらも好きになれず。やり取りが可愛らしいのでクスクスしてしまうけど。2人以外はもっとひどく、ペラペラでチャラチャラして嫌い。
太賀が出てきてようやく話が良くなっていく。
前半のペラペラとのギャップが良いので、わざと、、ペラペラだったのかな?と。
主人公が「好きな女の子」に嫌われないように、関係が壊れないように、「いい人」になるのがイライラする、、、けど、自分を見てるようで辛い。
ちょっと共感するところもあり、「劇場」よりもむしろ共感できるかも。
又吉の好きな吉祥寺が舞台で、又吉の好きなカレーも出てきます。そういう意味でも又吉らいしい映画。
文学っぽく、主人公の心の声がブツブツ言うところも又吉っぽい。
あとは、主人公は又吉直樹本人のの体験かな?と思うほど。その分、最後は蛇足かな。ハッピーエンドでもバットエンドでもどっちでもいいと思いますが。そっち?ってなってしっくり来ません。
片想い映画ベスト3に入るかも
予告編見て、主題歌聴いて、雰囲気めちゃめちゃ良くて、でもそういう雰囲気映画には裏切られた回数も数多くで…でも観ないと観ないとで、頭から離れないから観にいきました笑。
結果めっちゃ良かった、最近観た中で一番面白かった。良いじゃん…凄く良い◎◎
脚本も、雰囲気も、ロケーションも、キャスト全員の演技力も、始まり方から最後まで良かったし面白かった…。
加藤(渡辺大知)が片想いする美帆(奈緒)の話なんだけど…。とにかく片想いの色んなリアルが詰まっている。リアルって言葉書くと何かリアルっぽくないし、ハイハイって思われるかもしれないけど、ガチの、ガチガチの片想いだった笑。作品冒頭から、もう本当にほんまもんの片想いというか「好き」なんだなこいつは、と。寸分狂わないそれだった。人生で両想いしか味わった事ない人、もしくは恋を知らん人は分からないかもしれないけど…。LINEひとつとっても、そもそも好きな人から自分へ連絡がくることの嬉しさとか、たわいもないやり取りの嬉しさとか、相手の意味分かんない提案を全て肯定してしまう嬉しさとか、自分へ連絡してくれるって事はその時間は自分の事を思ってくれてることへの嬉しさとか、全部が一瞬にして伝わってきた。
片想いしてる時って、何でその相手に対してこんなにも弱気なんだろ。その人以外の友達とか知人に対しては明るくアハアハ笑ってアホな事してペラペラ口回って、気の利いた言動ができて、面白いキャラクターにもなれて、カッコいい事平気で出来たり、冷静になれたり、相手に嫌われないかな?なんて考えずに自分の思った事言えて行動できるのに…。ほんと恋っつーのは病気の一種というか、自分が自分じゃなくなる(でも恋してる自分も結局自分なんだけど)怖いもんなんだなと、それを全て加藤が体現してた。加藤だけじゃなく、加藤の後輩の女の子も体現してた。
そして、加藤が片想いしてる美帆も、男として見てない加藤の前では凄く自由でやんちゃで変で、でもそこも含め全てが可愛くて、加藤がその魅力に取り憑かれちゃう女の子になれるんだけど、多分片想いの人の前では結局加藤みたいになっちゃうんだろうな、というのも感じさせた。恋愛は好きになった方の負けってのはその通り過ぎてぐうの音も出ないよ。とは言え、リリーフランキーが昔言ってて私がめちゃくちゃ納得した言葉があって、「男友達・女友達ってのは成立しない。その人に対して異性としての魅力を少なからず感じていないと友達にすらならないし一緒に会ったりしないから、成立してない。その人と本当に友達になれるのは、付き合って別れて友達になれた時に、ようやく本当の友達ってのが成立する」みたいな事を言ってて、それほんとそうだなと思うから(特に私みたいな異性を異性としか見れない人間にとっちゃ笑)、美帆も加藤の事を一切意識してないってことは無かったよな…とは思う。
実際見てて、「ここで加藤がこういう行動してれば美帆は…」とか関係性を発展させられる瞬間が何度もあって、何度も加藤に乗り移りたくなった笑。加藤に私が乗り移ったら、次に加藤が目覚めた瞬間、美帆の彼氏になっといてあげられんのにな、と…笑。でも私がそれを出来る自信があるのは結局私が美帆の事を本気で好きじゃないからであって、結局当事者はめちゃくちゃ難しんだよなあ。
そんな片想いの負のループにハマってる加藤だけど、加藤と美帆の関係性は見ててほっこりするし笑えるし面白かった。友達同士としては良い関係だった。悪くないな、無くないな、とは思えた。美帆は加藤を男として意識してないけれど、自分の個展に呼んだ時に、加藤に自分の作品を見られている瞬間の照れ隠ししてるシーンは…。クリエイターとしての緊張感と友達に見られる恥ずかしさが漏れててもうそれは猛烈に可愛かった。あの加藤と美帆のシーンめっちゃめちゃ良かったなぁ…。可愛いし面白いし、加藤目線から見ても何この可愛い生き物?は?笑って思ったとおもう笑。
ほっこりやホワホワとした2人の時間のシーンもありつつ、加藤が脚本を務めた自身の体験談をちょいちょい絡めたドラマの放送を仲間と見てるシーンだったり、太賀が出て来るシーンは、片想いの苦しみと現実を突き付けられる瞬間で、周りからしてみれば大した事ないシーンだけど加藤からしてみれば何かもう闇にでも飛び込みたくなるんじゃないかってぐらい心がえぐられただろうし、一気にこの映画作品の雰囲気が変わったなと思ったシーンだった。観てるこっち側の心がざわつく雰囲気の変わり方。ある種この映画の醍醐味というか、起承転結の転の部分というか、そんな感じで…。まぁ面白い笑笑。
加藤には悪いけど、てか普通にめちゃめちゃ辛いんだけど、映画として超面白かった。仲間達を演じた俳優陣も、太賀も、演技ばか上手い。てかやっぱ太賀演技ばか上手だよね?ハンド全力も今日俺も、こないだみたムロツヨシのドラマのゲスト出演も、今回のも。まじ上手いんだけど…ずっと見てたいぐらい。その分作品にのめり込み過ぎちゃって帰ってこれなくなるけど笑。素晴らしい俳優だなぁほんと。
そしてもうこの映画と言えば前野健太の主題歌「友達じゃがまんできない」だよね…。スポッティッド配給映画か?ってぐらい、その歌をひたすらに投影したようなストーリーや内容、主人公の気持ち。んで「友達じゃがまんできない」を歌う松野泉が演じる井の頭公園のストリートミュージシャン。このキャラがまた主人公達にいじられてちょっと面白いんだけど、自分が加藤の立場になってあんな美帆みたいな子を好きになってる時に井の公であんな歌が耳に入って来た日にゃ「あああぁぁぁぁあ」って頭抱えるな絶対笑。この歌凄いて…。
この歌と、最後の方のシーンの加藤のモノローグ。これだけでもう心グッと掴まれると共に、片想いという心の病気で半狂乱になりそうです。是非とも人生の中で片想いっつーもんを少しでも体験した事のある人は観てみて欲しーなぁ。超面白いし超良い映画だと思う。出てる人みんな良いし。なんでパンフ作ってないんだよ…悲し過ぎる笑。
何もまとまってない感想だけど、
とにかく映画はおすすめしたくなる映画でした。
下心とか見えたら冷めるんですか?それって逃げてるだけじゃないんですか?
付き合ってもいないのに、しょっちゅう一緒にいて、時折、お互い淋しい顔をする。
「感覚があう」と言ってもらっていても、おそらく男は頑張って女に合わせているだけ。
猫を愛でるような友達関係に見せかけて、本気の恋心。
女が「好きな男にフラれた」と聞いてニヤつくが、その先チャレンジしようとしない意気地なさ。
また「新しく好きな人ができた」と聞いて、笑って「よかったね」と言えるみっともなさ。
都合のいい男。振り回されてばかり。
「加藤さん、ただの好い人じゃないですか。」そんな言葉はやさしいほう。
「加藤くん、だらしないね。」僕ならそう言ってしまう。
木戸くんのほうが事態をよく把握しているよ。彼女がどうで、彼がこうで、と。僕には、木戸くんが見せた表情は「なに、この女、知ってて加藤くんにこんな扱いをしてたの?ひでえな」としか見えなかった。僕も、「おまえ、ドラマ知ってたら内容わかってんだろ、気づけよ」って思いがはち切れそうだった。
最後にこの映画のプロットが顕れて、「なんだ、そういうことかよ!」と仕立てたいんだろうけど、もうこっちはすでにご立腹。ドッキリでした!と仕掛け人が登場しても、今更冷めてんですけど、という気分です。
ストリートミュージシャンに注目!!
ドラマの脚本家、加藤とその友達の美帆。
待ち合わせまでのしょーもないやり取りからの目潰し!眼球に触ったと無邪気にはしゃぐ美帆。
かわいらしくてふんわりとした雰囲気。天真爛漫。それでいて突如助言とも取れるようなドキッとすることを言ってみたり、天然なのか確信犯なのか、掴み所のない不思議な魅力を放つ女の子。
そんな美帆に都合よく付き合わされる日々も決してやぶさかではない。心の底では恋人として隣にいたいと願いながらもその想いを打ち明けない加藤。なんとももどかしい。
渡辺大知が渡辺大知らしさを。
奈緒が奈緒らしさを余すところなく発揮。
渡辺大知はやっぱり声がいいなぁ~
(個人的にはバンド再結成してほしい😆)
美帆、そりゃないやろー😂さすがに加藤かわいそう過ぎる…など思いつつ迎えたラスト。
「え?え?ちょっと待って!どういうこと?!」と小パニック(笑)
一旦落ち着いて少し前のストリートミュージシャンのひと言を思い出してみる。
(このひと言はかなり重要!)
な、なるほど。また又吉先生に一杯食わされました(笑)
そら、美帆があんな感じな訳やな😆
めっちゃ納得した。
"いい人"って言われるだけの男たちへ
快作だけど問題作!
前半の微笑ましい若者のデートを延々と見せていくところからの後半で本質を突きつける。
人を好きになることと、それの見返りを求めること
見返りってなんだ!好意を踏みにじるってなんだ
渡辺大知さんは絶妙な配役。ブルーアワーでも私は光を握ってるでも憎めない力を抜いたキャラではあったけど、"いい人"を演じるにはもってこいだった。
ヒロインのサエキミホの悪気はないが振り回すサブカル男子が好きになっちゃう不思議ちゃん感を見事に演じてる奈緒さんも見事。
いい人としか言われない告白できない男子は見終わったあとにビールとカレーを泣きじゃくりながら食べるしかないんだよ、現実はもっとうまくいかない
「初監督作品だな」という作品
観始めてしばらくして「玉田真也っぽくないな」と思うの。「そういえば玉田企画の演劇観たことないや」と気付いて、ぽくないもないもんだと思ったんだけど、青年団(平田オリザ主宰の劇団)っぽくないのね。エンドロールまでいって「あ、原作が又吉だからだ」って気付いたの。
ジャルジャルの使い方もうまくないし「なんだこれ?」と思ったけど、これはスポンサーの吉本からの指定なのかな。
「なんか今泉力哉監督っぽい話だな」と思ったら、今泉監督は脚本協力で入ってた。素直に今泉監督にお願いすれば良かった気が。
話は、小さな世界を丹念に描いてるから、そんなワクワクしたりとかはないの。恋愛ものだけど、すぐに「この主人公ではヒロインは落とせない」って思うから、結論も見えてんのね。
それでも最後まで観るとなんか納得するから、その辺は原作か監督かどちらかに力あるんだろうな。
あんまり戯曲っぽい話でもなかったから、玉田監督、次はオリジナルの脚本で撮ったのをみてみたいな。
愛しくて 切なくて 僕は苦しい…
又吉直樹さんが原作の映画で、今年『劇場』が公開されました。あの主人公もあまりの痛々しさに震えましたが、今作の主人公も負けず劣らず… 胸のあたりがずっとゾワゾワしてくるムズ痒さと苦しさ。きっとこんな感情になるということは、あまりの"逃げ癖"というか現実と向き合わない登場人物への切なさと、自分への心当たりがあるからだと思います。リアルです!傑作です!!
主人公の渡辺大和さん、「勝手にふるえてろ」よりもかなり良いですね。なんですか…あの良い様に言えば飄々としている、悪い様に言えば地に足ついてない感じ…口角の使い方にもどことなく冴えなさが伝わってくる感じ…苦しい…
そして相手役の奈緒さん。すっごいかわいい!!あんなん絶対男なら惚れるでしょ!!劇中でも言われていたけど、ヤリマンとかビッチとかって言うわけでもない、小悪魔と言うわけでもない…いるんでしょう。無自覚に童貞を殺していく女。
一言「好き」だと伝えられたら上手く行くんじゃないかと外から見てたら思うんだけど、その一言が言えないほろ苦さ。今の関係が壊れてしまうことが怖い…分かるなあ。彼女の言うことには無条件の肯定。渡したい缶ジュースも差し入れもポツンと家に残る。切ないなあ。
終盤の公園のシーン。あそこで「会う」と決めた主人公は、この関係を払拭したかったのか…それとも自分の仕事に繋げたかったのか…時間軸も相まって考えさせられました。そしてボートに乗るところから、主人公を映すシーンでカメラが急に横揺れしだすのが巧みだなと思いました。それまでは、遠くから定点カメラのような撮り方が多かったのに、そのシーンは俯瞰して見る(逃げる)視点から、主人公自身の心が揺さぶられてしまっていると感じさせざるを得ない演出でした。まあ、このあたりからは『この作品が好き』という3Dメガネをかけていたので、冷静に見れてなかったかもしれませんが(見た人なら分かる)。
最初のタイトルの出し方なんてもう完璧だったと思うのですが、ラストカットも僕は良かったと思います。主人公はあれからちゃんと成長した。でも、「いい人」と呼ばれたあの頃が恋しくもなる。これをセリフなしで説明するには十分だと思います。だって、昔好きだった人の連絡先なんて年月が経つともう知らない場合もあるじゃないですか。それでもたまにSNSでその人の事を検索したくなるみたいな。そんなこそばゆい感じ。良い余韻じゃないですか。
結局奈緒演じる女の子は主人公に恋していたのか問題も、見る人によって捉え方が違って良い空白を残していると思います。自販機のシーンも写真展の差し入れのシーンも、恋心は分かってるじゃないですか。間の取り方や視野的に。写真展をするくらい写真が好きっていうことは、実像より虚像を愛してしまうことを示唆しているのかなと思ったりもしました。写真の彼には「好き」と伝えられていたんですが…
気になった点は、ジャルジャルが出てくるシーンにどういう意味があったんだろうっていうところ。友情出演の枠を出てない使い方だったらもったいない。自分の読解力のなさなら申し訳ない(笑)
あと、コロナの影響や他作品との兼ね合いもあるとは思うけど、真夏の公開は1番ないんじゃないですか。寒い頃に見たくなる画作りでした。
とにもかくにも、「勝手にふるえてろ」や「愛がなんだ」にも匹敵する、リアルで苦しくなる恋愛映画と出会えたことを嬉しく思います。必ず見直したい一本です。
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